湯の峰温泉

 湯の峰温泉は開湯1800年、日本最古の湯とされている。いにしえの時代に貴族を含めた人々が熊野参詣の途中、湯の峰温泉で湯垢離(ゆごり;身を清めること)や参詣後の旅の疲れを癒したとのことである。病気や怪我の治癒・快復を助ける霊験あらたかな温泉自体、かつて信仰の対象であった。つまり熊野参詣道の途中にある温泉地もひっくるめ「熊野詣で」だったのだろう。「つぼ湯」は世界最古の共同浴場とも言われ、温泉としては世界唯一、熊野参詣道の一部として世界遺産に登録されている。

 ところで、道後温泉や有馬温泉など幾つかの温泉も「日本最古の湯」を謳っている。気になって今回調べてみたところ面白い知識を得ることができた。下記リンク先の記事を読むと、湯の峰温泉が日本最古の湯のひとつであることは、信憑性が高いとのこと。その考証は温泉博士・松田忠徳氏である。余談だが十津川温泉から利用したタクシーの運転手さんの口からも、十津川温泉を紹介するに際に「温泉博士 松田忠徳氏」のお名前が出てきた。松田氏の著書を読んでいるので思わずニヤリ(笑)

温泉の"最古"あれこれ / 日本源泉かけ流し温泉協会 »

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泉源と東光寺 / 湯の峰温泉
泉源と東光寺 / 湯の峰温泉
湯の谷川沿いの温泉町 / 湯の峰温泉
湯の谷川沿いの温泉町
黄昏時の温泉町 / 湯の峰温泉
黄昏時の温泉町 / 湯の峰温泉

 宿泊施設はそれほど多くなく、湯の谷川沿いに中小規模の旅館・民宿が建ち並ぶ、こぢんまりした温泉町である。大きなホテルがないことで、昔ながらの湯の町の風情がある。

湯筒

湯筒 / 湯の峰温泉
湯筒
湯筒 / 湯の峰温泉
湯筒

 湧出する90度近い源泉でかごやネットに入れた卵や野菜を茹で、温泉卵などを楽しむことができる。

公衆浴場

公衆浴場 / 湯の峰温泉
公衆浴場

 東光寺前の路地を入った所に公衆浴場がある。「一般湯」と「薬湯」の浴室があり、「薬湯」は熱い源泉に加水せず、適温に冷ました源泉の成分そのままのお風呂だそうだ。温泉地の共同浴場や公衆浴場も好きなので是非入浴したかったが、一泊では時間が足りずに断念。

 「つぼ湯」の入浴券もこの公衆浴場の入浴券売り場で購入する。入浴券自体は券売機で買うが、受付で順番札を受け取る。

 宿泊旅館の夕食前に空いていたらつぼ湯に入ろうと思い、夕方5時頃公衆浴場の受付に行ってみた。入浴できる順番では6時半になるとか。夕食を同時刻にしてもらったので無理。ついでに翌早朝の予想を聞いてみたところ、たまたま土曜日になるので「週末だと朝5時(営業開始時間の1時間前)から並んでるよー」とのこと。う~ん…。

つぼ湯

 世界中でただ一つの世界遺産登録の、しかも日本最古の共同浴場。一日に何度か色が変わるので「七色の湯」と呼ばれている。小栗判官が湯治して蘇生した伝説がある。…となれば、テレビでの旅行や温泉特集番組でも何度か取り上げられてきた。それゆえ、人気が半端じゃない。

坂の上の待合用東屋と湯小屋 / つぼ湯
坂の上の待合用東屋と湯小屋 / つぼ湯
待合用東屋 / つぼ湯
待合用東屋 / つぼ湯
道路から見たつぼ湯
道路から見たつぼ湯

 天然の岩風呂は2~3人でいっぱいの大きさなので、30分交替の貸切り制になっている。従って順番の待ち時間が長くなってしまい、時には数時間待ちになることもあるそうだ。熱い源泉が湯船の底から湧き出ていて、かなり水で埋めなければ入れないそうだ。

 宿泊していた旅館あづまやのお風呂が素晴らしく良かったので、何が何でもつぼ湯に入湯しなくちゃという気持ちがなくなってしまった。宿でのんびりと朝風呂を堪能して満ち足りた。湯の峰温泉から新宮駅への路線バスは朝の8時40分だったが、予約した電車に乗るまで新宮駅で時間が大幅に余ってしまう。タクシーを奮発することにして、前夜に予約しておいた。チェックアウトする10時まで時間がたっぷりだから、当然朝食後にもお風呂へ。

 荷物をまとめてしまっても時間が余った。早めにチェックアウトして写真撮影がてら「つぼ湯」に足を運んでみた。予想外なことに入浴中の人も順番待ちの人もいなかった。

川の上にある湯小屋 / つぼ湯
川の上にある湯小屋 / つぼ湯
つぼ湯の湯船
つぼ湯の湯船

 入浴券を買わずに小屋の中を覗くだけでもできないかと躊躇していたら、これから入浴する人がやってきた。小屋内の写真を1枚だけ撮らせてと、無理を承知でお願いしたところ了承してくださった。貴重な入浴時間を削っては申し訳ないので、入口から湯船に向け、本当に1回だけシャッターを押した。


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