茶臼山 (1)

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王ヶ頭ホテルから見た茶臼山
王ヶ頭ホテルから見た茶臼山

 茶臼山は美ヶ原の東南端にこんもりと見える山である。2006年1月、夫のお正月休みにスノーシューを持って美ヶ原にやってきた。目的は標高2006mの茶臼山に2006年の初登山をすることだった。ところが吹きさらしの溶岩台地の上は想像以上の風が吹きすさび、顔が凍り付く寒さだった。茶臼山山頂直下の鞍部までは行ったが、結局そこで終わりにして引き返したのだった。

 というわけで、今回茶臼山登山にこだわるのは、いちおうリベンジなのである。そして王ヶ鼻より人が少ない(誰もいない?)所でアルプスの眺望を楽しもうという狙い。また茶臼山からは美ヶ原溶岩台地の全体が見渡せるはず。

標準コースタイム 往復 約3時間20分

王ヶ頭ホテル --40分-- 塩くれ場 --60分-- 茶臼山 --60分-- 塩くれ場 --40分-- 王ヶ頭ホテル

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夜明け前に王ヶ頭ホテルを出発
夜明け前に王ヶ頭ホテルを出発

〔4:30〕出発:群青色の空の端が赤く染まっている。薄暗かったが、もうヘッドライトは要らなかった。

牧場の中の林道を行く
牧場の中の林道を行く

 塩くれ場までは林道歩きである。足が痛くなるトレッキングシューズでは歩けないので、荷物に入れてきたタウン用のカジュアルシューズを履いて出た。緩い下り坂の林道なので、カジュアルシューズの方がスタスタ歩けてしまう。牧草地の遠くの方に早起きの牛たちが草を食んでいるのが、夜明け前の薄明かりに見える。

塩くれ場の絵地図案内板
塩くれ場の絵地図案内板

〔5:05〕塩くれ場:2006年の冬には美ヶ原高原ホテル山本小屋から、スノーシューでここにやってきた。記憶がよみがえる。少し進むと茶臼山への道標があるはずだ。記憶通りにあった道標に従って牧柵内に入り、草原地に足を踏み入れた。草が朝露で濡れていた。タウン用の靴はソールが薄いため、たちまちズボンの裾が濡れていった。朝露は想定外。迂闊だったな…。

 前方のかなり先に牛より小型の動物の群れがいる。鹿の群れのようだ。美ヶ原では近年鹿が増えてきて、食害なども問題になっているそうだ。ヤナギランをあまり見ないのも、鹿の食害かもしれない。

日の出
日の出

 5時10分、物見石山(だと思う)の背後から日が昇った。空が白み草原がオレンジ色になっていった。

 そのときだ。草の茂みの中5m程離れた辺りで、何かがキーンと鳴いてジャンプし走り去った。間違いなく鹿だった。

夢ノ遊歩道

 塩くれ場から茶臼山手前の鞍部までは、平坦で広々とした草原の中を行く。牧場の中なので場合によっては牛がいることもある。この草原の道は「夢ノ遊歩道」と名付けられている。天気に恵まれ条件が良ければ、南に蓼科山と八ヶ岳連峰、そして富士山が、北西は王ヶ鼻の向こうに北アルプスの眺望を得られる。

美ヶ原牧場から八ヶ岳・富士山(2006年1月6日撮影)
美ヶ原牧場から八ヶ岳・富士山
(2006年1月6日撮影)

 期待を裏切られて南側の展望が悪い。八ヶ岳もほとんど見えないし南アルプス方面は雲海の中に隠れているようだった。2006年1月はどんよりと雪雲が垂れ込めていたのにも関わらず、美しノ塔付近では牧場越しに蓼科山&八ヶ岳連峰と富士山までも見えていたのに。

「夢ノ遊歩道」を行く(左端は蓼科山)
「夢ノ遊歩道」を行く
左端は蓼科山
冬の「夢ノ遊歩道」(2006年1月6日)
冬の「夢ノ遊歩道」
(2006年1月6日)

 行く手に八ヶ岳は見えないが、ポツンとひとつ雲の上にピークが見える。形が富士山に似ているので間違えやすいが蓼科山である。

王ヶ鼻の向こうに穂高連峰と槍ヶ岳
王ヶ鼻の向こうに穂高連峰と槍ヶ岳
振り返って見る王ヶ頭
振り返って見る王ヶ頭

 暁の色を残した空に穂高連峰と槍ヶ岳が見えた。こうでなくっちゃ! 振り返れば王ヶ頭のアンテナ群とホテルの建物が浮かんでいるように見える。なんとなくSFチックだ。

 草原には盛りは過ぎていたがハクサンフウロがいっぱいだった。ノアザミやウメバチソウも咲いている。夏の盛りならお花畑の道になるはずだ。朝露はズボンの膝下まで濡らしてきて、裾はしっかり泥汚れ。

霧に飲み込まれていく茶臼山
霧に飲み込まれていく茶臼山

 夜が明けて30分ほど経った。草原の小道にだんだんゴロゴロとした石や岩が多くなってきた。靴から沁みたのか靴下の指先も濡れてきた。そしていつの間にか霧が立ちこめてきた。霧は段々濃くなっていき、茶臼山が裾野から飲み込まれていく。もうじき前に引き返した地点。せっかくここまできたのに、天気も良いのに…茶臼山に拒まれている?(笑)


登山データ

王ヶ頭 標高:2034m

場所 長野県


アクセス

JR松本駅から松本電鉄バス、JR上田駅から千曲バス
いずれも美ヶ原高原美術館行きで期間限定運行。あるいは宿泊施設の送迎車利用


山行日 2010/08/22-23

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