余計な前書き =私たちのスタイル=

 私たちは山歩きを始める以前から「旅」が好きだった。旅をすることと同じくらい「旅の計画」も好きで、ツアーに参加したこともあったがマイプランでの旅もよくした。そのうちに観光地を巡るだけでは物足りなくなり、「温泉ハイキング」と称し、軽井沢や草津のハイキングコースを歩き温泉に泊まる旅もしていた。トレッキングシューズを買って登山を始めるより以前のことである。どうやらその頃に今の山行スタイルの下地が出来ていたようである。

 「旅」だから「山」だけが目的地ではないし、電車やバスでの移動も楽しい。車がないから同じ場所に下山しなくても良く、下山して「ハイ、終わり」ではない。山麓の温泉に泊まり、翌日またそこから別の山に登って下山口の温泉に泊まる。それは縦走の楽しさと通ずるものがある。今、そんな「山旅」が楽しくて仕方がない。今年の夏もそんな「山旅」をしてきた。

岩菅山 (1)

1日目 8月8日

高天原温泉 ホテル銀嶺

 ガイドブックが掲載している岩菅山登山コースは、発哺(ほっぽ)温泉から東館山ゴンドラリフトを使って東館山山頂の登山口から登り、一ノ瀬へ下山する。そこで発哺温泉の宿を探すために志賀高原観光協会のウェブサイトを見ていたら、登山に好都合な宿を発見。岩菅山登山口への車での送迎、お弁当は無料という、まさに登山客優遇の宿である。もちろん温泉(高天原温泉)である。

 奥志賀の宿泊施設の殆どがスキー客を対象とした小規模の宿である。したがって夏季は宿泊客が少ないため、大学のサークル合宿や予備校や塾の夏期講習合宿に提供している宿が多い。そんななかでホテル銀嶺は登山・ハイキング客を大切にしてくれる宿である。

ホテル銀嶺
ホテル銀嶺

 ホームページには「グリーンシーズン(夏季)は4組のみの宿泊に限っているのでゆっくり泊まれます」とあった。信じられなかったが本当に私たちを含め4組だけだった。そのためお風呂もゆったり、食事中も静か。お料理も美味しく料金もリーズナブル。ロビーなどに自由に使えるパソコンあり。そしてもちろん、気持ちよく登山口への送り迎えをしていただき満足の宿だった。登山者にオススメ!

 家族経営の宿だから浴室もこじんまりしていて、温泉自体も「循環」ではあるが露天風呂がある。熱い源泉をうめていないため、内湯は水道を出しっぱなしにしなければ浸かれない熱さ。結局いつも露天に入っていた。湯冷めしにくい温泉だった。

 2階の部屋の窓を開け涼んでいると下で犬が吠えている。長い鎖で繋がれた宿の飼い犬は、犬小屋脇の木を見上げて吠え立てていた。木の上には一匹のサルが居て、幹をゆさゆさ揺らしては犬を挑発していた。しばらく犬猿の勝負を面白く見守っていたが、飽きて何処かへ消えたサルの勝ち(笑)

 部屋の窓には「外出時には窓を閉めてください。猿が上がりこみます」の注意書きが貼ってあった。

ホテル銀嶺 »

 高天原温泉に到着してから付近の一ノ瀬湿原を散策した。日本のサンモリッツと呼ばれるスキーリゾートも、避暑客が少なく閑散とした雰囲気だ。一ノ瀬のペンション通りを歩くと、某大手予備校の垂れ幕が軒並み下がり、スーツ着用の予備校のスタッフが角々に立っている。各教室となる各ペンションへと移動する生徒のための案内係りらしい。湿原にはミズギクが群生して咲き、ギボウシの花もちらほら残っていたが、乾燥化してシダ類が多い。車道と交差する辺りでは、側に建つ宿からマイクを使った講義が聞こえてきたのには、少々興ざめだった。平たい山容の焼額山が現れる。翌日の天気が最悪なら岩菅山をやめて焼額山に登ることにする。

2日目 8月9日 / 曇り時々晴れ一時雨

標準コースタイム 約5時間20分

岩菅山登山口 --15分-- 小三郎小屋跡 --30分-- アライタ沢 --1時間30分-- ノッキリ --30分-- 岩菅山 --20分-- ノッキリ --1時間10分-- 金山沢の頭 --15分-- 寺小屋峰 --50分-- 高山植物園 …リフト… 宿

 歩いたルートを地理院地図に重ねた地図です(GPSログによる足跡ではありません)。ボタンやマウスでの拡大・縮小や表示範囲の移動ができます。モバイル端末ではスワイプやピンチで操作してください。

 ルートマップ全体図は下のリンクボタンで開きます。レポートに戻るときは、ブラウザやスマートフォンの「戻るボタン」か、右下の「山行記録に戻る」ボタンで戻ってください。

写真のキャプションにアイコン がある場合は、画像をクリックすると拡大表示します。拡大画像の画面は、パソコンの場合は画像下のバーの < > で、モバイル端末ではスワイプで画像を順番に見ることができます。
岩菅山登山口
岩菅山登山口

〔8:40〕出発:宿のご主人の車に乗り込んで出発。登山口までは車で15分程だった。仮に歩くとなると一ノ瀬からでも1時間はあるので、遅い足の私たちには大いに助かる。出かけに東館山の高山植物園からのスキーリフト券を戴いた。至れり尽くせりのサービスに感激。天気予報が余り良くないので、雨が降ったり雷鳴があった場合は、寺小屋峰の稜線コースは敬遠して同じコースを戻るつもりである。その場合は携帯電話で「お迎え」をお願いすることにした。

上条用水
上条用水
底清水
底清水

 登山口から急登で始まるがすぐに、登り切って一ノ瀬からのコースと出合う。道の脇には農業用の水路(上条用水)が流れていて、気持ちが良い道である。「底清水」と呼ばれる水場があり、水路の縁の岩の割れ目から清水が湧いている。

アライタ沢

アライタ沢
アライタ沢
アライタ沢
アライタ沢
アライタ沢を渡る
アライタ沢を渡る
道標
道標

〔9:20〕アライタ沢:上条用水に沿った平坦な道がアライタ沢に出合い、沢を渡った場所から登りが始まる。

木段で整備された登山道
木段で整備された登山道
岩菅山山頂部が見える
岩菅山山頂部が見える

 木段で整備された登りが終わる頃、左手に視界が開け岩菅山の山頂部が見えた。


登山データ

標高 岩菅山:2295m

場所 長野県


アクセス

JR長野駅から志賀高原急行バス約1時間30分 高天原温泉


山行日 2004/08/09

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