ドンデン山荘から論天山

5月3日 晴れ

 2泊3日の旅行の中日なので、一日めいっぱい行動できる。さて、どこを歩こうか…。

 事前の調べでは「白瀬登山道」はアオネバ登山道に負けず劣らずのフラワーロードだということだ。「白瀬登山道」はドンデン山(尻立山)の北東にある金剛山への登山道で、尻立山と尾根続きなのでドンデン山荘までの縦走もできるが、距離があるのでのんびりお花見しながら歩くのには向かないと思った。白瀬登山道から金剛山への往復も、累積標高差があってキツイので腰が引ける(^^ゞ

 しかも前日あれだけ気をつけていたのに、アオネバ登山口に下山してから軍手を外して携帯電話を使った夫が、手をブヨに刺されてしまい「沢沿いの登山道は嫌だ」と言う(笑)

 佐渡観光協会のサイトでの情報によれば、ドンデン高原と金剛山の間の稜線はアップダウンが少なく、春はカタクリロードだとのことだ。前日の目視でも金北山への尾根よりは積雪が少なそうである。金剛山までは無理かも知れないが、花を愛でながら途中までの往復を試みることにした。

 前夜のうちにタクシーを予約しておくべきだった。朝営業所に電話したら、既に回せる車がないと言われた。ただし6人乗り小型ライトバンならあるそうで、ドンデン山荘まで7000円だとのこと。前日は両津港から5000円程度で行ったと伝え、交渉の末ライトバンでも5000円で行ってもらうことになった。今度は下山後の迎車を予約しておいた。

 GPSログによる足跡を地理院地図に重ねたルートマップです。ボタンやマウスでの拡大・縮小や表示範囲の移動ができます。モバイル端末ではスワイプやピンチで操作してください。

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ドンデンからの眺望案内板
ドンデンからの眺望案内板

〔8:50〕出発:ドンデン山荘前の展望台からは、両津湾と加茂湖を見下ろし、正面に対岸の弥彦山や角田山が見える。そして眺望案内板には、空が澄み渡った日には月山や白馬岳まで眺望できるとなっているが、春は展望も霞みがち。更に海の影響で雲も湧きやすいようだ。

尻立山を振り返る
尻立山を振り返る

 前日のように間違った足跡を辿ることもなく、登山道に被さる倒木を突破するのも巧くなり、朝はハイカーが少ないので情報交換の立ち話もせず、カタクリごときにはカメラを向けないので歩き出して20分後には尻立山に立っていた(笑)

案内板
案内板
ドンデン池
ドンデン池

〔9:35~9:45〕ドンデン池:金剛山へのコースはドンデン池の東側を行く。前日にも増して風が強いので、澄んだ青空が水面に投影して池も前日より青く美しく、引き寄せられて一休み。

論天山

草原状の論天山
草原状の論天山

 ドンデン池の脇の日当たりがよい牧草地を緩やかに登って行く。その草原の一角が論天山山頂だった。眺めは素晴らしいが、海から吹き付ける風が冷たい。

 そのまま進むと、「金剛山へ」の道標が稜線へ導く登山道を指していた。

 ところが幾らも歩かないうちに行く手を阻まれた。登山道が雪解け水による大きな水溜まりになってしまっていた。ストックで確かめると、深いところでは膝までの深さだった。登山道を回避して斜面を登り、尾根通しに進めないものかと試みたが、結局は木立に阻まれてしまった。もう一度登山道に戻り、水溜まりの脇の藪をむりやり抜けてなんとか水溜まりの浅い場所に着地。そこまで苦労して突破したのに、登山道のその先はすっかり残雪に埋もれているではないか(笑)

尾根通しに登ってみるが…
尾根通しに登ってみるが…

 残雪が登山道脇の崖にも被さっていて、無理して進めば危険である。どうしたものかと思案していたら、ご夫婦の登山者が水溜まりの手前までやってきた。水溜まりが深いことを伝えると斜面をトラバースしてこちらに来たが、登山道の状態を見てやはり危ないという判断をされた。ところがご主人の方は強気で「為せば成る」と呟いて、登山道を避けて尾根を登り始めた。それを見てどうやら登れそうな様子なので、ちゃっかり彼らの踏み跡を利用して登ってみることにした(^^;

引き返した地点
引き返した地点

〔11:00~11:20〕引き返した地点:少し登ってみると藪というわけでもなく、下の登山道と繋がる正しい道のような感じもしてきた。それもつかの間、やはり登山道の上を辿ってはいない気もしてくる。休憩がてら進むか引き返すか検討することにした。そこへ先に進んだご夫婦が戻ってきた。結局道が不明瞭で迷いそうなので諦めたとのこと。金剛山を越えて白瀬登山口に下山する計画で、タクシーの送迎車も頼んであり、思わぬ事態になりがっかりした様子で戻って行かれた。当然私たちも引き返すことにした。

 「金剛山へ」の道標がある分岐までの帰路は、あっけないほど短かった。苦労した割に大して進んではいなかったのだ(笑)

 GPSのログデータを地図に読み込ませたところ、標高882m芝尻山の手前で引き返したと判明。上に掲載している地図画面をご覧下さい。

 帰りのタクシーはドンデン山荘に午後4時半に来て貰う予約である。行動予定の変更で大幅に時間が余ってしまう。前日に「お花見」を楽しんだアオネバ渓谷をもう一度歩きたいが、タクシーの予約場所の変更のための連絡も携帯圏外では叶わない。金北山縦走路入口からは県道を歩き、ドンデン山荘に戻るしかなかった。

 ドンデン池の畔のベンチでランチ〔12:00~12:30〕をした後、前日に歩いたコースを撮りこぼした花の写真を撮りながらのゆっくりペースで歩き、金北山縦走路入口に着いた。一日経過しただけなのに目に見えて雪解けが進んでいる。金北山縦走路入口で大休憩〔13:30~13:50〕。気温が上がったためブヨが飛んでいた。

県道を行く
県道を行く
落石の跡
落石の跡

 県道佐渡縦貫線はこの時期まだ車両通行止めになっているのでハイカーの天下であり、ツアー登山の団体さんや軽装備のハイカーもずいぶん歩いていた。この朝乗ってきたタクシーの運転手さんの話では、この県道は落石が多いので車は滅多に通行しないとか。確かに金北山縦走路入口からしばらく行くと、落石現場の跡があった(実は前日うっかりこの辺りまで歩いてしまい戻った)。

 舗装の車道といえども道の端にはカタクリなどが咲いていて、それなりに楽しみながら歩けた。車両止めの柵を越えると朝タクシーで上がってきた道路に出ていた。

ドンデン山荘
ドンデン山荘

〔14:30〕ドンデン山荘到着:ドンデン山荘では宿泊者ではなくても、レストランやお風呂の入浴利用ができる。ゴールデンウィークの真ん中で、タクシー営業所の話では配車状況が混み合っているようなので、予約時間を変更せずドンデン山荘でタクシーの迎えを待つことにした。レストランの最終オーダーが15時ということで、さっそくコーヒーを注文。香り高いコーヒーを飲んだ後は、建物前のテラスは風が強く寒いのでフロントロビーに居させて頂いた。

ドンデン山荘 »

 ドンデン山荘支配人さんとお話したところ、「白瀬登山道は今花の真っ盛り。金剛山までは残雪があって行けないが、登山口から途中までは残雪もなく快適」だとか。うわ~ん、口惜しい!


椎崎温泉 あおきや

あおきや
あおきや

 客室全室が加茂湖を望みしかも高台に建っているので、窓から加茂湖が広々と眺め渡せるのは気分がよい。加茂湖に沈む夕陽の眺められるロケーションを売りにしているが、2泊したのに日没の瞬間は見逃してしまった(笑)

 建物が古く改築の余裕がないように見受けられた。温泉浴場の設備などは修理しつつ維持している感じで、カラン(水栓)の種類が全て異なっていて苦笑してしまった。しかし修理を怠っているより良いし、浴場そのものは老朽化した感じはない。循環濾過、加温の温泉だが、ナトリウム塩化物泉で良く暖まる。露天風呂はない。

 料理は典型的な旅館料理で、メニューや量が多いが印象に残るものがない。鮮魚や佐渡名物のベニズワイガニの鮮度も期待していたほどでもなかった感じ。料理にはもう少し工夫が欲しかった。

椎崎温泉 あおきや »

 佐渡島には大手観光産業の開発がまだ入っていないため、宿泊施設は全島を通して中小規模である。ツアーに頼る、いわゆる佐渡観光を目的とした観光客相手のホテル・旅館か、海水浴客を対象にした民宿か。そのためリピーターを増やそうという努力が為されていないように思える。トキが住めるほどのせっかくの自然と温泉を、「自然保護」というスタンスを持った観光産業として生かし切れていない。

 今回の旅で毎日利用したタクシーの運転手さんたちの話から、ぼちぼち観光客より登山客が目立ってきたこと、相川に自家栽培の野菜を使った地元料理が美味しい、地元の人のリピーターも増えている民宿も出現したこと…などを知った。私たちの次回「佐渡島花の山旅」の時には、もう一度泊りたいと思う宿が増えていればいいなと思う。

登山データ

尻立山:標高 940m

場所 新潟県佐渡島

アクセス

両津港からドンデン山荘まで:ライナーバスかタクシー

山行日 2010/05/02-03


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