余計な前書き 4月1日は私達夫婦のちょっとした「記念日」である。夫が休暇を取りやすい時期なので、結婚以来毎年記念旅行をしている。山歩きを始めてからは旅行が「山旅」に変わりはしたが、記念旅行の延長なので、「山行」ではなく遠出して温泉旅館に泊まる山旅にこだわっている。ただこの時期は山々はまだ雪が多かったりで毎年計画段階で苦労し、九州まで足を延ばした山旅も過去に2度ある。今年も中国・紀伊などの山へのプランも考えたのだが、例年候補に挙がっていた六甲山・有馬温泉に決めた。計画前から具体的な計画まで、メーリングリストのお仲間やこのサイトにアクセスしてくださって知り合った方々から、たくさんの情報・アドバイスなどを頂き感謝している。

1日目 3月31日 / 晴れたり曇ったり時折激しい雨

 出発の朝、東京は冷たい雨が降っていた。毎年同じこの時期に旅行しているため、桜のお花見は旅行先で、というのが恒例になった。今年の東京は開花宣言からあっという間に満開になり、新幹線の窓から毎年のように見る隅田川や上野の桜も満開。これが名古屋・大阪は五分咲き、京都は三分咲きだった。

 新幹線が新神戸駅のホームに滑り込む直前に見えた山々の上部は黒い雲の中だった。今日の計画、摩耶山に登り六甲山山上バスで六甲山頂記念碑台かその先まで移動して紅葉谷道で有馬へ下山という計画をやめて、3日目の観光を繰り上げる事に決めた。

 ザックを駅に預け観光客に変身。隣接のホテル地下街で翌日のランチ用のパンを買うつもりだったが、運悪く食料品店街は改装中。新神戸ロープウェイ下から北野異人館街へ向かう。青空が広がり持っている傘が邪魔になり、計画変更を少し後悔した。遊歩道の桜並木の向こうの港の景色は春かすみだった。

桜の向こうに神戸の街
桜の向こうに神戸の街
風見鶏の館 旧トーマス住宅
風見鶏の館 旧トーマス住宅

 北野異人館のなか、国指定重要文化財の「風見鶏の館」旧トーマス住宅と「萌黄の館」小林家住宅・旧シャープ邸を見学した。

 風見鶏の館を出ると激しい雨が降っていた。慌てふためく観光客を尻目に傘をさして萌黄の館へ移動。阪神・淡路大震災の際の被害の写真集もさることながら、庭に当時のままにしてある落下した煙突に衝撃を受けた。

 見学後雨も上がり三宮まで足を延ばした。お昼は何を食べようかとウロウロするが、いろいろな方から情報を頂いていたにもかかわらず何処にどのお店があるのかわからない。再び激しい雨が降り出したので目に留まったお好み焼き屋さんに入り、明石焼きと関西の太い麺の焼きそばで昼食。

 三宮からポートライナーに乗って観光するか、北野から歩いて布引滝へ行くかで迷う。時間もないため北野に戻ることにした。途中の道すがら、北野異人館街の観光案内所で教えてもらった某有名ドイツ系ベーカリーでパンを、フランス系ベーカリーでペストリーを翌日のランチ用に購入。北野から布引滝へ向かう散策路がわからず、異人館街の坂道を登ったり下りたりを繰り返すことしばし、諦めて新神戸駅へ来た道を戻った。足拵えは充分なので疲れはしなかった。

布引雄滝
布引雄滝

 新神戸駅のガードをくぐり布引滝へ向かうと数人のハイカーのグループが下山してきた。今日の山の上はお天気どうだったかなと思う。北野異人館街方面への散策路(山道)の入り口があった。ネットの友人がわざわざ調べてくださった箇所である。反対側からの入り口が見つからなかったので夫が悔しがることしきりで、確かめに行きたいなどと言う。天気は安定してきたが寒気が入って寒いので先を急いだ。

 15分ほどで布引雄滝に到着。新幹線の駅から15分登れば来られる場所にあるとは思えない、立派な滝である。2段に別れた滝壷の水の色も、澄んで青かった。いつまでもこの水と自然がこのままであることを願う。時間がなくて布引貯水池を経て市ヶ原方面へ行くことができないのが心残りだが、布引雌滝を経由して新神戸駅へ戻った。

 新神戸から有馬温泉へはバスがあるが極めて便数が少ない。有馬電鉄を利用する場合は何処で乗り換えたらよいのか調べていなかったので、とりあえずバスで行くことにした。バスの時刻まで30分余り駅で時間待ち。その後駅から離れたバス停で待つが渋滞のためかバスが来ない。運悪く風が吹きさらす場所なのでたいへん寒い。二人ともすっかり不機嫌になり電車で行こうと決めた時、25分遅れたバスがやってきた。(北神急行線を利用して有馬電鉄に乗換えるのが一番早いことを知ったのは、帰京する日だった。)有馬温泉の宿に18時にチェックインして直ちに、冷え切った身体を温泉の湯船に沈めたことは言うまでもない。

 連泊した旅館は女性の宿泊客を意識した旅館で、女性客だけおしゃれ?な浴衣と帯が選べるのが目玉サービスのひとつ。そして毎朝8時半からの餅つきとお餅を振舞うサービスがあるのだが、私達は2日とも8時半前に出立してしまうためお餅は戴けなかった。

 金泉と呼ばれる赤い鉄泉のお風呂と、透明なラジウム泉の銀泉の内風呂、露天がある。金泉はジャグジーになっているためボコボコとまるで“血の池地獄”に浸かっているようだ。男女各2つの露天風呂があるのだが、展望があるわけでもないので平凡。露天風呂のひとつがひどく塩素臭があって、循環風呂だと納得済みだとしても閉口した。団体客が来ないことだけを条件に旅行代理店にお任せしてしまったので文句は言えないが。

 お料理はまあまあだった。神戸の夜景を是非にも見たかったのだが、温泉に入り浴衣でリラックスしてしまうと当然ながら出かけていく気になれなかった。そして共同浴場にも取材?に行くつもりでいたのだが、同じ理由で頓挫。


六甲山最高峰

2日目 4月1日 / 晴れ時々曇

標準コースタイム 約4時間20分

有馬温泉 --35分-- 射場山下分岐 --1時間-- 一軒茶屋 --7分-- 六甲最高峰 --5分-- 一軒茶屋 --30分-- 七曲り入り口 --20分-- 雨ヶ峠 --40分-- 風吹岩 --40分-- 高座の滝 --25分-- 芦屋川駅

 歩いたルートを地理院地図に重ねた地図です(GPSログによる足跡ではありません)。ボタンやマウスでの拡大・縮小や表示範囲の移動ができます。モバイル端末ではスワイプやピンチで操作してください。

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〔8:25〕有馬温泉出発:朝から青空が広がり絶好のハイキング日和になりそうだ。しかし夫が腰の具合が少しおかしいと言う。朝食前に温泉で温まり少しは良くなったようだ。

住吉道(魚屋道)
住吉道(魚屋道)

 宿を出て簡保の宿を過ぎるまでは車道を行き、「虫地獄」の石碑とベンチがある場所から登山道になる。キブシやヤブツバキが咲いている、幅が広いなだらかな登りが続いていく。うぐいすが鳴いている。路傍に小さな祠も現れる。旧街道か峠道という雰囲気である。名前から推し量るとかつて魚を運んだ道なのだろうか。そんなことを話しながらゆっくりと登った。

 ベンチがあったので一休みしていると、後から登ってきた60代の女性に一緒に行きましょうと誘われた。有馬の方でいつもお友達と登られているそうだ。今日のように独りでも登り、365日欠かさず登っているとのことである。ご家族の話などを伺いながら歩くがさすがに健脚で早い、相槌を打ちながら付いて行くのが精一杯だった。

 木々の葉の上に積もっていた前日の雪が凍り頭の上にパラパラと落ちてくるのも楽しく、常緑樹のみどりの葉と白い雪のコントラストがきれいだ。ほんの少しの降雪だったので道には全く雪はなかった。


登山データ

六甲山最高峰:標高 931m

場所 兵庫県神戸


山行日 2001/04/01-02

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