桃岩展望台 (2)

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※ 緑線は7月30日に歩いたルートです。

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桃岩展望台

〔12:30~12:50〕再び桃岩展望台。強い風は相変わらずだが雨が止んだ。展望台のベンチに座って、連日の雨や計画変更で一向に減らない、持って行ったパンとスープで簡単な食事。

桃岩は霧でぼんやり
桃岩は霧でぼんやり
柵越しに覗き込む
柵越しに覗き込む

 展望は2日前よりは幾分見えた。柵越しに覗き込むと海へと落ちる緑の斜面が美しかった。

 柵越しに斜面を見ていると……うん?…あっ! 柵の直下に咲く花の中に、3日間ずっと探していたレブンソウの花かと思われる株があるではないか!!

 植物図鑑に拠ればレブンソウとカラフトゲンゲはよく似ているが、レブンソウは花が上向きに、カラフトゲンゲは下向きに咲くという。

たぶんレブンソウ(右下の花)
たぶんレブンソウ(右下の花)

 雨の中でゆっくり観察できないこともあるが、今までこれがレブンソウだという花に会えていないのだった。遠くてカメラを望遠にしても写真が巧く撮れない。海から吹き上げる冷たい風にあおられながら見たあの花が、レブンソウだと思いたい。

 少し奥に咲いているのはイブキジャコウソウではないかな。

 時間があるので元地灯台方面へ歩き出したが、雨が再び降り出すし、ぬかるみがひどかったので引き返した。もう雨の中を歩きたくなかった。

 バス停に戻る途中、「香深港への登山道」と書かれた標識が目に留まった。2日前もだが、つい今しがたも登ってきた分岐だっだのに、こんな道があることを知らなかった。登山地図には表記されていない。バス停から車道を歩いて下りるつもりだったのをやめて、この歩道を下りてみることにした。歩きやすい道で左側に車道(元地香深線)が見え、礼文林道コース入口も望めた。

香深港への登山道
香深港への登山道
控えめな花が咲く小道
控えめな花が咲く小道
何の木?何の実?
何の木?何の実?

 樹林帯の中に入るとさすがに蒸し暑い。初めはトドマツ、下りるに従い広葉樹林になるが、樹林の雰囲気が本州とはどことなく違っている。足元には鮮やかな花たちに代わり、小さな控えめな花たちが咲いているようになった。赤い実をたくさんつけている樹の下をくぐったり、沢沿いに歩いたりで結構楽しかった。

 14時頃車道と出会う。そこにあった標識を見てアッと思った。何回かバスで通過した時に目に付いた標識だった。これから登るという単独の若い女性と挨拶を交わし、フェリーターミナルに向かった。


 フェリーターミナルに14時20分に着いてから、パッキングなどをしても出航までの3時間の暇つぶしは辛かった。夫はフェリーターミナル付近をぶらぶら歩き、私は待合所で荷物の番。ようやく乗船だ。雲が垂れ込めている礼文島を船のデッキから見送りながら、礼文島に来ることになったきっかけのRIKIさんの言葉を思い出していた。オフ会でお会いしたとき、彼はこうアドバイスしてくれたのだった。「礼文島は1日や2日の滞在じゃ足りないよ。1週間でもいいよ」と…。

利尻島の上の雲が切れて…
利尻島の上の雲が切れて…

 フェリーが利尻島沖を通過しているとき、利尻富士の稜線に添って雲が流れ、上空の厚い雲間から青空が覗いた。それは幻想的で美しい光景だった。

おわりに 天気に恵まれず、計画通り目いっぱい歩くことはできなかった。礼文島滞在中のメインとしていた西海岸8時間コースの計画は、やはり無理があったとも思う。花を愛でながらのんびり歩きたい私のようなタイプは、初めから分割して歩く設定にしたほうが賢明だった。花の種類もちょうど端境期で少なめで、やはりいつかは最盛期(6~7月中旬)に訪れたいものである。

 また民宿の方の話では、礼文島の夏は例年雨が多く天気が良くない日が続くとか。天気が安定し晴れる日が多いのは9月だそうだ。花の季節ではないが、その澄み切った青空はとても美しいとか。

 礼文島は登山の山(島)ではない。しかし8時間コースの走破はハイキングとは言えないレベルだし、反対に散策といっても良いコースもある。山頂を目指さすことが目的ではない山歩き、つまりトレッキングという言葉がぴったりくるように思う。思い浮かべるのは、「世界一美しい散歩道」と形容されるニュージーランドのミルフォードトラックである。ミルフォードトラックにイメージを重ねられるのは、日本では礼文島だと言えるかもしれない。行って良かった…。


※ レポート中の標準コースタイムは「山と高原地図」(昭文社)からのものを基準にし、本文中にも実際の時間経過を記載しましたが、あまり意味がありません。そもそもコースタイムを気にしながら歩くコースではないからです。天気が良かったら花の図鑑と虫眼鏡を持って、花を観察しながらのんびりゆっくり歩いてこその礼文島トレッキングだと思います。


寝台特急利尻で北海道縦断

 フェリーは夕闇の稚内港に接岸し、19時20分フェリーターミナルに到着した。先ずは腹ごしらえということで、稚内駅まで歩く道すがら夕食の相談。22時発車の寝台車に乗車するまで時間がかなりあるので、旅行客相手の店ではなく地元の居酒屋のような店に行きたいという私に対し、夫は腹が減って我慢できないから店探しはイヤだと言う。

日本最北端の駅 稚内駅
日本最北端の駅 稚内駅
三色丼
三色丼

 仕方なく駅の隣のお店に入った。明日からは山間のニセコの宿での宿泊なので山菜料理ばかりだろうと、夫は生ウニ、イクラ、カニが乗った三色丼を、私はイクラ丼を注文。悪くないお味で、本場の味を味わいつくした。

 駅のコインロッカーにザックを預け、翌朝の朝食を用意するためコンビニを探した。往きにガスカートリッジを買ったスポーツ店がある商店街へ行った。

閑散とした稚内銀座
閑散とした稚内銀座
ロシア語の看板
ロシア語の看板

 センター商店街と言うからには「稚内銀座」なのだろうが、8時を回った時間では全ての店がシャッターを下ろしていた。全く人通りがない。交通手段が鉄道から車に移り、駅前商店街も寂れていく。昼間に訪れたときには見落としていたが、殆どの店にロシア語の看板が掲げられていた。ここはロシアの船が頻繁に入港する港町なのだった。大通りを歩くとコンビニは見つかった。

 駅の待合室で眠くなるほど退屈して列車の入線を待つ。さいはての駅にいるという思い入れも、退屈な思いが消し去ってしまう。

寝台特急利尻
寝台特急利尻
寝台特急利尻
寝台特急利尻

 寝台特急利尻が暗いホームに入線した。気動車だというだけで旅情を誘い、列車の旅好きな二人はうれしくて興奮状態になるが、せっかくの北海道縦断の旅なのに車窓風景を楽しめないのは残念だった。そして昔ながらの二段式B寝台なので、快適とは言い難い。普通車両、寝台車両の一部は女性専用となっているが、寝台車両では利用客はいなかった。

 ガラ空き状態なのに私達の向かい合わせには予約客が乗ってきた。睡眠時無呼吸症候群体型の男性だったので一抹の不安が(笑)

 案の定、向かいからはその男性の、上からは夫のいびきが響く。うるさくて眠れない。

 身を起こして窓のカーテンをめくり、外の景色を眺めてみた。線路の脇の白樺が、列車の明かりで白く浮かんでは去っていく。ぼんやりと見える遠景には人工物が何もない。空には満天の星。0時05分宗谷本線手塩中川駅通過。

 明朝6時、札幌駅でヒサゴさんご夫妻が待っていてくれる。もう寝よう…。


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