尾瀬ヶ原 (3)

3日目 8月19日 / 雨、午後山麓は曇り

 雨は夜通し降ったり止んだりしていたようだ。明け方に屋根をたたく強い雨音で目が覚めた。これじゃおとなしく真直ぐ御池に出るしかないだろう。部屋からレインスーツを着込み完全防備の態勢で外に出ると、雨が止んでいた。しかし台風は自転車並みの速度でウロウロしているので、再び降り出すのは間違いない。

標準コースタイム 約3時間

温泉小屋 --(段吉新道経由)50分-- 燧裏林道との分岐 --50分-- 天神田代 --1時間-- 上田代 --20分-- 尾瀬御池

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〔7:30〕出発:玄関前で同宿だったファミリーが出発の準備をしていた。8歳、5歳、2歳位の三兄弟は小屋でも元気だった。末っ子が雨具を着るのを嫌がって逃げ回り、お母さんはもうお手上げ状態だ。ズボンもろともトレーニングパンツを下げてかわいいお尻を掻きはじめた。お父さんが叱る「コラッ、お尻を出すな~」。思わず苦笑してしまった。

段吉新道
段吉新道

 段吉新道は殆ど平坦で軽いアップダウンが続く木道という記憶に反して、急な箇所も出没して「あれれ?」

《参照》1996年10月の山行記録 »

 雨は降ってこない。蒸し暑さに閉口してレインウェアの上着を脱ぐことにした。後から出発した三人兄弟ファミリーが追いついてきて、大きなザックのお父さんから「暑いですねー」と挨拶された。チビちゃんまでしっかり歩いていて感心。信じられないことに、その後このファミリーに追いつけなかった(^^;

 また雨が降り出して、脱いだ上着を再び着たりとモタモタしたこともあるにしても、あの家族は早かった。

 小雨なら役立つので持って来た傘だが、濡れた木道が滑るのに気をとられるため使う気になれない。蒸し暑さの苦行に耐えて歩いていると、後ろから長身の男性がレインウェアのパンツだけで傘をさし、涼しい顔でまるで街を歩くがごとき歩幅で抜いていった。余裕たっぷりの歩き方に敬服。例によって尾瀬ではよく見かける軽装のハイカーにも何組かすれ違った。ジーンズにお揃いの綿のトレーナーの服装、スニーカーで傘を差して登ってきたカップルの小さなリュックには着替えが入っていそうにない。濡れねずみになったらどうするのだろうと余計な心配をしてしまう。

〔8:45〕燧裏林道との分岐:そのうち雨は本降りとなった。段吉新道を選んだことで三条の滝はパスすることになった。尾瀬を歩くのは4回目なのに、まだ三条の滝を見に行っていない。どうも三条の滝とはご縁が薄いようだ。

裏燧橋
裏燧橋
裏燧橋を渡る
裏燧橋を渡る

 涸れた渋沢に以前にはなかった立派な橋が架けられていた。裏燧林道も以前ブナの黄葉に感激しながらルンルン気分で歩いた道、それが今日は御池に着くのはまだかまだかと、そればかり思って歩いている。

横田代
横田代
紅葉シーズンの上田代(1996年10月6日撮影)
紅葉シーズンの上田代(1996年10月6日撮影)

〔11:00〕上田代:ようやく樹林帯を抜けて目の前に湿原が広がった。横田代を過ぎると、見事な傾斜湿原である上田代(うわたしろ)だ。ここからは平ヶ岳を眺望するのだが、もちろんガスの中。しかしたとえ雨でも気持ちが良い場所なのでベンチで休憩した。あとはもう残りいくつかの湿原を縫うように木道を行けば御池に到着するはずである。

秋の気配 / 草紅葉
秋の気配 / 草紅葉
夏の名残 / トモエシオガマ
夏の名残 / トモエシオガマ

〔11:40〕尾瀬御池:12時10分発のバスに乗り込む前に雨具を脱いだりしたいので足早になった。駐車場を抜けて御池休憩所で身支度をしている間にバスが到着した。


登山データ

場所 尾瀬


アクセス

会津鬼怒川線会津高原駅からバス2時間20分沼山峠


山行日 2002/08/18-19

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