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余計な前書き お正月気分で歩く今年の新春山行は、かねがね候補に挙がる甲府近郊の低山、興因寺山~淡雪山のコースにした。登山口には静かでくつろげそうな温泉宿があり、年末からの疲れを癒すのにぴったりである。地図を眺めていると、山頂付近のアヤメの群生地で有名な帯那山からその温泉古湯坊へのコースがあることに気づいた。アヤメ開花の頃には家族連れなどで賑わうらしいが、山頂下まで延びている林道で往復登山ができるため、登山の対象としてはあまり考えられていない程の"お気軽"山である。ガイドブックにも「登山道は草が伸び放題」とある。興因寺山~淡雪山のコースも道標が少なく、低山ながら、いや低山だからこそ迷いやすいコースだということである。事前にインターネット検索で詳しく書かれた山行記録を探し出し、印刷して持っていくことにした。
JR新宿駅の中央線ホームはしばらく前から工事中で、地下に下り連絡通路に出たりの迂回を強いられる。発車ホームを確かめず「特急あずさ」のいつもの番線に上ったら、乗るべきあずさは別のホームだった。発車時間が迫っていて、駅構内を駆けずり回ってしまった。とんだウォーミングアップ(^^;
1日目 1月4日 / 晴れ
標高 帯那(おびな)山:1422m
場所 山梨県
アクセス
JR中央線山梨市駅から切差側帯那山登山口(タクシー約20分 3700円)
山行日 2004/01/04
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〔9:30〕登山口:中央線山梨市駅前のタクシー乗り場には20台以上の車が客待ちで駐車していた。運転手さんの話ではこの冬は6回程の降雪があったが、年末年始の暖かさのため全く積もっていないとのこと。登山口の入口は車のわだちが残るコンクリート簡易舗装で、道の先から豊富な湧き水が流れてきていて、一部凍っていた。
左手に沢を見ながら緩やかな登りが続いた。元日からずっと暖かい日和だったが、今日も風がなく冬の山とは思えない暖かさだ。幅広い道はだんだん登山道らしくなり、多少きつい登りもあって暑くなってきた。10分休憩。登山道は水ヶ森林道と交差。冬季は通行止めらしいが、道路が凍結していないからか車が1台駐車していた。
〔10:50〕しばらく行くと牧場進入路にぶつかった。コンクリート舗装の坂で尾根に上がると、背後に富士山が見え、左手に南アルプスの展望が広がっていた。特徴のある甲斐駒、真っ白な北岳。絶景である。
〔11:00~12:00〕牧場進入路との出合からわずか10分で帯那山山頂に到着。つまりマイカー利用なら「往復20分」で登山出来てしまうのである(笑)
広々としたカヤトの山頂には山桜が植えられて、お花見にうってつけ。トイレもある休憩舎とあずまやがある。展望が開けていると思い込み、尾根に上がったときに見えた富士山や南アルプスの写真を撮影しなかった。ところがなんと斜面のカラマツが邪魔していて見えない。
休憩舎の建物に家庭用のアルミの梯子が立てかけてあり、屋根上に上がれるようになっていた。上がってみたが木々に隠れてやはり見えなかった。休憩舎の中は荒れた感じなので、あずまやで昼食。
後からやってきたハイカーは3組。皆、山頂から南アルプスが見えないのでがっかりしていた。「この近辺で眺めが良い山を知りませんか?」と聞かれ、返答に窮する。興因寺山~淡雪山を思い浮かべるが、今から向かうには遅すぎるので勧められなかった。ところが質問したご本人が淡雪山を持ち出して、今から行ってみると言う。エッとびっくりしたが、マイカーで登山口に向かうのだそうだ。マイカーを持たない私には思い浮かばなかった(^^;
〔10:00~10:10〕食事を終えて三角点がある奥帯那山を往復してくることにした。北へ延びる登山道はほとんど平坦で、帯那山まで登ってきた道より登山道らしくて気持ちよく歩ける。15分で朽ちた山頂標識がある奥帯那山。カラマツ林を透かして南アルプスの展望が望めた。
〔12:35〕下山開始:再び山頂広場に戻り古湯坊温泉へと下山開始。実はここからがちょっと不安なのだった。帯那山は一般的には山頂直下からの手軽な往復登山なので、あまり人が歩かないコースは登山道の荒廃も考えられるからである。ネットでヒットした数少ない山行記録の中には、「道に迷ってサバイバル体験」などどいうレポートもあった。しかし登山地図エアリアマップ2001年度版のガイドブックにはこのコースの詳細な記述がある。説明通りに南の斜面に張ってある誘導ロープの間を下ると、牧場進入路の林道に下りた。地図でコースを確認して右へと下りる。
〔12:40~12:55〕すぐにゲートがあり、抜けると左手に大展望が開けていた。山頂で展望が見えなかったもどかしさも解消。ただし午後になって霞んでしまい、肉眼で見えたほどには写真に写らなかった。
ショートカットする登山道はないので素直に林道を下っていく。今度は右前方に八ヶ岳が姿を見せた。左側は相変わらず甲府盆地と南アルプスの絶景。見下ろす甲府盆地の手前の低山は、緑の常緑樹の山肌に白い花崗岩がちらちら見える。淡雪山もあの辺りだろうか…。花崗岩で出来た低山が多いようだ。
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標高 帯那(おびな)山:1422m
場所 山梨県
アクセス
JR中央線山梨市駅から切差側帯那山登山口(タクシー約20分 3700円)
山行日 2004/01/04