苗場山山頂から和田小屋まで(下り)

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苗場山自然体験交流センター(山頂ヒュッテ)

 タクシー運転手さんの話では山頂ヒュッテは昨年内部の改装をしたばかりで、木の香りも漂う新しさだった。興味深かったのは宿泊室の構造である。いわゆるカイコ棚ではない。コの字型の部屋のぐるりに回廊のように寝場所がしつらえらえ、皆並んで足を中心に向けて寝ることになる。部屋の中心にも同じ構造があり、間に廊下、そして2階部分がある。つまりどんなに混んでも自分の場所に行く際に他人をまたいだりしなくて済む。壁際の頭の位置に棚、4人ごとに間仕切りカーテンつきである。なかなか合理的である。

 ただしコの字の角では他人の足が頭のそばという状況が起こるわけで、私はあいにくその角に大当たり。しかし宿泊率80%位と意外にも余り混まなかったので、皆が少しずつずれてくれて、結局最悪事態は避けられた。トイレはバイオ式の循環水洗式で極めてきれいである。

夕闇迫る湿原
夕闇迫る湿原

 宿泊手続き後と夕食前にも湿原を散策。17時50分頃に火打・妙高の空を赤く染めて日が沈んでいくのを、寒さに震えながらもじっと見守った。

 夕食はカレーライス。肉はともかく野菜はたっぷりで美味しかったし、福神漬けや小茄子漬け以外にコンビニの惣菜よりはるかに美味しいポテトサラダがバイキング式で取り放題!である。

 さて夕食後、自分の寝具にもぐり込んだらすぐさま睡魔が襲う。傍らで夫が「星空を見に行こう」と言う言葉に「ウン」と答えたものの、一気に眠りに落ちてしまった。が、ふと目を覚ましたらまだ8時過ぎの消灯前。隣の夫も殆どの宿泊者も早くも寝息をたてるなか、そっと起きて口を漱ぎに行くと食堂で誰かがたった1人でテレビの野球中継を見ている。小屋の人が水汲みから帰ってきた玄関から静かに外に出れば、半月の月明かりでヘッドランプなしで小屋脇のベンチまで歩けた。月のない晩ならもっと美しい星空だろうと少し残念だったが、それでも満点の星。

 2日前の厳しい寒気で雪がふったり霜が下りたため、登山道のドウダンツツジの葉はチリチリに傷み湿原も枯葉色になっていた。期待した草紅葉の彩りは見られなかったが思いもかけず素晴らしい展望に恵まれた一日を振り返りながら、朝までぐっすり眠った。

2日目 9月24日 / 今日もラッキー大快晴(^^)/

 山頂ヒュッテの寝具は毛布だけである。枚数に不足はないのでひとり4、5枚を掛け・敷きで使用でき冷え込みには耐えられたのだが、床の固さで身体が痛い。朝食時間も2番手の6時だったため、日の出の時間を湿原で待つことにした。

日の出
日の出
朝焼けの山頂湿原
朝焼けの山頂湿原

 玄関の外に掛けられた大きな寒暖計は0℃を指している。置かれたバケツと池塘の池には薄氷が張っていた。越後三山の上から太陽が昇ると、湿原が赤く染まり暖かさが満ちていった。

標準コースタイム 約2時間55分

苗場山 --1時間-- 神楽ヶ峰 --1時間5分-- 下ノ芝 --50分-- 和田小屋

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〔7:00~7:30〕湿原散策:下山前に大展望の見納めがてら湿原を歩く。夫が「赤湯に下りちゃおうか」などと冗談とも本気ともつかない調子で言う。祓川(はらいがわ)ピストンは日帰りコースとして歩く人が多いが、山頂の山小屋に泊まればこその楽しみを充分に味わった。名残を惜しみつつ木道を祓川方面へと踵を返した。

朝の苗場山山頂湿原
朝の苗場山山頂湿原
山頂湿原からの展望
山頂湿原からの展望
北アルプスの眺め
北アルプスの眺め
妙高山
妙高山
山頂ヒュッテを振り返る
山頂ヒュッテを振り返る
大展望の名残を惜しむ
大展望の名残を惜しむ

〔8:20~8:35〕鞍部:慎重に急坂を下りて鞍部に戻り一休み。時間に余裕はあるし下山したくなくなるほどの天気なので、この先はゆっくり行くことに決めた。

鳥甲山
鳥甲山

〔9:10~9:20〕神楽ヶ峰:途中で煎れて飲むコーヒーのために、雷清水で新しい水を汲んでおいた。神楽ヶ峰で鳥甲山の展望に気がつき写真に収めた。

 少し空腹になった私は上ノ芝で簡単に2度目の朝食(9:40~9:50)。再び濡れた登山道を下りるようになれば、慎重になって時間もかかりだす。しかし中ノ芝は素通りできるはずがなく、往路と同じように展望休憩。

〔11:00~11:30〕下ノ芝:下ノ芝でコーヒーを煎れて残りのパンなどを食べてゆっくりした。その後は和田小屋まで一気に下る。登ったときより幾分乾いていたものの、この道はいつもぬかるんでいるようだ。それで濡れた岩や木の根、ぬかるみに神経を使い、思わぬ時間がかかり、思ったより和田小屋は遠かった(12:30到着)。

 今の季節、登山道脇に咲くのは霜で傷んでいたリンドウだけだったが、赤くなったイワイチョウやイワカガミの葉が多く、花の時期は湿原の花も含めて楽しいことだろう。再度訪れ次の機会には赤湯へ下山するか、秋山郷の温泉との組み合わせも考慮したいと思った。

 和田小屋の公衆電話でタクシーを頼み、越後湯沢への途中にある日帰り温泉「街道の湯」で下車。時間帯のためかちょうど空いていた。


登山データ

苗場山:標高 2145m

場所 新潟県


アクセス

JR上越新幹線越後湯沢駅タクシー45分 / タクシー料金約6000円・小型車5150円(2001年当時)


山行日 2001/09/23-24

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