余計な前書き 守屋山は登山のガイドブックに紹介されることは殆どないが、ザゼンソウの群生地があることから旅行会社などの登山ツアーでは定番のようだ。しかし私が守屋山を知ったのは別の機会からだった。10年以上前に新聞にあるコラムが連載されていた。藤森照信東大教授(建築史学)が子供の頃の思い出などを綴っているコラムだった。藤森氏のことは赤瀬川源平氏(イラストレーター・作家)が提唱する「路上観察学会(街にある不思議な風景や無用の長物を撮影して歩く)」の一員として知っていた私は、飄逸な語り口のそのコラムを楽しみに読んでいた。その中にふるさと諏訪の里山として、守屋山が登場したのである。それ以来登りたかった山に、高遠の桜見物中止という成り行きでようやく登ることになった。

守屋山 (1)

写真のキャプションにアイコン がある場合は、画像をクリックすると拡大表示します。拡大画像の画面は、パソコンの場合は画像下のバーの < > で、モバイル端末ではスワイプで画像を順番に見ることができます。

 勝沼を過ぎると特急あずさは山梨一宮町の桃畑を縫うように走る。桃畑はピンクの花がちょうど満開で、夢のような景色に見とれた。鳳凰、南アルプス、茅ヶ岳、八ヶ岳と今日のあずさはまるで展望列車だった。

「諏訪大社御柱御用」茅野駅
「諏訪大社御柱御用」茅野駅

〔9:30頃〕茅野駅:諏訪は七年に一度の「諏訪御柱祭り」の真っ最中で、この日は最後の「木落とし」が行われる。茅野駅の駅員さんも皆揃いのハッピを着用し、改札手前のディスプレイはこの通り。

標準コースタイム 約3時間30分(登り2時間・下り1時間30分)

守屋登山口 --- ザゼンソウ群生地 --- 登山道入口広場 --- 守屋山東峰 --- 守屋山西峰 --- 東峰 --- 登山道入口広場 --- 守屋登山口

 歩いたルートを地理院地図に重ねた地図です(GPSログによる足跡ではありません)。ボタンやマウスでの拡大・縮小や表示範囲の移動ができます。モバイル端末ではスワイプやピンチで操作してください。

 ルートマップ全体図は下のリンクボタンで開きます。レポートに戻るときは、ブラウザやスマートフォンの「戻るボタン」か、右下の「山行記録に戻る」ボタンで戻ってください。

〔9:55〕出発:守屋登山口バス停前の駐車場と真新しい神社の間に登山口がある。「森林浴コース」との標識がある。マイカーの場合は林道守屋線を進み、もっと上の登山道入口まで入る事が出来る。

守屋山登山口
守屋山登山口
緩やかな尾根道
緩やかな尾根道

 カラマツ林の登山道はだんだん急登になるが、それもあっけなく終わり緩やかに尾根を巻く道に変わる。左手前方にふたつのピークを持つ守屋山山頂を見ながら歩く。

ザゼンソウ群生地

「守屋山座禅草コース」の標識
「守屋山座禅草コース」の標識

〔10:35〕ザゼンソウ群生地:林道を横切ったりあるいは沿ったりして行くと、「守屋山座禅草コース」の標識に出会った。この辺りの林道脇では、水が染み出ている箇所にもザゼンソウが咲いていた。

 窪地に下りていくと木道が設置されており、ザゼンソウは左右の湿地にポツリポツリと顔を出していた。 

ザゼンソウ群生地
ザゼンソウ群生地
ザゼンソウ
ザゼンソウ
ザゼンソウ
ザゼンソウ

 広場になった守屋山登山道入口手前の窪地から水が湧き、小さな沢になっている。ザゼンソウはこの辺りが多かった。

守屋山登山道入口(分杭平)
守屋山登山道入口(分杭平)
珍しい茅葺屋根のあずまや
珍しい茅葺屋根のあずまや

〔10:45〕登山道入口広場(分杭平):広場(分杭平:ぶんくいたいら)には幾つかのベンチと珍しい茅葺屋根のあずまや、そして避難小屋、簡易トイレがある。

登山道
登山道
登山道
登山道

 ザゼンソウ群生地までは2人きりだったが、車でここまで入れるため、この先は登山者が一気に増えた。


登山データ

標高 守屋山:1650m

場所 長野県


アクセス

JR中央線茅野駅JRバス茅野-高遠線(4-11月)23分守屋登山口(タクシーの場合約10分)


山行日 2004/04/11

拍手ボタンを押してくださると管理人の励みになります。

拍手する

PAGE TOP