余計な前書き 雲取山山行は今年のゴールデンウィークに計画し予約までしたが、山小屋の超混雑が予想されたので中止してしまっていた。マイカー登山ではないため早朝に登山口に到着することが出来ず、2泊3日の余裕を持った行程にしたかった。そこで夫が夏休みに入ってすぐの平日にスケジュールを組み、夏山本番の前哨戦とした。当初は梅雨明けの遅れを心配していたが、関東地方の今年の梅雨は7月前半に明けてしまい、おまけに6月から猛暑が続いていた。暑さでバテやすい私は水を充分に摂ることと、喉に通りやすい行動食を用意して、休憩の度に摂ることを心がける「暑さバテ克服作戦」を展開することにした。

三峯神社へ

1日目 7月22日 / 晴れのち雷雨

 午後3時、三峰口駅に着くとポツポツ雨が降りだした。タクシーを大輪で下りた後、ロープウェイ駅まで走ったので雨と汗でびっしょり。雷鳴とどろく中のロープウェイはスリル満点だった。山頂駅で雨待ち。雨が小止みになって宿(三峰神社宿坊)まで行くときにも濡れた。傘を持ってこなかったのを後悔。

大滝温泉 三峯神の湯 三峯神社 興雲閣

 宿坊では林間学校の小学校2校が4~6時まで入浴独占タイムで、すぐにお風呂に入れなかった。予約の際に了解していたことなので仕方がない。宿坊といっても完全に温泉ホテルで、温泉はつるつるすべすべの泉質がいい感じであった(日帰り入浴可)。とは言え宿泊者に○○講御一行様が多いのがさすが「宿坊」。朝7時半からご祈祷が受けられるのである。

 翌日も夕立が予想されたので朝食前に出発と決めて、朝食をおにぎりにしてもらうよう頼んだ。三峯神社境内のなかは夜間、防犯センサーが張り巡らしてあるとかで、センサー設置場所を避けるコースを教えてもらった。

三峯神社 興雲閣 »


三峯神社から雲取山荘へ

2日目 7月23日 / 晴れのち曇り、夕方雷雨

三峯神社
三峯神社

〔5:55〕三峯神社出発:5時起床。昨晩用意してもらった朝食用おにぎり1人前を分けて食べ、残りを早めの昼食用にすることにした。

 6時前に出発したのに既に暑い。登山口の一の鳥居手前で夫がビジターセンターの先のトイレに寄り道。ゆるやかな登り道だが、夕べの雨のおかげで蒸し暑い。樹林帯で風が全く無い。水を飲んだり、一息入れたりどうしても休憩が増えてしまう。おまけに休みたくなるころベンチが現れて休憩にちょうど良い。

標準コースタイム 約5時間

三峯神社 --30分-- 一ノ鳥居口 --1時間15分-- 地蔵峠・霧藻ヶ峰休憩舎 --15分-- お清平 --1時間10分-- 白岩小屋 --1時間10分-- 大ダワ --30分-- 雲取山荘

 歩いたルートを地理院地図に重ねた地図です(GPSログによる足跡ではありません)。ボタンやマウスでの拡大・縮小や表示範囲の移動ができます。モバイル端末ではスワイプやピンチで操作してください。

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地蔵峠から
地蔵峠から

〔8:30~8:40〕地蔵峠:奥地蔵に登ると初めて展望が開け、行く手の雲取山や両神山が望めた。霧藻ヶ峰休憩舎前で軽食をとるつもりだったが、たくさんのアブにブンブンと包囲されて退散した。鞍部のお清平で軽食。この先は露岩の急登に喘ぐ。

 下山してきたグループについて来た小鹿が可愛い。聞けば大ダワからついて来ているそうだ。登りきってもまだ「前白岩山の肩」でがっかりしてしまう。前白岩山でも休憩。無人小屋だと思っていた白岩小屋に着くと、小屋の前にステテコ姿でハエタタキを持った小屋番さんがいらした。泊まり込んでいるそうだ。休憩中の私達の周りのアブを追い払ってくれるのは良いが、アブもこちらの身体も構わずピシャピシャとハエタタキで叩かれた(笑)

小鹿
小鹿
鹿が集まってくる
鹿が集まってくる

〔11:40~11:50〕白岩小屋:白岩山のベンチでザックを開けた途端、鹿が3頭がやってきた。何ももらえないと知ると、また林の中に姿を消した。餌を与えるハイカーがいるのだろう。ここもアブ、ブヨが多い。ブヨに刺されるとアレルギー症状がでる私は防虫ネットを携帯しているが、余りに暑くて使う気にはなれない。アウトドア用ノーマット蚊取りと虫除けスプレー、そして帽子の下にバンダナをかぶり首筋と顔側面を保護していたが、何時の間にかブヨに刺されていて右こめかみと左耳がかゆい。

 大ダワでポツリポツリと雨が降り出すが、雷鳴は遠くあと30分で雲取山荘なので雨具をつけないまま巻き道を行く。雲取山荘に14時30分に到着。山荘到着の1時間後にはものすごい雷雨になった。

雲取山荘

雲取山荘
雲取山荘

 この雨の中3人グループが到着した。三条の湯までの林道が通行止め?ということで17人の団体がキャンセルしたため、この日の宿泊者は私達夫婦を含め7人。奥の個室のため静かで有難い。枯れていた小屋の水がこの雨で復活し、タオル鉢巻の名物御主人新井信太郎さんがホッとしていた。雨上がりの後、ぼんやりながらも大きな虹がかかったのを山荘の前庭から見た。小屋の従業員の方に従業員用のおやつを分けていただいて食堂でコーヒーを飲む。至福のひととき。

 夕刻、標高2000m近くの山小屋のロビーに石油ストーブが焚かれたが、外の気温はさして低くない。曇っていて雨が降ったりやんだりの夜、残念ながら夜景は見られなかった。鹿の鳴き声を聞きながら眠りにつく。「今夜は夕立で涼しいから毛布1枚では寒いよ~」との御主人の言葉に掛け布団をかけて寝たら、夜中に暑くて剥いでいた。羽毛布団ではないが羽根布団の掛布団で、敷布団はダブルの羊毛布団だった。これまでの関東地方の猛暑の名残が居座っているかのようだった。


雲取山荘から山頂、鴨沢へ下山

3日目 7月24日 / 晴れのち、昼過ぎ雷雨&アラレ

標準コースタイム 約5時間

雲取山荘 --30分-- 雲取山頂 --20分-- 小雲取山 --15分-- 奥多摩小屋 --20分-- ブナ板 --55分-- 堂所 --1時間20分-- 小袖乗越 --20分-- 鴨沢

〔6:20〕雲取山荘出発:こめかみをブヨに刺されたため右まぶたが腫れて、刺された箇所はリンパ液がジュクジュク。耳下腺も少しズキズキする。下山コースは「石尾根を鷹ノ巣山で下りて、かやの木尾根で倉戸口に下りる」という計画だったが、歩きながら体調の様子をみる事にした。

雲取山山頂

雲取山頂
雲取山頂

〔6:55~7:15〕雲取山山頂:雲取山山頂に到着すると真っ先に富士山が目に飛び込んできた。くっきりと飛竜山、富士山・南アは薄墨色のシルエット、北アルプス方面はもくもくと湧いた白い雲の向こうだった。山荘を一緒に出発した3人グループと私達だけで、気持ちが良い朝の山頂を占領した。

石尾根を下る
石尾根を下る
避難小屋
避難小屋

 山頂から下るとすぐに小雲取山の分岐。続く石尾根の先に奥多摩小屋とヘリポートが見える。尾根の両側はマルバダケブキのお花畑。まだ咲き出したばかりで蕾が多い。

散歩道
散歩道
無念の七ツ石山
無念の七ツ石山

〔8:25~8:55〕奥多摩小屋:急な下りで鞍部へ下りてから、再び幅広い平坦な尾根に出ると奥多摩小屋の前だった。小屋の前のべンチで休む。結局体調に不安を感じ、最短の鴨沢へ下山することに決めた。七ツ石山も巻き、鴨沢へは終始ゆるやかな登山道を下る。

 休憩の度に患部に消毒薬をかけて手当てした。体調万全なら楽な下りなのだが、とても長く感じた。秩父・埼玉県側はしつこいくらい道標、ベンチが設置されていたのに対し、奥多摩・東京都側は道標も少なく、ベンチは奥多摩小屋前以外全くなしという対照が面白い。顔を真っ赤にして登ってきたグループに「この先に水場はないか?」と訊かれた。水場がどこも枯れているようだ。

 小袖の車道に下りる頃には、まぶたの腫れがひどくなり片目歩行になってしまった。再び車道をカットした登山道では、なんでもない石に躓いたりすることも。スギの植林地の道が恐ろしいほど暗くなり、雷鳴が近い。再び車道に下りる寸前でとうとう大粒の雨が落ちてきた。バス停も近いかと思って車道をダッシュした。しかし雨音は激しく、アスファルトに叩きつける雨粒は5ミリ位の氷が混じるアラレになった。民家の軒先に飛び込みしばらく雨宿りした後バス停へと下りた。

 30年ぶりの私、初めての夫、共に明るい石尾根稜線漫歩の一端を楽しみ、再来を心に決めた。

登山データ

雲取山:標高 2017m

場所 埼玉県奥秩父~東京都奥多摩


アクセス

秩父鉄道三峰口バスにて大輪ロープウェイ三峰山頂駅


山行日 2001/07/22-24

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