余計な前書き 毎年お正月三が日は実家での年始会などで過ごし、4日から2泊程度で伊豆などの山へ行くというのが定番だった。新年は除夜の鐘ならぬ東京湾に停泊している船が、零時を期して一斉に鳴らし合う汽笛を聞きながら迎えるのが恒例だった(これがなかなかしみじみして良い)。

 しかし2000年の幕開けを山で迎えるのも良いのではと思い、初めての年越し山行となった。ストーブのガスカートリッジは航空機に持ち込めないため、あえて新幹線で九州入り。星生温泉ホテルに泊まり、翌大晦日に法華院温泉山荘を目指した。

2日目 1999年12月31日 / 快晴

法華院温泉山荘へ

標準コースタイム 4時間50分

九重星生温泉 --40分?-- 牧ノ戸峠 --25分-- 沓掛山 --45分-- 扇ガ鼻分岐 --30分-- 久住分かれ --30分-- 久住山 --20分-- 久住分かれ --40分-- 分岐 --1時間-- 法華院温泉山荘

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牧ノ戸峠への歩道入口
牧ノ戸峠への歩道入口

〔8:50〕星生温泉ホテル出発:星生温泉ホテル脇の遊歩道から牧ノ戸峠に向かう。遊歩道とはいえ標高差は200m程あり、積雪が凍り予想外に時間がかかった。出発が遅れたこととあわせて、これは後に影響した。

〔9:50~10:20〕牧ノ戸峠:牧ノ戸峠の公衆電話で宿泊する法華院温泉へ電話を入れるが通じない。法華院温泉山荘は登山口で必ず確認の電話を入れる決まりになっている。11月始めに電話で個室の予約が取れたのだが、その後登山道の状況を尋ねるために何度電話しても、無線電話のためかいつも通じなかった。しかし現地入りしてからもまったく不通なので、さすがに不審に思っていたのだ。

牧ノ戸峠から凍った階段を登る
牧ノ戸峠から凍った階段を登る

 ここで支度やトイレやらで30分もつぶしてしまった。都合、計画より50分の遅れ。牧ノ戸峠からも凍った階段が続く。

沓掛山を越える
沓掛山を越える
久住山を仰ぐ稜線歩き
久住山を仰ぐ稜線歩き

〔12:15〕扇ガ鼻分岐:日のあたる稜線に上がると、今度はひどいぬかるみだった。沓掛山を越えると緩やかな登りが続く気持ちの良い稜線歩きなのだが、道はぬかるみ日差しは強くて暑く、その上ザックは重くてきつかった。扇ガ鼻分岐の手前で休憩したときには、久住山に登るのをパスしたい気持ちになっていた(^^;

久住分かれ
久住分かれ
久住分かれ
久住分かれ

〔13:00~13:55〕久住分かれ:久住分かれに着くとガイドブックにある通りに「風の通り道」で、気温が下がっているのを感じた。ホテルのお弁当1個、あんパン、バナナとインスタント味噌汁の昼食。時間の遅れを考慮して久住山の登頂をパスすることに決めた。

 すぐ目の前にそびえる久住山への登りは30分、眼前の百名山のひとつを登頂しないなどということは、誰もが理解しがたいであろう。しかし私たちは絶対に無理をしないのが身上なのである。

 法華院温泉への下りは積雪が凍結していたので軽アイゼンを着けて下り、千里ガ浜へ出る手前でアイゼンを外した。

千里ガ浜
千里ガ浜
千里ガ浜
千里ガ浜

〔15:10~15:20〕千里ガ浜:千里ガ浜は実に不思議な所だ。山の中に何故こんな白い砂浜があるのだろう。分岐にてスガモリ越方面を見ながらミカンのおやつ。う~ん山でのミカンはどうしてこんなにおいしいの?(笑)

法華院温泉へ
法華院温泉へ

〔16:30〕法華院温泉山荘到着:分岐からは再び積雪の下りで、少し薄暗くなりかけた頃やっと山荘に到着した。

 受付してもらって電話が通じなかった訳を訊いたら、電話回線(無線)が11月中旬から故障したが、半年以上先の九州・沖縄サミットのためにNTT職員が動員されて修理に来てもらえないとの事。そのために来てもらえない常連さんやキャンセルのお客も出ているそうだ。

法華院温泉 法華院温泉山荘

法華院温泉山荘
法華院温泉山荘

 部屋は6畳ほどの広さで廊下には3個の石油ストーブが焚かれて暖かいが、部屋には暖房は無い。

 夕食前に早速お風呂へ行く。とても混んでいたがいいお湯だった。通常は夜10時までの入浴時間が大晦日のこの日は無制限である。結局晩3回、朝2回も入浴、何故か夕食後はタイミングよく空いていて、温泉独り占めの時もあった(^^)

 夕食も品数が多くて美味しかった。

法華院温泉山荘の大晦日

樽酒の鏡割り
樽酒の鏡割り
乾杯!
乾杯!

 8時からは大晦日の恒例行事、樽酒の鏡割りと抽選会があって、皆食堂で振舞い酒をいただき大いに盛り上がる。零時少し前に再び食堂に行き、皆とNHKテレビに合わせてカウントダウンをした。世間の2000年問題も関係なく、私たちの2000年は明けたのだった。

 殆どの宿泊客は7時20分頃の大船山での初日の出を見に行くようだ。大船山に登る人は4時には出発しなくてはならないので、もう寝ていたようだ。私達も当初の計画では早出して大船山往復後下山する予定だったが、温泉に無制限に入れるとなると、温泉好きとしては誘惑に負けてしまう。初日の出より朝風呂をゆっくり楽しむ方を選んで零時過ぎに床に就いた。

法華院温泉山荘 »


登山データ

久住山:標高 1787m


場所 大分県


アクセス

別府駅から特急バス1時間40分湯布院-大分-小倉 九重登山口


山行日 1999/12/31-2000/1/1

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