余計な前書き 7月下旬の仙丈ヶ岳山行で、晴れていないからと山頂をパスしてしまった。それは8月に行くことにしていた御嶽山では晴れるだろうとの、半ば確信みたいな気持ちがあったことも原因している。そして確かに週間天気予報では、御嶽山に登る日程中の「晴れ」は間違いなかった。しかし間際になって登山1日目の天気予報が「雨」になった。まぁよくあることだ。特に私たちの場合(笑)。それでも翌日早くに回復するという予報なので、山頂直下の山小屋に宿泊した翌日は御嶽山山頂一帯は楽しく歩けるだろうと思い、雨の中の登山も覚悟の上で余り憂いもなく出発した。ところが登山口田の原の宿泊施設でスヤスヤと睡眠中に、熱帯低気圧が私たちに断りもなく台風に変身を遂げていたのだった。未明に目が覚め外の大荒れの風雨の音に息をのんだ。携帯ラジオや携帯電話コンテンツの山岳天気予報で情報を収集し、結局登山は中止せざるを得なかった。

 今年の夏山山行は完全に不完全燃焼だ。夫も歩き足りないと思っていたので、仕事の遣り繰りを付けてもう一度「夏山山行」をすることにした。不完全燃焼の燃えカスを燃やすためには、天気が良いことが条件。そこで天気予報の見定めをギリギリ2日前まで粘って待ち、行くことに決めてから山小屋と下山後の温泉旅館を予約した。

 それなのにまたしても土壇場で予報が少しずれて、それほど天気は良くはなさそう。しかも帰る日は「快晴」という、私たちのいつものパターン!(笑)

北八ヶ岳への思い

 苔むしたコメツガの森と点在する池の静かな佇まい、麦草峠などの明るい草原、北八ヶ岳はアルペンチックな八ヶ岳南部とは全く異なる趣がある。北八ヶ岳の場合は何々山に登山するというよりは、「北八ヶ岳を歩く」というほうがぴったりくる。コースが縦横に走っていて、コースの取り方次第で森と池、展望と草原と、変化がある山歩きが楽しめる。さらに温泉に下山したければ、選択肢が複数ある。つまり北八ヶ岳は、ガイドブックに掲載されているお仕着せのモデルコースではなく、ガイドと地図を見ながら自分でコースを組み立てるのに向いている。

 そして南八ヶ岳より総じて体力がそれほど要らず、気楽なハイキングコースというイメージもある。北八ヶ岳ロープウェイ(旧:ピラタス蓼科ローウェイ)を利用すれば楽に登れてしまうピークもあるので、小学生低学年くらいの子供連れファミリーハイカーもよく見かける。ところが北八ヶ岳のエリアには大きな岩がゴロゴロした斜面(例えば渋の湯・高見石間の賽ノ河原)があったり、登山道も総じて岩や大石がゴロゴロした歩きにくい道が多い。子供が根を上げて立ち往生しているファミリーハイカーを時々見かける。子供並みに足が短い私(笑!)なので岩ゴロゴロが大の苦手で、本音を言えば北八ヶ岳は好んで行く山域というわけではない。

 それでも北八ヶ岳には過去に何回か行っていて、様々な思い出がある。

  • 1996年8月28-29日 竜源橋→双子池ヒュッテ(泊)→雨池→麦草峠→白駒池→稲子湯
  • 1998年10月10日 渋ノ湯(前夜泊)→高見石→麦草峠→大石峠→出逢いの辻→五辻→北八ヶ岳ロープウェイ
  • 2002年9月22日 渋ノ湯→黒百合平→中山峠→東天狗岳→西天狗岳→唐沢鉱泉

※ 北八ヶ岳で歩いたことがあるコースを地理院地図に重ねたコースマップを作成しました。下のリンクボタンで開きます。レポートに戻るときは、ブラウザやスマートフォンの「戻るボタン」か、右下の「山行記録に戻る」ボタンで戻ってください。


 今回は天気が良さそうなので、気軽に行けるのになかなか機会を作れなかった北横岳と縞枯山・茶臼山の展望コースを組み立てた。(上記リンクの地図には赤いルートで示してあります)

北横岳へ (1)

標準コースタイム 約1時間20分

北八ヶ岳ロープウェイ(旧:ピラタス蓼科ローウェイ)山頂駅 --1時間-- 北横岳ヒュッテ --10分-- 北横岳南峰・北峰 --10分-- 北横岳ヒュッテ

8月22日 晴れのち曇り

〔13:40〕出発:バスでロープウェイ山麓駅に着いたのが13時前。ロープウェイには待たずに乗れてしまった。晴れてはいるのだが雲が多くて、ロープウェイからの展望はパッとしなかった。

 山頂駅のトイレでポリタンクに水を詰めようとしたら、ここの水は飲用不可だった。2人それぞれペットボトルの飲料は持っているが、ポリタンクの水は予備の飲料としてだけでなく、万が一怪我をしたとき傷口を洗う水用として持っている。今回はヒュッテ泊まりなので行程も短かく、ポリタンクの水は必要ないかとも思ったが、喫茶店で水を貰えないかと頼むと1リットル200円で販売しているとか。北横岳ヒュッテは水は天水(雨水)なので、念のため買って持って行くことにした。

【教訓】ピラタス蓼科ロープウェイ利用で登山する場合は、水は山麓駅で準備すること。

写真のキャプションにアイコン がある場合は、画像をクリックすると拡大表示します。拡大画像の画面は、パソコンの場合は画像下のバーの < > で、モバイル端末ではスワイプで画像を順番に見ることができます。
ロープウェイ山頂駅を出発
ロープウェイ山頂駅を出発
坪庭から北横岳登山道へ
坪庭から北横岳登山道へ

 そんなこんなで少々手間取っての遅い出発(^^ゞ

 坪庭の上まで登り北横岳登山道への分岐まで10分弱。ここからは行楽客はいなくなる。

登山道
登山道
登山道
登山道

 いったん下り木橋を渡ると登り返す。ホタルブクロやアキノキリンソウ、オトギリソウが咲いている。標高を上げると、行楽客が歩いている坪庭やロープウェイ駅が見下ろせる。曇ってきてしまい遠景は利かなかった。

 だんだん大岩ゴロゴロになってきて、北八ツらしさを堪能する(?笑)

三ツ岳・雨池との分岐
三ツ岳・雨池との分岐

 やがて北横岳と三ツ岳・雨池との分岐に到着。喉が渇いていたので小休憩。「この先、三ツ岳は岩場で危険。軽装の方は入らないように」との大きな看板がある。こちら決して軽装ではないが、岩場嫌いの怖がりなので行くわけがない(^^;

 トレイルランの男性が登って来て軽いフットワークで進んでいった。休憩を終えて平坦な道を歩き出してすぐ、北横岳ヒュッテの屋根が見えてきた。どうやら途中休憩は要らなかったようだ。

〔14:45~15:00〕北横岳ヒュッテ:宿泊手続きをとり精算も済ませる。翌日のお弁当を注文すると(夫の分のみ)、お弁当の予約は事前予約なのだそうで慌てた。しかし1人分の追加を何とかしてもらえ、大助かり。案内された部屋にザックを置き、空身で山頂に登ることにした。天気予報では翌日の予報が余り良くなかったので、多少でも晴れているときに登りたかった。

北横岳南峰はすぐそこ
北横岳南峰はすぐそこ

 山頂まではたったの10分ということなのだが、けっこう急な登りできつい。三ツ岳分岐で出会ったトレイルランの男性が下山してきて、「もうすぐそこですよ」と教えてくれた。その「すぐそこ」までが…どんどん傾斜が…。階段の登山道の向こうが明るく開けて、山頂は間違いなく「すぐそこ」。でも最後が一番キツかった。

北横岳山頂

〔15:15〕北横岳南峰:山頂には強い風が吹いていて、慌てて帽子を押さえた。南峰の標高は2472.5m。三角点がある。期待していた展望はといえば、すぐ近くの蓼科山は形の良い山容でそびえているが、南八ヶ岳は裾野しか見えなかった。北アルプス、中央アルプスも薄ぼんやりしていて殆ど見えなかった。う~ん残念。

蓼科山を望む北横岳南峰山頂
蓼科山を望む北横岳南峰山頂
南八ヶ岳は雲の中
南八ヶ岳は雲の中
縞枯山荘を俯瞰
縞枯山荘を俯瞰

 しかし目を凝らすと、つい2週間前に台風で登れなかった御嶽山がうっすらと見えた。

北横岳南峰と北峰の鞍部
北横岳南峰と北峰の鞍部
北横岳北峰
北横岳北峰

 南峰を後にして北峰へ向かう。平坦な鞍部を進み、ほんの少し登れば標高2480mの北峰。やはり風が強くて寒い。コメツガの枝が東になびいていて、常に西風が強いことがうかがえる。展望は薄ぼんやりとして残念だが、天候不順で満足な夏山を味わえなかっただけに、雨にも遭わずに登れたことがうれしかった。


登山データ

北横岳 標高:2473m

場所 長野県


アクセス

JR中央線茅野駅からバス約60分「北八ヶ岳ロープウェイ」


山行日 2009/08/22-23

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