八甲田・十和田湖ゴールドラインと城ヶ倉温泉

八甲田・十和田湖ゴールドライン

3日目 / 10月9日 雨 3日目は朝から本降りの雨だった。天気予報通りである。

JRバス みずうみ号
JRバス みずうみ号

 前夜に考えたのは、一日中雨でしかも散策にも向かないような降り方の場合は、JRバスでの終点十和田湖までの往復ドライブである。この降り方では蔦沼巡りの散策は気が進まない。路線バスドライブのほうが快適だろう。しかも十和田湖休屋にちょうど昼食時間に着き、1時間ほどの滞在で戻りの青森行きバスが発車する。まぁ十和田湖まで昼食を食べに行ってくるようなものだけど…(笑)

 バスから見えるはずの傘松峠周辺の美しい紅葉も、雨の日はぼんやりとしか見えず、同乗の乗客が気の毒になった。猿倉温泉を通過し谷地温泉で下車する人がいて、休業していた谷地温泉が営業再開していることを知った。いつか泊まってみたい温泉なのである。谷地温泉から蔦温泉まではけっこう距離があり、八甲田・十和田湖ゴールドラインはどんどん標高を下げていった。この辺りでは樹林はまだ色づき前だった。蔦七沼巡りコースの紅葉を見るなら、八甲田山の紅葉が終わった後が良さそうだ。

 路線バスドライブは十和田温泉郷を過ぎると俄然楽しくなった。バスはずっと奥入瀬渓流沿いに走行する。車高が高いバスは眺めが良い。車内に流れる観光ガイドのテープが滝などの景勝地を説明し、景勝地ではバスが徐行をしてくれることもある。奥入瀬渓流は川面が車道すれすれの高さなので、まるで散策をしている気分である。

 問題は写真撮影で、窓ガラス越しに撮影すれば雨だれが写った写真になってしまう。急いで窓を開けて撮るのだが、やはり巧くいかない

写真のキャプションにアイコン がある場合は、画像をクリックすると拡大表示します。拡大画像の画面は、パソコンの場合は画像下のバーの < > で、モバイル端末ではスワイプで画像を順番に見ることができます。
奥入瀬渓流「阿修羅の流れ」(バスの車窓から)
奥入瀬渓流「阿修羅の流れ」(車窓から)
奥入瀬渓流「銚子大滝」(バスの車窓から)
奥入瀬渓流「銚子大滝」(車窓から)

 こんな雨でも傘を差したり合羽を着て散策路を歩く人、三脚で絶景写真を狙う人がたくさんいて驚いた。

 実は十和田湖と奥入瀬渓流は20年以上前に東北を巡る観光バスツアーで訪れていて、奥入瀬渓流では途中でバスから降りて銚子大滝までの短い散策が組み込まれていた。銚子大滝の記憶がうっすらあるくらいで、奥入瀬渓流の遊歩道や十和田湖で遊覧船に乗ったことも、「乙女の像」さえも全く覚えていない(^^;

十和田湖

 12時過ぎに終点十和田湖「休屋」に到着。バス駅舎の店員に呼び込まれるままに2階のレストランで食事という無駄のない流れ(笑)。近年は「ご当地グルメ」が話題。十和田のご当地グルメ「バラ焼き定食」もあちこちにのぼり旗など立て絶賛宣伝中(笑)。JRバス休屋駅のレストランでもメニューにあったので注文した。

十和田湖畔
十和田湖畔

 バスの発車時刻13時20分まで余裕があるので、せっかく来たのだからと十和田湖の浜まで行ってみた。木々の色づきはまだまだで、遠くの半島の傍に浮かぶ小島が少し紅葉しているくらい。桟橋に遊覧船が停泊しているが、乗船するお客どころか、湖畔に人はほとんど見かけない。空も木々も肝心の湖もすべてどんよりとしていて、雨の日の湖ほど残念な景色はない。

奥入瀬渓流(バスの車窓から)
奥入瀬渓流(バスの車窓から)

 再びバスに乗り込んで城ヶ倉温泉まで向かう。バスから奥入瀬渓流沿いの散策路をハイキングしている人を見れば、雨降りでも楽しそうだ。十和田温泉郷の焼山停留所で乗り込んできた登山スタイルのグループは、雨のため八甲田山登山の予定を変更して奥入瀬渓流自然散策路を歩いたとのこと。子ノ口から焼山まで14㎞の自然散策路、新緑か紅葉の季節に歩いてみたい。

だんだん雨も小止みになって、帰りの傘松峠越えの際の眺めはなかなかきれいだった。

城ヶ倉温泉 ホテル城ヶ倉

城ヶ倉温泉 ホテル城ヶ倉
城ヶ倉温泉 ホテル城ヶ倉
客室の窓から
客室の窓から

 前述したように宿泊3度目なのだが、特にリピーターだというわけでもない(笑)。ただ気に入らないところが少なく、割りに良いホテルだと思っている。2度宿泊した酸ヶ湯温泉は「もうこの次はなくてよいかな」と思うが、ホテル城ヶ倉は「この次もアリでもよいかな」である。

 ホテル城ヶ倉はブナ林に囲まれたマウンテンリゾートホテル。鄙びた温泉旅館も良いが、便利な設備とフロントやレストランでの洗練された接客も心地よい。そういう接客サービスや設備を期待しても、あまり裏切られないホテルだと思う。八甲田ロープウェイに近いため、冬の樹氷見物やスキーにはたいへん便利である。近隣の景勝地「城ヶ倉大橋」と蔦温泉へは宿泊者対象に定時に無料送迎車を出していて、酸ヶ湯温泉や八甲田ロープウェイへは申し込めば無料で送迎してくれる。ちなみにスキーシーズンに行ったときは、八甲田ロープウェイへは毎日無料シャトルバスが運行されていた。

城ヶ倉温泉 ホテル城ヶ倉 »

インターネットルーム
インターネットルーム

 前回2009年1月に宿泊したとき、建物の老朽化が若干目に付いたのだが、その後リニューアル工事がされていた。北欧風リゾートホテルという建物全体のデザインはそのままだったが、変わった箇所もある。まず売店脇がパソコンが3台置かれたインターネットルームになっていた。フロントにもWi-Fiサービスのマークがあり、尋ねると館内全体で無料提供しているとのこと(パスワードなし)。

 また女性用大浴場前にはトイレとは別個にパウダールーム、男女大浴場前リラックスエリア奥にはトレーニングマシンが数台置かれたフィットネスコーナーなどが新たにできていた。そのほか変わった点は、浴衣を廃止して作務衣風のリラックスウェアと寝間着専用のガウンになった。

 今回宿泊するまでは、このホテルの残念なところは唯一「お料理」だと思っていた。ただし品数・質ともにそれほど豪華ではないお料理も、スタンダードツインルームの場合なら意外なくらい宿泊料金がリーズナブルなので納得していた。それが今回もスタンダードツインを予約したのに、料金がそこそこ高め設定だった。で、実際宿泊すると、お料理の質がかなりレベルアップされていて、それはそれで納得(笑)。

 スタンダードツインの部屋は、大きめシングルベッドが2台ゆったりと置かれて、そのぶんソファが置かれたエリアが狭苦しい。部屋風呂がユニットバスなのでトイレが狭い。この2点が欠点と言えば欠点である。

女性用浴室(露天風呂付き)
女性用浴室(露天風呂付き)

 温泉は無色透明に近い単純泉で(※)加水、循環濾過、殺菌剤投入をしている。温泉としては物足りなさもあるが、露天風呂の方は源泉を直接流し込んでいるので若干濁りがあるお湯で、ぬめり感もある。猿倉、酸ヶ湯と硫黄泉の濁り湯に二晩入浴しているので、湯疲れが少ない単純泉も良いものだ。草津ではないが「仕上げ湯」と思えば良い(^^)

※ ホテル城ヶ倉のサイトでの泉質表記は「カルシウム、ナトリウム、塩化物(低張性、弱アルカリ性、高温泉)」。

 一見するとあまり特徴がない浴室だが、湯船に浸かってみると全面ガラスから見る林の緑が効果的で、本当は贅沢な造りなのだと思えてくる。紅葉が盛りの頃に入ってみたかった。

男性用浴室を外から
男性用浴室を外から
男性用浴室を外から
男性用浴室を外から
男性用浴室を外から
男性用浴室を外から

 翌朝チェックアウト後にホテルの周囲にある散策路を歩いたが、それでもバスの時間まで暇を持て余し今度はホテル回りをぶらぶら。なんと宿泊客がいない浴室を外から撮影するチャンスをゲット。

最終日 / 10月10日 晴! 朝起きたら快晴だった。帰京する日になってようやく晴れた。私たちの場合これは定番の出来事である(笑)。前夜はテレビでの天気予報を見たあと最終日の予定をあれこれ考えたが、睡蓮沼なら予約している新幹線に間に合う事がわかった。こういうときのために、バスの時刻表のプリントアウト持参は必須である。

城ヶ倉温泉散策路Aコース
城ヶ倉温泉散策路Aコース
城ヶ倉温泉散策路Bコース
城ヶ倉温泉散策路Bコース

 バスの発車時刻まで時間があるので、ホテル城ヶ倉そばの散策路を歩いた。Aコースは片道10分。なかなか雰囲気の良い林の中の道だが、あっという間に車道が見えて、ちょうどバス停辺りに飛び出した。Bコースは沢沿いに滝まで歩くコースで、散策路というよりは「登山道」。岩を乗り越えたりする箇所も。しかし滝にたどり着く前に行き止まり!(笑)

城ヶ倉温泉JRバス停留所
城ヶ倉温泉JRバス停留所

 城ヶ倉温泉の停留所でバスを待つが、定時になってもやってこない。打って変わった好天に、平日なりにもドッと人が繰り出したのかな。10分ほど遅れて到着したバスの発車間際、ひとりの男性がバスに乗り込まずに運転手と話している。

男性 「発車、ちょっと待ってください」 / 運転手 「どうしてですか?」

男性 「連れが今荷物を持って…いやあの、準備していて…」

運転手 「待つのは無理です」 (私の心の声=そりゃ、無理でしょ。既に遅れているのだから)

男性 「すぐ来ますので…」 (男性、必死。次のバスは50分後)

男性 「あ、あの…青森行き、ですよね?」

運転手 「いえ、十和田湖行きです」


拍手ボタンを押してくださると管理人の励みになります。

web拍手 by FC2

PAGE TOP