南阿蘇観光と黒川温泉

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ジオラマ
ジオラマ

 さて、火山博物館だが展示物はともかくとして阿蘇山の成り立ちを見せるジオラマが少しちゃちだったり、マルチスクリーンの映像が古すぎてどう見ても1970年代のフィルムで鮮明な映像じゃない。なので敷設のお土産店でも買い物せず(笑)

阿蘇火山博物館 »

 結局タクシーを貸切とし白川水源へ行くことにした。山上は強風、麓に下りれば雨。ところが白川水源見学中は雨が止んだ。

白川水源

 水源地に続く参道のお土産店では、空のペットボトルを売っている。境内にはポリタンクを持った人々が行きかっている。水源地にはなんと汲むのに便利な大きな漏斗まで用意してあった。

水源地がある吉見神社
水源地がある吉見神社
水を汲む人々
水を汲む人々
白川水源
白川水源
説明看板
説明看板

 で、ひしゃくですくい飲んでみたのだが…特に美味だと思えなかったのは、前夜からの降雨のせいかな?

 関東には富士山の伏流水の名所が幾つかあり、「忍野八海」や「柿田川湧水群」が有名で私はどちらも訪れている。忍野八海も白川水源同様観光名所として多くの人が訪れ、しかも周囲は宅地化されてきている。そのせいなのか、湧水群のなかには枯れ始めているのもあるのを見ている。しかし柿田川ではトラスト運動により多少なりとも自然環境が守られているため、湧水量も豊富でその水は澄み切って驚くほど美しかった。白川水源の水の源である阿蘇山に登って観光地白川水源を見ると、いろいろ考えさせられたのである。

 2日間の登山中の昼食はパンやコンビニのおにぎりだったので、美味しいランチをと思いタクシーの運転手さんに相談した。高森(南阿蘇鉄道)の郷土料理をアレンジした田楽料理が有名だそうで、案内してもらうことにした。白川水源見学の間にタクシーの運転手氏が、囲炉裏で田楽を焼く間の待ち時間を見込んで予約をしておいてくれた。高森へ車を走らせるあいだ、雷を伴った土砂降り。こんな天気じゃタクシーによる散財もやむなしかな。

田楽料理
田楽料理

 「阿蘇高森田楽の里」は森の中にある民芸調の店である。なかなか雰囲気がいい。運転手さんに任せきりだったがコース料理のみで満腹になり、料金もリーズナブルだった。他にも田楽料理の店はあるらしいのにこの店が人気らしくて、土砂降りだというのに店を出るときには順番待ちの人で玄関がごった返していた。

阿蘇高森田楽の里 »

 旅の初日に阿蘇高原線で乗ったのは九州横断特急だったが、この日は各駅停車でトコトコ阿蘇駅に向かった。天気がどんどん回復し青空に阿蘇山が映える。ギザギザの根子岳もくっきり。黒川温泉へ行く九州横断バス別府行きの発車まで40分ほどある。バスの待合所隣にある観光センターで時間を潰した(自由に使えるパソコン3台有り)。

 バスは内牧温泉に寄り、阿蘇外輪山の山腹を登っていく。外輪山の最高峰である大観峰付近からの阿蘇谷を見下ろす景色が素晴らしかった。バスの窓からの景色を眺めていると、外輪山の地形が意外に複雑であることがよくわかる。

 外輪山から下るとくじゅう連山が近づいてきて、バスでは黒川温泉の由緒である伝説のガイドが流れ、そして黒川温泉に到着した。バス停まで宿泊する宿「新明館」が車で迎えに来てくれたが、歩いても15分ほどとのこと。


黒川温泉 新明館

 温泉大好き人間としても、またこのサイトで温泉情報を提供している者の端くれでもあるし、一度は黒川温泉に来てみたかった。超人気温泉地のベスト3である東北の乳頭温泉郷、九州の由布院温泉、黒川温泉のうち、黒川温泉だけが未体験だった。東京から九州に度々来られないし、「日本秘湯を守る会」会員旅館がありスタンプがもらえるし、というわけで今回の山旅にプラスした。

黒川温泉 新明館
黒川温泉 新明館

 黒川温泉の温泉街は田の原川沿いの旅館が昔からの宿で、新しくできた旅館は谷の上へと広がっている。しかし温泉街としてはそれほど大きくない。

 宿泊した新明館は最古の温泉宿のひとつであり、経営者は現在の黒川温泉ブームの先鞭をつけた人物であるそうだ。旅籠風の木造建築で、黒光りする廊下や民芸調のインテリアが良い雰囲気。ほとんどの部屋にトイレはなく共同なのは、崖下の狭い立地であるためだろう。従業員に若者が多くキビキビ働いている。

 大浴場は平凡である。経営者が手掘りで造った洞窟風呂は面白いが、南紀勝浦温泉の「忘帰洞」を体験している私には何度も入りたいお風呂でもなかった。裏山の岩棚を利用した岩戸風呂は混浴なので、ついに入るチャンスがなかった。しかし女性専用露天風呂(朝の8時~10時だけ男性専用)「風の湯」はいい。お風呂に続く石段脇にショウジョウバカマがひとつ咲いていたし、お風呂のすぐ脇の裏山の木立も清々しく、2週間先ならその斜面にカタクリが咲くのではと思われた。

入湯手形
入湯手形

 黒川温泉といえば「入湯手形」である。ちょうど前日が入湯手形の企画20周年にあたり、ローカルニュースで取り上げていた。夕方4時にチェックインしたのでは3軒も入湯できそうにないが(有効期限6ヶ月)、せっかくだから購入して他の露天風呂にも入ってみることにした。チェックインの時にもらった旅館協同組合のパンフレットは黒川温泉全体の絵地図と、全旅館を露天風呂の写真入りで紹介している。入湯手形を首にかけ、このパンフレットを手にした人が往来している通りを同じようにして歩く。話しかけられて情報交換をし合うのが楽しい。

共同浴場もある
共同浴場もある

 黒川温泉は宿が持つ源泉によっては泉質が若干異なっている。そこで露天風呂の雰囲気よりも泉質が明らかに違う、例えば白濁している湯を持つ旅館に人気が集まるようである。そいいう人気の宿に行ったら1時間待ちだとか、または断られた…とも聞いた。

 結局入ったのは「ふもと旅館」の露天風呂。男性用は渓流沿いにあるが、女性用は手すりにすがらないと上れないような急な石段を登った崖上の木立の中にある。始終ウグイスの鳴声がしていて気持ちがよかった。旅館は温泉街で全て共通の草履を使用していて、玄関で迷わない。


山みず木

 夕食後新明館の姉妹館「山みず木」の露天風呂入浴の送迎があるというのでロビーに行ったら、参加者は私たちだけだった。山みず木は黒川中心部から少し山の上にある山間の一軒宿である。広いロビーに入ったとたん、いい宿であることが分かった。そして経営者が勧める山みず木の露天風呂は、本当に素晴らしかった。

 女性用の露天風呂はふたつあり、先ず上の「森の湯」へ。19時半過ぎという時間と日曜日で宿泊が満室ではなかったのが幸いし、入浴客は誰もいなかった。大きな露天風呂(山みず木のHPの写真で見るより実際は大きい感じ)の周囲は森林で、女性用の露天風呂だが一切の目隠しの囲いはない。開放感たっぷりで、空も大きく見える。この晩は星が出ていないのが残念だった。一人きりで怖いくらいだったが、静かな時間と気持ちが良い温泉に身を任せた。早朝に入浴したら最高だろう。

 下の「木もれびの湯」は田の原川が手を伸ばせば届きそうな傍にある。温泉街では田の原川はただの川だが、ここの田の原川は清流である。そして少し離れた目の先には、ライトアップされた二段の滝さえ望める。またこのふたつの露天風呂を結ぶ「裸の散歩道」があり、まさに女性優位の温泉旅館である。混浴の露天風呂「幽谷の湯」に入った夫は1時間近くの長湯だった。「幽谷の湯」はかなり大きかったそうで、やはり独り占めだったそうである。私たち夫婦は登山しての温泉という旅のスタイルなので、自然の中にあり自然と一体になれる温泉宿が好みなのだ。今度はこの宿が泊まってみたい憧れの宿のひとつになった。送迎してくれた東京出身だと言う若い従業員さんによれば、昼間は入浴のみの客でかなり混むそうである。

山みず木 »


※ 黒川温泉については管理人のブログに詳細な記事を掲載しました。


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