レイクルイーズハイキング (1) / Plain of the Six Glaciers

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第2日目 7月31日

 朝食を済ませても出発の集合時間までたっぷり時間があるので、湖を撮影するため庭園に出た。早朝のレイクルイーズは湖面に正面にそびえる氷河を抱くMt.ビクトリアを映しこみ、言葉で表せぬほど美しい。しかしこの朝は雲がMt.Victoriaの山頂部を覆っていて残念だった。ただしこの景色、快晴だとコントラストが強すぎて美しい写真が撮れないのだ。ホテルの部屋は前回と同じく湖側ではなかった。おそらく湖に面した客室は湖側の客室料金として設定されていて、限定予約なのだろう。

レイクルーイズ / Lake Louise
レイクルーイズ / Lake Louise
ホテルレイクルーイズ湖側
ホテルレイクルーイズ湖側

 ロビーに集合して5日間お世話になる登山ガイドさんと対面。ガイドさんは男女2人だった。カナダの公認登山ガイドの規定では、1人の登山ガイドが引率できるのは12人までといういうルールがあるそうで、参加メンバーが13名だったことから2つのグループに分けてそれぞれガイドが付くことになった。そのメリットを生かして全く同じコースで歩くのではなく、その日ごとに多少の差異をつけた2つのコース設定をしてくれることになった。例えば同じコースを登りと下りを逆にしたり、少し長い距離を歩くか途中までのポイントまでかなどの選択ができる。大まかに言えば「健脚組」と「ゆっくり組」である。「健脚コース」を歩いた場合でも翌日は「ゆっくりコース」を歩いたり、その日によって選択可能。

 ハイキング初日のこの日は、比較的軽いレイクルイーズハイキングで足慣らしをする。「健脚組」はLake Agnes(アグネス湖)からThe Beehive(ビッグビーハイブ)への往復で、「ゆっくり組」はMt.Victoriaのビクトリア氷河を間近に眺めるポイント「プレイン オブ ザ シックス グレイシャーズ」コースだった。私たちは「ゆっくり組」に手を挙げた。13年前にレイクアグネスまでは登ったがビッグビーハイブには登らなかったので未練はあるのだが、プレイン オブ ザ シックス グレイシャーズに行ってみたい…というより体力的に「ゆっくり」がいい(^^ゞ

コース概要

ホテルレイクルーイズ(レイクアグネスコースとの分岐)---(1.9km)--- 湖の末端 ---(1.4km)--- レイクアグネスへの分岐 ---(0.8km)--- ハイライントレイルとの分岐 ---(1.4km)--- 展望広場(ティーハウス) ---(3.4km)--- レイクアグネスへの分岐 ---(0.9km)--- ミラーレイク ---(2.7km)--- ホテルレイクルーイズ
エリア バンフ国立公園
歩行距離 12.5km(ビューポイントまで行くと13.8km)
標高差 365m(ビューポイントまで行くと515m)
最高地点 2100m(ビューポイントまで行くと2250m)
コースタイム 約4時間30分

 ハイキングスタート地点と途中のポイントをマーカーで示した地図です。ポイント地点の写真も見られます。GPSログを取得していないので、ポイントの位置はアバウトです。右端の拡大アイコンで別画面で大きな地図が開きます。

 コースの入り口でレイクアグネスからビッグビーハイブへ行くグループと別れた。この日の“ゆっくり組”の参加者は私たちを含め5人で、単独参加の男性と若手のご夫婦と一緒に若い男性のガイド、アサマさんのリードで歩く。“健脚組”はここからつづれ折りに登っていくが、私たち“ゆっくり組”は散策する観光客に混じって平坦な湖畔の道をしばらく歩く。ウォーミングアップに丁度良い。

リスのお出まし
リスのお出まし

 この夏のカナディアンロッキーは夏の訪れが早かったようで、既におおかたの花は咲き終わっていた。散策路にはヤナギランやウメバチソウが咲き誇っていて、晩夏の気配がしていた。ガイドさんの話では前週は毎日快晴で暑い日が続いたそうだが、昨日の雨は山頂部では雪になるほどの冷え込みが来ている。この日の朝もかなり涼しかった。

 レイクルイーズの湖の色は少し白濁した浅青緑色で、ホテルで営業しているオレンジ色のカヌー(このカヌーには13年前に乗っている)がたくさん浮かび、色の取り合わせが美しい。30分ほど歩くと湖の末端部に着いた。

レイクルイーズの末端 / Lake Louise
レイクルイーズの末端
粘土状のモレイン / Lake Louise
粘土状のモレイン

 モレイン(氷河によって運ばれて堆積した礫・砂・粘土などの混合した岩屑)が堆積していて、灰色の細かなモレインが水に溶け出ている。この微粒な粘土状のモレインはツルツル肌になる泥パックとしても販売されたことがあるそうで、ガイドさんに言われて触ってみた。ねっとりとしていて小麦粉を水で練ったような感触だった。

森林帯を登る
森林帯を登る
ナキウサギ
ナキウサギ

 この先からは登りになる。クライミングのゲレンデになっている岸壁の下を通り、川沿いのスプルース(針葉樹トウヒ属)の森林帯を登っていく。岩場でナキウサギが鳴く声がして足を止めると、日本でもまだ会ったことがないナキウサギを撮影できた。

 トレイル脇にチングルマが咲き終わったような綿毛を多く見ることができる。しかし葉がチングルマとは違う。

 ここでガイドさんから「この花の名前を当ててください」とのクイズ。葉の感じではバラ科のようだけど…。正解はチョウノスケソウ(White Dryad)。それがトレイル脇を埋め尽くしている。花が咲く時期ならさぞ見応えがあるだろう。

 他にも花好きなら垂涎の的のアツモリソウ=カラフトアツモリソウ(Yellow Lady's Slipper)の株も、あちらこちらに見ることができる。

 多く見ることができる花はヤナギラン(Fireweed)、ウサギギク(Heartleaf Arnica)、ノコギリソウ(Common Yarrow)、ヤマハハコ(Pearly Everlasting = 永遠に輝く真珠という意味)、ウメバチソウ(英名略)、そしてフリーベン(Fleabane)と呼ばれる薄紫色のデイジーとピンク系のアスター(Aster)である。

リシリソウ(White Camas)
リシリソウ(White Camas)

 エゾノチチコグサ(蝦夷の父子草)もよく見ることができる。なんとなく礼文島の花の分布と共通している感じがした。他にはリネンソウ(Twinflower ツインフラワー)、ゴゼンタチバナ(Bunchberry)、キンポウゲ(Buttercup)、キンバイ・キジムシロ、ホタルブクロ(Common Harebell)、キバナノヤマオダマキ(Yellow Columbine)、花が終ったシオガマギク、ウツボグサ(Selfheal)など。

インディアンペイントブラシ / Indian Paintbrush

 しかしなんと言ってもカナディアンロッキーを代表する花、Indian Paintbrush インディアンペイントブラシ(先住民の絵筆の意)が印象的である。ゴマノハグサ科の多年草だが日本には生息しないので和名はない。色の付いている花のように見える部分は花弁ではなく「包」である。他の植物の根に寄生して栄養を摂っているので、採取してきて庭に植えても育たないそうである。寄生する植物や土壌の違い、また交配による雑種などでも千差万別の色違いの「包」が出現する。

インディアンペイントブラシ / Indian Paintbrush
オレンジ色:レイクルイーズにて
インディアンペイントブラシ / Indian Paintbrush
ピンク色:ヨーホーレイクにて
インディアンペイントブラシ / Indian Paintbrush
クリーム色:バーストールパスにて

 深紅、鮮やかなオレンジ色、様々なピンク色、茶色系、そしてクリーム色系も鮮やかだったり緑色っぽかったり。5日間どのコースにおいても、様々な色の絵の具をつけた“絵筆”が目を楽しませてくれた。

 やがて展望が開け前方左手にMt.Lefroy(レフロイ山)が姿を現す。圧倒的な存在感である。奥手のMt.Victoria(Mount Victoria North Peak)は巨大な壁のようである。

スプルースの谷
スプルースの谷
行く手にMt.Victoria 左にMt.Lefroy
行く手にMt.Victoria 左にMt.Lefroy

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