余計な前書き 2月に行った蔵王では滞在中ずっと天気が悪くて、展望を楽しめなかったし、スノーシューハイキングも不完全燃焼で帰ってきた。で、帰宅してから間を置かずに次の山旅のプランを練った。2月下旬か3月初旬での山旅と4月後半での立山への計画で、ともにスノーシューハイキングが目的である。しかし2月下旬から3月初旬は天気とスケジュールのタイミングが合わずに、「霧ヶ峰でスノーシューイング」はボツになってしまった。だから立山への旅をずっと心待ちにしていた。

 春の立山の観光目玉といえば「雪の大谷」である。立山黒部アルペンルートの除雪作業開始は、テレビニュースで季節のトピックスとして毎年放映されるほどなので、以前から行ってみたいと思っていた。実は前年2016年にも計画を立てたが、この年は積雪量が平年より少なめだと知り見送ったのだった。今年2017年春は、山々の残雪は平年より多めの模様。そして4月に入り、「雪の大谷」の雪壁は最高積雪地点で20メートル近くになるらしいとの情報を得て、ますます出発が待ち遠しくなった。

 立山黒部アルペンルートの「雪の大谷ウォーク」期間中は、観光客がどっと押し寄せる。ホテル立山のサイトで宿泊予約カレンダーを見ると、「雪の大谷ウォーク」期間中は2月の時点でほぼ満室になっていた。しかも期間中の宿泊料金は、かなり高いハイシーズン料金だ。ホテル立山は諦めて、同じ立山黒部アルペンルート系列の弥陀ヶ原ホテルを予約した。滞在中にもし悪天候だった場合は室堂には行かずに、弥陀ヶ原周辺の樹林帯でスノーシューイングができそうなのも選択の理由のひとつだ。

 立山黒部アルペンルートが全線開通する前の、富山側から弥陀ヶ原まで開通した時期ならそれほど混んでいないのではと考えて、全線開通予定日前の日程で予約を入れた。しかし後から考えたらそれでは室堂には行かれず、そももそ「雪の大谷ウォーク」もやってない!(笑)。で、全線開通予定日後の日程で予約し直したという顛末もあったが、結局今シーズンは4月15日に全線開通した。

 出発日が近づくにつれて滞在予定日の天気予報が良い方に変っていき、直前には「晴れ」の予報になった。どうか予報が外れませんように。

2017年4月23日

 初めて乗車した北陸新幹線は、前の座席との間隔が広く取ってありとても快適だった。「かがやき」に乗車したので、あっという間に富山駅に到着。立山室堂へはいつも長野県扇沢から入っていたのだが、富山側からのルートの方が早くて便利になり、今後も利用したいと思った。

立山黒部アルペンルートで弥陀ヶ原へ

写真のキャプションにアイコン がある場合は、画像をクリックすると拡大表示します。拡大画像の画面は、パソコンの場合は画像下のバーの < > で、モバイル端末ではスワイプで画像を順番に見ることができます。

富山地鉄立山線

 富山駅を出て富山地鉄の電鉄富山駅へ。いよいよ立山黒部アルペンルートを行く。

 立山黒部アルペンルートの富山-室堂区間を行くのは、結婚してまだ2年足らずだった1983年夏の観光旅行以来である。そのときは宇奈月温泉に宿泊したので、電鉄富山駅には来ていないのかも。ホームに列車の愛称板が掛けられていて、鉄道ファンならたまらないだろう。てっちゃんと言うほどでもないが鉄道好きの私も旅心がくすぐられる。

電鉄富山駅のホーム
電鉄富山駅のホーム
富山地鉄立山駅行き普通電車
富山地鉄立山駅行き普通電車
富山地鉄立山線からの車窓風景
富山地鉄立山線からの車窓風景

 富山地鉄立山線の電車が市街地を抜けると、沿線にはまだ2分ほど花を残している桜や満開のモモの花が咲き、畑の緑が眩しい春の田園風景になった。雲間に立山連峰や剱岳が見え隠れしていた。

 岩峅寺(いわくらじ)駅を過ぎると樹林の中の上り坂を走行するようになり、まるで登山電車のようである。常願寺川を欄干がない古びた鉄橋で2度渡るときは、かなりスピードを落として走行する。

 以前薬師岳登山の計画を直前に中止したことがあるが、それは大雨による土砂崩れで林道が不通になってしまい、有峰口駅から登山口までアクセス不可能になったからだった。その有峰口駅を過ぎてやがて立山駅に到着。約1時間の鉄道の旅を楽しんだ。

立山ケーブルカー

 立山ケーブルカーの乗り場に行くと、日曜日の午後でもそれなりの混雑。「雪の大谷ウォーク」期間中は切符の販売制限もあるとか。

 駅では複数のツアーの添乗員たちが、旗を掲げ声を張り上げて団体さんを誘導していた。彼らの言葉はすべて中国語…。つまり改札前にいる旅行者のほとんどは、(中国人ではなく)台湾からの観光客なのだった。後から知ったのだが、2014年に富山空港で台北便の運航が始まって以来、立山黒部エリアへの台湾からの観光客はうなぎのぼりなのだとか。特に「雪の大谷」は大人気で、「雪の大谷ウォーク」期間中の台北便は増便されるそうだ。

 改札は団体客と個人客に分けられていて、私たちは個人客用改札の先頭に並んでいたが、ホームでは一緒になるので結局は台湾のツアー旅行者たちに混じって車両に押し込まれた(笑)

 立山ケーブルカーはもともと立山を開発するための資材を運ぶ路線だったので、その名残である貨車が連結された車両を見ることができる。

立山高原バス

 美女平で立山高原バスに乗り換える。途中下車できるのは定期便のみだが、室堂行き直行バスは臨時の増便があり、改札前で待機していた台湾からのツアーはどんどん出発していった。

 バスに乗り込むと途中下車の人は前の方の座席に座るようにと指示され、一番前の座席でフロントグラスからの風景を楽しめることになった。標高977mの美女平では、道路脇の残雪はかなり少なくなっていた。

美女平を出発 / 立山高原バス
美女平を出発
立山杉の原生林を行く / 立山高原バス
立山杉の原生林を行く

 車内前方のディスプレイでガイド映像が映され、時に運転手の車窓案内もある。ブナ平を抜けて立山杉の原生林の中を走行している時に、立山高原バス道路沿道では幹回りが最大だという、立山杉の巨木が路傍にあるとの案内があった。バスが徐行してくれたというのに、シャッターチャンスを逃してしまった。一番前の席も良し悪し(笑)

称名滝(滝見台)

 日本一の落差350mを誇る称名滝を望める「滝見台」でも徐行運転してくれる。しかし手前の木立が邪魔をしていて、窓越しからの撮影は運次第という感じ。

滝見台から称名滝(左)とハンノキ滝(右) / 立山高原バス
滝見台から称名滝(左)とハンノキ滝(右)
滝見台から望む称名滝 / 立山高原バス
滝見台から望む称名滝(25日撮影)

 称名滝の右側には「ハンノキ滝」が流れ落ちている。ハンノキ滝の落差は497mだが、雪解けで水量が増える季節だけ現れる滝なので、「落差日本一」は称名滝に譲っている。

 いつの日か、もっと近くで見られる展望台に行ってみたい。

弥陀ヶ原に近づいて雪壁の間を行くバス / 立山高原バス
弥陀ヶ原に近づいて雪壁の間を行くバス

 弥陀ヶ原に近づいて来ると道路脇の雪壁が高くなってきた。途中から曇ってきてしまい周囲の景色が見えなくなり残念だが、雪壁の間を行くバスドライブにわくわくしていた。

 定時の15時50分に弥陀ヶ原に到着。

弥陀ヶ原ホテルから大日三山の眺め
弥陀ヶ原ホテルから大日三山の眺め

 弥陀ヶ原ホテルにチェックイン。部屋は最上階の4階だった。部屋に入ってしばらくの間窓の外はホワイトアウトだったが、夕刻5時半近くなって霧が晴れてきた。そしてついに窓からの素晴らしい眺めを目にすることができた。

 雪化粧をした奥大日岳、そして中大日岳・大日岳と、大日三山の揃い踏みの眺めに感動!

 しかも抜けるような青空。そして山裾から富山湾までを雲海が覆っている。

中大日岳
中大日岳
大日岳
大日岳

 こんな絶景を客室にいながら眺められ、写真撮影もじっくりと狙って撮り放題とは。望遠レンズに変えたり広角レンズで撮ってみたり(^^)

 やがて夕陽が雲海へと沈み始めていった。太陽が雲海に飲み込まれていく瞬間を見たかったが、残念ながら6時の夕食時間にタイムリミット。1階の食堂へと向かわなくてはならなかった。

 レストランでも大きな窓から大日連峰が眺められ、指定のテーブルは富山湾方向の窓辺だった。しかし1階のため富山湾と平野部までは見えなかった。当然雲海も見えない。レストランに集まった宿泊客たち(ほとんどが台湾人)は窓越しの沈む夕陽を熱心にスマホで撮影していたが、私たちは食事に専念(笑)

雲海に沈んでいく夕陽
雲海に沈んでいく夕陽
日没後の残照と富山市街の夜景 / 弥陀ヶ原ホテルから
日没後の残照と富山市街の夜景

 食事を終えて部屋に戻ると、窓からの眺めは富山市街地の夜景に変わっていた。夜景も美しかったが、夕陽の名残を残した空が美しかった。

 ホテルでは夕食後の時間帯で立山や弥陀ヶ原の自然をテーマにしたスライド上映会が催される。参加しなかったが、上映会後に簡単な星空観察会があると聞いて、指定時間にロビーへと下りた。タイミングが合わず観察会は終わっていたが、玄関前の広場では星空を見たり撮影している人たちがいたので外に出てみた。空は晴れてクリアだったが、思っていたほどには「降るような星空」ではなかったのは、ホテル内の照明が原因かな…。


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