蔵王でスノーシューイング

2017年2月6日

地蔵山山頂

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 夜半から小雪が降り出し、風も強くなった。しかし翌日も同じような天気らしいので、この日に地蔵山の樹氷原を歩くことにした。ホテルのロープウェイ乗り場への送迎サービスを利用し、蔵王ロープウェイ山麓駅へ向かった。

 蔵王ロープウェイ山麓線はスキーシーズン中はたいへん混雑し、乗車待ち時間が長くなったり混雑時は整理券が発行されるという話である。10時前に山麓駅に着いたときには乗車待ちの人はそれほどいなくて、整理券の発行もナシ。しかし改札を通り乗り場へ向かうと、階段に既にかなりの行列ができていた。さて、すぐに乗れるのかな?

 混雑時の際、樹氷見物の観光客と登山者は乗車が優先されるとのことだ。私たち以外全員スキーヤーなのだが、特に優先的に案内されることもなく、普通に行列に並んで乗り場の改札を通過。ゴンドラは通勤電車のラッシュアワー並みの乗車率で、身動きもままならない状態で樹氷高原駅へ。

 山頂線のゴンドラでは、蔵王温泉観光協会が主催している「蔵王かんじきトレッキングツアー」の人たちと一緒だった。樹氷原をスノーシューで歩くのはスキーの「ザンゲ坂・樹氷原コース」に沿って下れば良いのかどうか確信がなかったので、たまたまツアーのガイドさんの隣に座ったためお訊ねしてみた。やはり「ザンゲ坂・樹氷原コース」の端を樹氷高原駅まで歩くのがおすすめだそうだ。

蔵王かんじきトレッキング »

 地蔵山頂駅で下りると、樹氷見物だけの観光客も多く見受けられた。中国語での話し声が多く、おそらく台湾からの観光客だろう。外に出て写真を撮っていても、寒さに堪えきれずにすぐに駅舎に戻ってくる人が多い。入口から冷たい風が吹き込んで来る。前夜は上がれた屋上展望台は、強風のため閉鎖していた。

視界不良の地蔵山頂駅前
視界不良の地蔵山頂駅前

 準備をして外に出ると雪は小降りながら、思っていた以上に視界が悪かった。近くの樹氷もぼんやりとしている。スノーシューを付けていたら、ロープウェイのスタッフがやってきて、「どこまで行きますか?」と訊かれた。ん?北八甲田と同じ状況だぞ(^^;(→ 参照

 「天気と視界が悪いので周辺を少し歩いてからロープウェイで下ります」と答えた。

雪に埋まった地蔵山の地蔵尊
雪に埋まった地蔵山の地蔵尊

 すぐ先の地蔵尊に行ってみると、地蔵尊は胸まで雪に埋まっていた。座像なので積雪はそれほどでもなさそう。賽銭箱は埋まらないようにスキーを履かせているのが面白い。

 地蔵尊がある場所は吹きさらしなのでとりわけ風が強かった。私のデジカメのシャッターボタンは、たまたま大きめなので手袋を填めたままでも操作ができるのだが、スマートフォンでの写真撮影が難しい。「手袋モード」にしておいたのが仇となって意図しないタッチで反応するし、動画モードになったのを幾らやってもカメラモード変えられず諦めた。意図に反して撮った動画には、唸る風の音と手首にぶら下げたストックが強風にあおられる様子が写っていた。

 樹氷原を通るスキーコース「ザンゲ坂」に向かい少し歩いてみたが、視界不良と、ときによろけてしまう程の強風に危険を感じた。何よりも吹き付ける雪が顔に当って痛いのが辛かった。ネックゲーターではなく目出し帽が必要だった。そしてデジカメが防水機種ではないのに、どんどん濡れているのも心配になった。ゴーグルをしているとデジカメの液晶画面がよく見えないので、撮影するのも億劫になった。早々とロープウェイで下山することに決めた。かんじきトレッキングツアーの人たちは、こんな天気でも歩いて下りているのだろうか…。

 とりあえず樹氷高原駅で降りて「とどまつヒュッテ」のレストランで昼食。その後周辺の「ユートピアゲレンデ」辺りを一歩きして下山した。


2017年2月7日

 この朝も曇り空に小雪が舞っている。風は前日より弱まったようだが、地蔵山の上は強風だろう。今回は樹氷原でのスノーシューイングは諦め、この日は山腹の中央高原に上がってみることにした。標高が下がった樹林帯なので、たぶん風は直接吹き付けてこないのではないかな…。事前の予定では中央高原の場合は「蔵王中央ロープウェイ」で鳥兜駅に上がり、「蔵王スカイケーブル」の中央高原駅までをスノーシューで歩くつもりだった。しかし前日と同じような天気なので気弱になってしまい、中央高原駅付近を歩き回る程度にとどめることにした。ということで、ホテルのフロントで「蔵王スカイケーブル」の上の台駅までの送迎をお願いした。

中央高原

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スカイケーブル中央高原駅
スカイケーブル中央高原駅
ドッコ沼へ向かう
ドッコ沼へ向かう

 蔵王スカイケーブルのゴンドラは古いものらしく、昭和の雰囲気がしていて懐かしい(笑)

 中央高原駅の駅舎を出ると、やはり山麓より風が強かった。でも思った通り地蔵山よりだいぶマシ。スノーシューを履いて周囲を歩いてみると、ドッコ沼への標識を見つけた。広葉樹林のなかの歩道を進む。時折スノーボーダーがやってくるが、スキー場エリアらしくない静けさが好ましい。歩道上の雪は圧雪された上に新雪が積もった感じで、とても歩きやすい。

ドッコ沼

 10分も歩かないでドッコ沼の畔に着いた。この場所に来たのは、実は初めてではない。夫婦で山歩きを始める以前の1992年10月に、紅葉見物を兼ねた温泉旅行で蔵王温泉に来ていた。ロープウェイから見下ろした紅葉の美しさ、川原湯共同浴場で強酸性の温泉に驚いたこと、そして地蔵山頂駅から往復1時間くらいの散策と、ドッコ沼周辺の遊歩道の散策。ある程度記憶が残っているのだが、さすがに目の前の雪景色からでは埋もれた記憶が呼び覚まされることもない。

ドッコ沼標識
ドッコ沼標識
ドッコ沼
ドッコ沼
ドッコ沼解説板
ドッコ沼解説板

 ドッコ沼は奥の部分の水面が一部覗いていたが、ほとんど凍っていた。結氷した上に雪が積もり、沼の縁がわからない。傍まで下りていったがあまり踏み込まないようにした。

ドッコ沼周辺の樹林
ドッコ沼周辺の樹林
中央高原を歩く
中央高原を歩く

 ドッコ沼周辺は美しいブナの林である。青空の下でなら枝の霧氷はもっと美しかっただろう。

中央ゲレンデ「ベルベル中央」
中央ゲレンデ「ベルベル中央」

 ロッジ蔵王ドッコ沼を過ぎると中央ゲレンデが見えてきた。途中でついゴーグルを外したら、ゴーグルが曇りそれが一瞬にして凍ってしまい、ぬぐっても取れなくなった。ロープウェイ中央高原駅出口の寒暖計では、気温は氷点下5度だったから当然の結果である。よく見えないまま歩くのも危険なので、いったんゲレンデのレストランに入ることにした。「ベルベル中央」が建つ丘に登るとレストランの前にはリフト乗り場があり、さすがに大勢のスキーヤーがいて賑やかだった。

 たいして歩いていないがコーヒーブレイク。暖かい屋内に居ると外に出るのが億劫になってしまい、思わず長居(笑)

 レストランを出て、さてこれからどこへ行こうか…と思案。中央ロープウェイの鳥兜駅へは案外近そうだが、結構登ることになる。しかもスキーヤーに邪魔にならないように気をつけながら行かなければならない。スカイケーブルの往復切符を買ってしまったので、戻る時間も考えなくては…。立ったまま悩んでいても寒いし、そろそろお昼だしということで早めのランチタイムにすることにした(笑)

 昼食は三角屋根のロッジ「Forest inn SANGORO」に入った。スタンドバーがあり薪ストーブが置かれて、スイスアルプスのロッジのような雰囲気でびっくりした。かつては名実共に山小屋としての「三五郎小屋」だったが、数年前にオーナーが変わり、客室設備・サービスや料理が格段に良くなったらしい。メニューも豊富なので、中央ゲレンデでレストランを利用するならスキー場が運営しているレストランではなく「Forest inn SANGORO」が良い。

レストラン / Forest inn SANGORO »

五郎岳・三郎岳方面への坂
五郎岳・三郎岳方面への坂
ふかふかの雪を楽しむ
ふかふかの雪を楽しむ

 鳥兜駅には行かないことにして、レストランを出た。「Forest inn SANGORO」の脇の坂はゲレンデではないらしく、スキーヤーがいなかった。何となく登って行くと、新雪のふかふかの雪だった。スノーシューの浮力を充分に活かせて、夏道を登るより楽に登れるのだった。うっかり登山地図を宿に置いてきてしまい、どこまで登って行くのかわからなかったので適当な所で引き返した(後で地図を見ると、五郎岳・三郎岳への登山道に続く道らしい)。スノーシューなら下りも楽ちん。

 思わぬ場所でスノーシューイング本来の楽しさである、ふかふかの雪の上での“パフパフ歩き”が楽しめて満足した。のんびりと歩いて中央高原駅まで戻り下山。ホテルに戻るには早すぎたので、「蔵王スカイケーブル」上の台駅のカフェテラスで、ケーキセットのおやつ。どうやら歩いた時間より、レストランなどに停滞していた時間の方が長かったような…(笑)

 樹氷原スノーシューイングがしたかったが、樹氷が見頃である2月は滅多に晴れないし蔵王は風が強い。2月初旬では晴れた日のスノーシューイングは無理難題だったということだ。2月下旬から3月初旬なら時折冬型低気圧が弱まり、青空が覗く日もあるようだが、樹氷は溶け始めて痩せてしまう。それでも蔵王はまた歩きたいスノーシューエリアだった。雪質はパウダーというほどでもないが、スノーシューが重くなるベタ雪ではなかった。樹氷の見頃と好天気の条件が合致する機会が今後あるなら、また来てみたい。


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