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いろいろ

パッキング

パッキングは自分でしましょうね(笑)

 私はザックのパッキングは手際よく、いつもチャチャッとやってしまいます。毎度殆ど同じ物を詰めるわけですから、頭を使うことはありません。ところが夫ときたら、パッキングに信じられないほど時間がかかります。まず部屋中に全ての荷物を広げて、さながらフリーマーケットのようです。広げるだけ広げた後はパッキングしていると思いきや、覗きに行くと手帳の過去の記録を読んでいたりしています。これはどうやら要領の問題ではなく性格に起因するようです。

 しかし丁寧にキッチリとパッキングしなければ嫌なのはふたり共に同様です。中身がグズグズでデコボコになったザックを背負った人を山で見かけると、他人のことなのに居心地の悪さを感じて直してさしあげたいという気になってしまいます。キッチリとパッキングしたザックは背負いやすく疲れません。さらに軽くさえ感じます。

 さて、ハイキングを予定していた日曜日の前夜に夫が飲み会で、私が夫のザックも代わりに詰めたことがありました。ストーブやクッカーなどの共同装備はいつも分担が決まっているので、二人分チャチャッとパッキング完了でした。ところが山頂でお昼のラーメンを作る段になって、ザックの中にガスカートリッジがありません。やはり慣れていない他人?のパッキングは頭を使って、できたら装備メモなども使ってすべきでした。このときは山頂下の茶店で偶然いなり寿司を買っていたのと、その先のもうひとつの山頂にも茶店があって事なきを得ましたが。しかし傍らのおじさんがラーメンを作っているのを、ついつい見てしまう私たちは、かなり恨めしげな眼つきをしていたことでしょう。

2001年2月記



日帰り温泉施設と共同浴場

温泉ブームの果てに

 下山後の汗を流し疲れを癒すのに、「日帰り温泉施設」(民営・公共)は便利です。特にマイカー登山の人々には人気で、情報を集めたサイトもよく見かけます。私たちも日帰り登山の折には、山麓に日帰り温泉施設や入浴のみができる旅館があるかどうかは要チェック、時間があるなら利用します。ただし新しくできた日帰り温泉施設は、下山口やバス停、駅から遠く不便で、車がない私たちにとっては“足”がなく諦める場合がままありますが。

 しかし私は「日帰り温泉施設」は本物の温泉とは少し別物だと考えています。循環ろ過した温泉がほとんどだからです。ひどいところでは月に1、2度しか湯を換えず掃除もしない、殺菌のために塩素を入れるところもあるそうです。一見温泉ですが温泉の成分はメチャクチャになっています。温泉法の基準が甘いため、流行ればつくるで日帰り温泉は急激に増えました。本当にありがたい事なのでしょうか?

 温泉が歴史と文化をもつ所や、地元の生活に密着している所では、昔からの「共同浴場」があります。湯量が豊富で流しっぱなしの新鮮な温泉が湯船にあふれています。そのためお風呂場は湯の花で変質して、きれいとは言い難いときもあります。眺めがいい露天風呂もありません。しかしその湯は思わず「効っくー」とうならせます。時には地元のオバちゃんとの会話も弾みます。“信州の鎌倉”と呼ばれる長野・別所温泉はなんと入浴料は50円(当時。現在は100円)でした。いつか九州各地や福島会津などの共同浴場を巡ってみたいものです。

 そして究極は自然湧出の熟成された温泉。山のいで湯や、歩くしか行かれない山ふところにある秘湯に多いです。観光や宴会が目的のお客が一人も来ないこういった温泉と出会えたのは、山歩きをしていて良かったことのひとつです。

※私の温泉バイブル 『列島縦断2500湯』松田忠徳著/日経新聞社刊 を参考にしています。
松田忠徳氏=旅行作家,翻訳家,札幌国際大学教授(温泉文化論)

2001年3月記



混浴体験

混浴はホンモノの秘湯にかぎる

 お断りしておきます。混浴を目当てに温泉の混浴をするわけではなく、絶景の露天風呂が混浴である、名物風呂である、そして混浴のお風呂しかなければ混浴もいといません。私は、「混浴なんて絶対イヤ」というタイプでも年齢でもありません。知恵と工夫とお気楽な性格で臨んだ幾たびの混浴体験があります。そのなかから…。

初体験 川湯温泉(和歌山)
大塔川の河原を掘ると湯が湧き出し、川をせき止めた「千人風呂」でも有名。バス、トラックが頻繁に通る県道沿いの河原なので水着着用で。水着を着ない男性もいて居心地悪かった。
万座温泉(群馬)
リゾートホテルの眺めが良い大きな露天は混浴。女性用は小さい。売店に「湯浴み着」なるものを見つけ買った。夜、かなり暗い照明なので思い切って入ってみる。酔客がいないので好奇の目で見られることはなかったが、厚手不織布でできたサンドレス型デザインの湯浴み着が湯の中で浮いてきて、はなはだ具合が悪い。後始末がたいへん。
作並温泉(宮城)
老舗旅館の名物露天風呂。147段の長い木の階段を下りると広瀬川に沿い岩盤をくり抜いて造られた湯船がある。明るいうちに雪見風呂を楽しめないのが口惜しいが、宴会たけなわの時間(夜8時)を見計らい入浴した。おばさん数人と共に入っていると、後から来た男性が入り口付近に遠慮がちに入り、早々に引き上げていった。
宝川温泉(群馬)
大きいことで有名な露天風呂。大きいだけに混浴の居心地悪さを感じずに済む。夫婦で入浴も多いが女性はやはりバスタオルを巻いて入浴ということになる。テレビの温泉紹介番組のモデルのようだが、濡れたバスタオルの始末の悪いことといったらない!
奥鬼怒温泉(栃木)
四湯のひとつK湯。女性用露天もあるが、一番大きな露天は混浴。脱衣所・入り口は別だが中のお風呂は一緒というよくあるしつらえ。混み具合を見るために着衣のまま入り口から覗くと、女性用入り口正面の奥の位置で湯につかっていた不届き男性が「オンナが入るぞ〜!」と叫んだ。(湯アタリしてしまえ!)この宿は秘湯と言われているが団体客、宴会客が多くて、混浴風呂にも不愉快な酔っ払いが居合わせる確立が高い。ハイキングの足の便が良い場所に建つため2度宿泊したが、もう絶対行かない!騒々しい食事用広間、着色料使用の漬物がつく料理、肝心の温泉はせっかくいい湯、いいお風呂なのに掃除が行き届かない脱衣所で評価半減。私はオススメしない。
酸カ湯温泉(青森)
名物の千人風呂は風情ある木造のマンモス大浴場でもちろん混浴(女性タイムと他に女性用内湯もあり)。有名なJRのポスターやガイドブックの記述にあるように、『老若男女が和気あいあいのムードで湯につかって』…はいなかった。湯屋番さんが座った番台の両脇に男女別の脱衣所の扉。中の扉から浴場に下りる階段には目隠しのよしず。もうもうと湯気が立ちこめ見られにくいのは確かであった。しかし洗い場と手前の湯船には数人の女性がいたが他の3つの湯船は男性たちが占領していた。そして女性用入り口が見晴らせる正面の壁際、湯船の縁に寝そべったり腰掛けてじっと動かない二人。もちろん男性。(湯船に落ちて溺れてしまえ!)女性の中になんと二十歳くらいの若い女の子が一人いて、さてはこの娘がターゲットか。別の時間帯にも行ってみたが同じ人間かどうか定かではないが、やはり壁際に陣取る輩がいた。観光シーズンを外れればまた違うのかも知れないが、湯治宿なのに団体客、日帰り入浴客の増加とともに混浴のありようも崩れているようだ。

 「混浴でイイ思いをしちゃった」と言う男性にそれはセクハラなどと言い立てず、「そりゃ良かったね」と返す度量は持ち合わせています。しかし酔っ払った勢いとはいえ上記のような品性下劣な行為の輩はただただ迷惑。
 私自身の要望は女性タイムの設定。慌しいのでイヤという意見の女性も多いのですが、水着やバスタオル巻きで入浴したり、男性と一緒ではリラックスできませんから、何のために温泉浴をしているのかという気持ちになります。

最後にほのぼのとした不思議な思い出の混浴体験を披露します。

乳頭温泉郷のひとつ孫六温泉(秋田)
 母屋と別のお風呂棟に男女別内湯、3つの露天(ひとつは女性用)がある。混浴用露天風呂の女性タイムは夜7時から8時。宿泊者が少ないので独り占めかもと期待して行ってみると、脱衣所の扉の外で男性の話し声がする。不審に思い隙間から「あの、今は女性専用時間ですが」とただすと、近くの黒湯に泊まり孫六温泉には入浴だけの利用に来たので知らなかったとのこと。そして「構わないので一緒にどうぞ」と誘われた。見れば皆さん60代後半の年配の男女4人である。日も暮れた薄闇なのでまぁいいかとご一緒した。あまり大きくない丸い湯船にまあるく並んで身を沈め、おしゃべりの輪に加わると温泉好きのご夫婦同士らしい。始めのうちは、仲が良い友達夫婦で混浴とは抵抗がないのだろうかと邪推していた私だが、タオル1枚で上手にマナーを守りながらもことさらに恥ずかしがることもなく、屈託なく温泉とおしゃべりを楽しんでいる彼らの雰囲気に染まり、ゆったりとした時間が流れていくのを感じたのだった。

2001年7月記



どんな花にも名前がある

花博士への険しい道のり

 春の野山や夏山の高山植物の花に夢中になった頃は、毎日飽かずに花の分類の本を眺めていました。そのため今ではポピュラーな花の名前は判別できるようになりました。花が嫌いな人はおそらくいないでしょうが、関心があっても名前までは知らないという人も多いようです。夫のように山に行き何度となく目にして自然に覚えることもありますが。

 しかし花の名前を覚えることは生半可なことではありませんでした。ホームページという手段で広く公開している情報に間違いがあってはいけないと、見てきた花の記憶と撮影した写真を本やネットで照らしあわせるのに辛吟するようになりました。特に先日の那須岳山行の折に見た花のいくつかは、名前がはっきりしなくて苦労してしまいました。シシウドあるいはミヤマシシウド、それともアマニュウ?という具合です。同じ種類のセリ科の植物でも地域、標高により親戚筋があるのですから難しいのです。花だけではなく葉や茎の様子が良くわかる写真を撮るように心がけねばと思いました。そのうえで高山植物と野の花の分類を網羅した良い図鑑を手に入れる必要を感じています。

 花博士とも言うべき花の名前に詳しい方は驚嘆と尊敬に値します。つい私などは目立たない花、地味な花たちを見落としたり、目に入っても無視しがちですが、花博士さんはどんな花にもその存在に敬意をはらい、名前を記録しています。なかなか真似できそうにはありませんが、努めて花を見る目を養いたいものです。

 ところで夫の意識には「華やかな花」「地味な花」という区別(差別?)があまりないらしくて、目立たぬ花を見つけては私に「この花は何?」と訊ねます。少しめんどうな時には「知らない。名もない花」などと冗談半分に言っていました。
 「雑草という名の草はない。どんな草にも名前がある」というのは昭和天皇のお言葉ですが、どんな花にも名前があるのですよね。花博士にはなれずとも、厳しい環境に咲かせた花たち全てを愛して、ひとつでも多くの花の名前が覚えられたらいいなと思います。

2001年8月記




山のファッション

おしゃれもしたい

 山歩きを始めた頃のアルバムを見ていたら、自分の服装に苦笑してしまいました。1993年秋にトレッキングシューズを購入して「山歩き」を始めたのですが、登山用の服装を揃え始める前はしばらくはジーンズにセーターという普段着でした。セーターを着たまま登って汗びっしょりになったり、1〜2月には寒いだろうとダウンジャケットを持っていき邪魔で後悔したりしました。

 登山グラビア誌などで情報を得るようになってから、吸湿速乾性新素材のティーシャツや山シャツを知りました。ピンク系のチェックの山シャツと、ポケット4つ付きの山ベストとの組み合わせ。…当時(今でも?)よく見かけたおばさんハイカーの一丁上がりです(笑) ほんの数年前の当時は種類もサイズも少なくて、Sサイズの私には長すぎるMサイズの山シャツの丈を自分でつめたりの苦労もありました。またSサイズを見つけると、いまいち気に入らなくてもとりあえず買ってしまう癖がつきました(^^;

 中高年女性の登山ブーム定着とそのニーズに業界が遅まきながら応え始め、最近は種類もサイズも豊富になってきました。Sサイズの品数は少ないこともありバーゲン品で間に合わないので、値段には不満がありますが。最近は長袖のフロントジップネックのプルオーバーをよく着ます。ハイネックのデザインは首にかけたカメラのストラップが直に触れないし、首筋の日焼けも避けられます。揃えた山シャツの中ではスモーキーピンクの無地のものと、ブルーのペンシルストライプが山シャツっぽくなくてお気に入り。当然お気に入りばかりを着ていくため、気に入らない柄と着心地に難があるウェアは箪笥の肥やしです(笑) ウェストバックはあまり好きではありませんが、メモ帳他の小物とコンパクトカメラの収納のため、やむを得ず使っています。

 私はおしゃれのセンスがある訳ではないので、中高年女性のファッションについてあれこれ言う資格はありません。しかしひとつだけどうしても気になることがあるのです。日よけの帽子(ハット)やレインハットのゴムひもを顎の下にかけるのは子供っぽいのでやめましょう。帽子のゴムを顎の下にかけるのは子供だけ、大人の女性はおしゃれ用帽子に限らず、風に飛ばされないためのゴムは後頭部にかけて被るものです。ハイキング用の帽子にはゴムがついていなく、ゴムをつけるための輪がついている場合が普通です。またゴムつきでも必ずゴムが細いのです。これを髪を結うための黒ゴムの太いものに取り替え、少しきつめにつければ多少の風が吹いても帽子が飛ばされることはありません。

 山歩きを始めてからは、いわゆる外出着やおしゃれ着は殆ど買わず、山行の写真の中の自分が、毎年毎度同じ服を着ていてもなんとも思いません。旅行の度に新しい服を買っていた以前の自分がウソのようです。 

2002年3月記




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