HOME > 山行一覧 > 弓折岳(2000年7月29日〜30日)


弓折岳

【余計な前書き】 夫は毎年梅雨時になると腰痛が起こり、早々と5月に夏山の計画を立てた後になってぎっくり腰になったりする。今年も例外ではなかった。その上4月から多忙を極める役職に就いたため、休日も仕事を持ち帰り机やパソコンの前に座りっぱなし、これでは良くなる訳がない。ストレス解消と腰痛予防のためになっていた月に1〜2回の日帰り山行も出来ない状態のまま、7月の半ば再度ぎっくり腰になった。今度は少し深刻で休めないで出勤するものの、帰宅後は寝たきりで数日過ごした。
 夏山一番目の計画は夫の希望で雲の平へ行くことになっていて、電車と登山口・下山口の宿も予約済み、念のため山小屋へも電話し後は行くだけの体勢であった。折立亀谷温泉(泊)有峰口〜太郎平小屋(泊)〜雲の平山荘(泊)〜黒部源流〜三俣蓮華岳〜双六岳〜双六小屋(泊)〜新穂高温泉(泊)という計画であった。
 ぎりぎりまで夫の体調の様子を見るもこの計画では無理と判断。一旦は中止も考えたが回復してきたご本人の希望で、鏡平だけでも行こうということになった。そこで槍・穂の展望が良い弓折岳往復山行の計画に急遽変更したのである。約3ヶ月ぶりの山行になった。 


 1日目 7月29日  午前晴れ、午後にわか雨のち 曇り時々晴れ間


標準コースタイム 約5時間20分
新穂高温泉8:00出発〜8:50中崎橋9:10〜笠新道分岐〜9:40ワサビ平小屋10:05〜(休憩)〜12:15秩父沢(昼食45分)13:00〜(お昼寝・休憩、休憩、休憩!)〜15:45シシウドが原15:55〜(休憩)〜鏡平山荘17:30到着 <自己タイム6時間30分>


一眼レフカメラの電池が切れている。予備電池もナシ!

 天気予報では曇りのち雨と言っていたが、案外上々の天気の朝だったので気分良く出発。歩き始めの1時間半以上の林道歩きは砂防工事のトラックの往来が多くてうんざりだが、ブナの緑と所々にある風穴(天然のクーラー)からの冷たい風が慰めてくれた。ほぼ同じペースで歩いていた人たちは、笠新道分岐でお別れし笠ガ岳へ登って行った。ワサビ平近くでカメラを構えた夫が「あれ、シャッターが下りない」と言い出す。なんと電池が切れているではないか!「家でチェックしてたでしょう?」と私。「うん、その時には大丈夫だった」と夫。そんなバカな。とりあえずワサビ平小屋前のベンチで、二人のザックの中の何処かに予備電池が入っていないか探すが無い。ヘッドランプ用の予備電池もタイプが少し異なりだめだった。かくして一眼レフカメラとそのレンズ2本はただ重いだけの無用の長物になり、APSコンパクトカメラでしか写真が撮れなくなった。腰に不安がある夫は自ら招いた失敗なので、ことさら悔しかった様だった。

雪渓が残る
雪渓が残る蒲田川左俣
雪渓
雪渓サブウィンドウを開きます
 河原へ下りると未だ残る雪渓を渡るが、アイゼンの必要はない。
 その後の小池新道はゴーロの登山道だが良く整備されていて、歩幅がとりやすいので助かった。

妻、大バテ

 秩父平で昼食にするが日陰がなく暑かった。この後歩き出してすぐ、身体が重くてひどく疲れを感じる。夫のお小言、「トレーニングしなさいって、いつも言っているでしょ」。ハイ、そうです、その通りごもっとも、でも今はチョットだけ寝かせて…。どうも暑さバテすると眠くなる悪い癖が出た様で、こうなったらお昼寝するしかない。登山道脇の邪魔にならない場所を見つけ、横になった途端に眠りに落ちた。20分程まどろんで目を覚まし、少しだけ元気になって再び登りだすもののやっぱりシンドイ。超心配性の夫には「戻ろうか?」と言われ続け、度々休みながら歩けば後続の人たちに追い抜かれ、ああ3ヶ月のブランクは大きいと思い知らされたのだった。

キヌガサソウ
キヌガサソウ
 シシウドが原までは雨が降ったり止んだり。雨具を着たり、暑くて脱いだりしたのも時間がかかった一因だった。予定を2時間遅れてシシウドが原にたどり着いた。シシウドが原からは比較的ゆるやかな山腹を巻く道だったが、最後の30分は急登。

 喘ぎ喘ぎようやく鏡池に到着した。槍穂は厚い雲の中なので素通りして、急ぎ鏡池山荘へ。まだ明るくてよかった!

弓折岳 標高:2588m

山行日 2000/07/29-30
場所 北アルプス
交通 松本から特急バス2時間
busstop新穂高温泉
温泉ページへ 新穂高温泉
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鏡平山荘

鏡池からの槍穂
鏡池からの槍穂
 山荘は改築したばかりでまだ木の香も漂い、寝具も新しくてうれしい。倉庫を女性用更衣室に当ててくれているのもうれしい。そして生ビールがあるのもうれしい。宿泊手続き・寝場所の案内の後、濡れた雨具の始末のため外のベンチへ行き、まずは夫のために生ビールを買う。ところが「腰が冷えて痛くなったのでビール要らない、布団に入って休む」なあ〜んて言う。「えっ、このビールどうするのよ?」と言いつつも、ひとくちふたくち、またひとくちと飲む私。とは言えそれほど飲めるほうでないので、二人分の荷物の整理と格闘しつつ無理して飲んでいたら、目が回ってきてやむなく3分の1程残した。

 夕食後床についた8時頃、窓際の人たちが「槍が見えるぞー」と言い出し、皆とともに外に出ると槍ヶ岳山荘の明かりで槍ヶ岳の穂先がシルエットで見え、空には天の川。頑張って登って来て良かったと思った。

ムラサキヤシオツツジ
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タニウツギ
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花マーク 咲いていた花/タニウツギ、ムラサキヤシオツツジ、キヌガサソウ、サンカヨウ、ゴゼンタチバナ、コバイケイソウ コイワカガミ



 2日目 7月30日  おおむね晴れ


標準コースタイム 約5時間50分
鏡平山荘6:40出発〜稜線上8:00〜8:10弓折岳8:40〜9:20鏡平山荘10:10〜鏡池(10分)〜11:20シシウドが原(昼食)12:00〜(休憩)〜13:25秩父小沢13:40〜秩父沢13:50〜(休憩)〜15:30ワサビ平小屋15:55〜笠新道分岐16:10〜中崎橋16:25〜新穂高温泉・ホテル17:20到着 <自己タイム7時間25分>


鏡池を見下ろす
鏡池を見下ろすサブウィンドウを開きます
 4時半起床。夫はまだ寝ているので、一人で外に出て小屋前の槍・穂高の絶景を楽しむ。太陽は小槍の脇から昇った。朝食中に食堂の窓からも絶景を目にできる。不必要な荷物を山荘へ預けて弓折岳へ出発。登山道脇にコイワカガミやアオノツガザクラなどが咲き、登るにつれ槍穂もせりあがり、鏡平山荘の赤い屋根とふたつの池が見下ろせて最高だ。しかし7時半過ぎには槍・穂にガスがかかりだした。



弓折岳山頂
弓折岳山頂
双六方面
双六方面サブウィンドウを開きます
 弓折岳山頂では残念なことに全く展望なし。下山し始めるとガスの切れ間に双六岳への稜線が望めた。それでも双六方面から来る登山者は皆口々に「今日は天気が良くていい」と言っている。どうやらこのところ雨ばかりだったらしい。展望には恵まれなくても、斜面のお花畑はハクサンイチゲ、チングルマ、シナノキンバイが咲き乱れていて見ごたえがあった。



鏡平山荘名物かき氷
鏡平山荘名物かき氷
 鏡平山荘に戻り、名物のカキ氷を食べてから下山開始。小屋のおヒゲのおじさんの「また来いよ」の言葉が温かかった。鏡池で槍・穂に掛かる雲が切れるのをしばらく待つがあきらめる。池は少し波立ち槍穂は映らない。早朝にここまで来てみるべきであった。前日に比べて晴れて暑いが、風があり涼しく感じ体調も良い。シシウドが原で昼食中、そばで休憩していた高校山岳部の男子達に「いつから山に登っているんですか?」などと質問される。山に我々を含めて中高年があふれ返っているので、興味を持っていたのだろう。


 前日は曇って見られなかった小池新道での穂高&焼岳を楽しみながら快調に下山した…つもりだが、やはり後続の人たちに追い抜かれて、ほぼどん尻を行く私達だった。

 咲いていた花/ハクサンイチゲ チングルマ ミヤマキンバイ シナノキンバイ コイワカガミ ハクサンフウロ