美ヶ原の展望ポイント

美しノ塔から北アルプス,冬の展望 |
王ヶ頭からの展望はテレビ中継塔が後立山連峰や白馬岳を邪魔してしまう。後立山連峰や白馬岳の展望は前回訪れたときの美しノ塔付近からのほうがよく見えた。
←2006年1月6日撮影
今回は王ヶ鼻からのパノラマを見ることができなかったが、おそらく白馬岳から八ヶ岳を一望できるのは王ヶ鼻。また牛伏山も良い展望台で登るのも楽そうだ。今度冬に来るときのチェックポイントは王ヶ鼻と牛伏山で決まり!
7時半には部屋に戻ったので、朝食前に入浴することもできた。予約しておいたホテルの無料送迎バス(松本駅行き)は、11時半発車である。チェックアウト後2時間あまり時間がある。美ヶ原の理想的な過ごし方は「何もせず高原に浸りきってゆったりくつろぐこと」なんだけど、山にいて晴れていたら歩き回る、というのが習性となっているので、2時間もジッとしているのはもったいないと思ってしまう(^^;
前日歩いて気持ちが良かった、ホテルの下の小道を散策することにした。何時までにどこまで行かなくてはという縛りがない山歩きはいっそう楽しい。逍遥の楽しさを味わった。

王ヶ頭ホテル南斜面歩道を散策 |
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休業中or廃業の王ヶ山荘 |
林道に出て休業中(廃業?)の王ヶ山荘を覗いた。美ヶ原の山小屋が次々消えていくのは淋しい。2000mの高みに泊ることが気軽にできて、また星空や夜景、早朝の大パノラマなど泊ってこそ味わえる感動があるのが美ヶ原である。デラックスなリゾートホテルではない宿泊施設も残っていてほしい。
美ヶ原は観光地だという思い込みがあるが、観光施設は高原美術館くらいである。鉄塔群やホテルや牧場や林道が人工的・俗化であっても、それは乱開発ではない。美ヶ原高原の西側には、各地のスキーリゾートよりずっと自然が残っていたし、観光客が散策しない静かな場所もある。麓の各登山道から登りついて“ふいにひらけた眼前の風景にしばらくは世界の天井が抜けたか”と思うのも良し、楽してやってきて高原を逍遥するも良し、何もしないでくつろぐだけでも良い。人それぞれ、場合に応じた楽しみ方ができるのが美ヶ原だと思う。
再びホテルに戻っても、送迎バスの乗車時間までまだ1時間は暇。売店前のベンチに座り今度こそ何もしないでボーッとして過ごしていたときの、あの風の爽やかさがこの山旅のいちばん忘れられない思い出になった。
美ヶ原 晩夏の花々
 美ヶ原 晩夏の花々 |
※左のコラージュの中にない花も含め、マツムシソウ、ウメバチソウ、オヤマリンドウ、ノアザミ、ハンゴンソウ、ホタルブクロ、タカネナデシコ、ヤマハハコ、ウスユキソウ、ハクサンフウロなど
扉温泉 湯元群鷹館

扉温泉は昔から『西の白骨東の扉』と言われるほどの名湯である。松本駅から薄川を遡った山奥に、日帰り入浴施設が1箇所と、
明神館と
湯元群鷹館の2軒の旅館がある。明神館はわりあい人気の宿らしくネット上に口コミなども多く見かけるが、宿泊料金が高めでハイシーズンは予約が埋まっている。
2006年に美ヶ原を下りてからこの扉温泉に“寄り道お泊まり”をした。そのとき宿泊したのが湯元群鷹館で、団体客が来ない静かな雰囲気とお料理の美味しさが気に入りまた泊りたいと思っていた。今回の機会を活かして再びやってきた。
→湯元群鷹館
旅館まで行く路線バスがないので、松本駅からの送迎をお願いした。標高2000mの高原から下りた身には松本盆地にある松本駅はただただ暑かった。迎えに来てくれたご主人が旅館に着けば涼しいですよと仰るとおり、到着して車から出ると空気がひんやりしていた。ここは標高1100mなので、松本市街地の気温より数度低いのだ。
前回のときには館内リニューアルの途上だったが、木のぬくもりを活かした造りの雰囲気は以前と同じ。ただ9室ある客室の7室が露天風呂付きの客室に改装されて、「露天風呂付き客室の宿」をセールスポイントにした旅館に生まれ変わっていた。チェックインのとき、玄関脇のバーラウンジがあるロビー兼用のギャラリーの雰囲気が、4年前とはちょっと違う感じに思えた。以前は夜には音を絞ったモダンジャズが流れ、ギャラリーにはジャズ関連のレコードなどが飾ってあったような記憶がある。それが仏画やらの仏教関連の展示に変わっていたのだ。そういえば建物前に「行者の宿」という旗も…。この4年の間にご主人は修験の道を志し、「行者」さんに変貌されたようだ。
ご主人は温泉管理にこだわりがあるらしく、時間が経って酸化していない新鮮な温泉に入浴できるように、客の到着に合わせてお湯を入れる。入浴できるのは午後4時からだった。客室の露天風呂も入浴直前に自分で湯を入れて、新鮮なお湯を楽しんでくださいとのこと。

源泉掛け流しの内湯 |
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館外の貸し切り露天風呂 |
アルカリ性単純泉の源泉温度は29.9℃なので、ボイラーで加熱している。内湯は加水せずにかけ流しである。夏なので湯が熱いときがあるのと湯船が浅いのが玉にきずだが、柔らかな湯は何度も入りたくなる。
館外に露天風呂が2つあり、時間予約の貸し切り制だった。秘湯にふさわしい手作り感があるお風呂だ。
参照→渓流露天と苔石の内湯 - 湯元群鷹館
客室はいちばん狭い部屋を取ったのだが、露天風呂付きだった。(参照→露天風呂付き客室「鹿」 - 湯元群鷹館)
先ず加熱された源泉を溜め、熱ければ冷泉の水栓で温度調節する。汲み上げたての新鮮な源泉の一人占めができる。風呂蓋があるのも夏は飛び込む虫除けになって良い。本来は大きなお風呂が好きなのだけど、この露天風呂は気持ちが良かった。
客室露天風呂はバルコニーにあるので、渓流を挟んだ向かいの道路のガードレールが見える。扉峠への細く曲がりくねった車道で、滅多に車も人も通らないので見える心配は要らない。翌朝夫が車道を登り確かめたら、木立に遮られ露天風呂があることさえわからなかったそうだ(笑)

信州サーモンのカルパッチョ |
夕食の時に追加料理の紹介があり、
信州サーモンのカルパッチョを注文した。信州サーモンは信州でただ今売り出しキャンペーン中らしく、王ヶ頭ホテルでの献立にもあり鮭臭さが全くなく美味しかった。群鷹館の信州サーモンは料理するまで生簀で泳いでいたので、新鮮で甘くとろりとしていて絶品であった。味の引き立て役に添えられたアンデスボリビアの岩塩の塊を、食後にお土産として下さった。

炭火でのイワナ塩焼きは活け魚で |
イワナの塩焼きには驚いた。食卓用の七輪が運ばれ焼き方の説明を聞いていたら、焼かれているイワナの口がパクパクしたのだ。お刺身でも食べられる活け魚を、生きたまま塩焼きとはなんと贅沢な!
朝食のご飯はお焦げも美味しい石釜炊き。味噌汁も食卓で自分で味噌を溶き頂く。ご主人の美味しい料理へのこだわりは、温泉に対するのと同様半端ではない。
参照→地産地消の料理 - 湯元群鷹館
中庭に建築資材が置いてあるので、リニューアルはまだ完了していないようだ。訪ねてみると、建築士でもあるご主人が時間を遣り繰りして作業しているので、なかなか終わりませんと苦笑しておられた。