HOME > 山行一覧 > 山行一覧 2 > 白馬岳(1999年7月24日〜29日)その3

山旅日記1993-2000 このページのレポートは、HP開設(2000年8月)以前の1993年秋から2000年前半の山行記録です。登山道状況は変化します。実際に登山される場合は、最新の地図とガイドブック他の情報をお調べください。

WEBページ作成日 2001年6月30日




白馬鑓温泉 鑓温泉小屋

 “歩いてしか行けない温泉”鑓温泉についにやってきた!大きなプールのような露天風呂は混浴で、前が開け妙高や戸隠連峰が望める絶景だそうだが、あいにく展望はあまり得られなかった。たった一人水着着用で紅一点の勇気ある女性がいらした。

 女性用露天風呂は大きくはないが、近くの岩から湧き出る豊富な源泉を打たせ湯のように落としている。湯量が多いので飛沫がかかり豪快そのもの。少しぬるめで疲れがじわじわ解けてゆき極楽!小屋が割合混んでいたので部屋にいるよりはと、夕食前に2度入浴した。お風呂に行くのに山靴だと不便だし、夫と交代に使えば良いからと小屋でサンダル(1000円)を買った(ビーチサンダルを持参すれば便利だろう)。食事は「チキンソテーにデザートつき」の白馬山荘からやってくると淋しくなってしまう。期待しないがご飯の芯には切なかった…。

 さて夜8時、大露天風呂の女性タイムである。女性陣はもう待ちきれずにお風呂の入り口に時間前に並ぶ。遅く到着した男性2〜3人がまだ入浴中なのに、列の先頭のおばさん達が「早く出てくださ〜い!」と叫ぶ。彼らはしぶしぶ出てきて「風呂くらいゆっくり入りてーよ」とぼやくが、おばさんパワーには太刀打ちできずといった顔だった(笑) 大露天風呂は底に敷き詰めた砂利の下からフツフツと熱めの湯が湧いていた。プールのような大きさなので大人数でも大丈夫。女性たちキャッキャとはしゃぎ女子高の修学旅行のノリ。立ったりすれば下の幕営地から丸見えで、また上からはヨシズがあっても実は透けて見えてしまう。誰かがそのことを言うと「顔さえわからなければいいんじゃない」と私。皆で笑って楽しかった。

白馬鑓温泉小屋



 4日目 7月28日 曇りのち雨 白馬鑓温泉から猿倉


コースタイム 約3時間40分
鑓温泉小屋7:15出発〜(休憩・計45分)〜11:50小日向のコル(軽食)12:05〜(休憩及び雨具の着脱計45分)〜15:50猿倉到着 <自己タイム 約6時間50分>


 鑓温泉小屋の張り紙によると、夏シーズン前でありその上今年は残雪が多いために沢に橋が架けられていないとのこと。雪渓もしくは仮橋で沢を渡り、梯子・ロープが設置された仮道を通らねばならないようだ。

梯子で沢を渡る(仮道)
梯子で沢を渡る(仮道)
 下山しても“お泊り”なので遅出。小屋のすぐ下を流れる温泉の沢を横切ると今度は大きな沢を渡る。雪渓が落ちたために設置された梯子で沢に下り、崩れかけた道を渡り再び梯子で登山道に上がる。両梯子とも取り付く場所が不安定で緊張した。しかしそれはホンの序の口であった…。

 それからは崩れやすく足場が悪い、おまけに細い道が急な山腹につけられていて、これを延々とトラバースして下っていくことになる。道幅は狭いばかりか傾いている。左手下の沢には落ちた雪渓の下に不気味な割れ目が見える。仮道なのでトラロープは木の幹やもろい斜面に直接設置してあるので心もとないほどである。ロープが無い箇所では草をもつかみたい思いだった。ここに比べたら昨日の鎖場は、頑丈な鎖でなんと安心だったことかと思えてくる。慎重に歩くあまり時間ばかりが過ぎていく。

 結び目を作ったトラロープで5m程下りる所があり、下りた地点が狭いためとても怖かった。夫が先に下り、後ろを歩いていた若いカップルに待ってもらって私が続く。怖い、例によって足が届かない、リズムをつけて上手く下りられない…もうダメ助けて。下の夫からと上の二人からと双方に指図されてやっと下りきった時には、上から拍手がふってきて赤面。岩場にはクルマユリの見事な群落や、鑓沢付近でシロウマアサツキの花も見つけたのに、写真を撮る元気もなし。

 雪渓も何箇所かあって、軽アイゼン装着もわずらわしくなりアイゼンなしで渡るようになった。安全なコースを赤いベンガラで指示してあるが、温泉小屋の方がベンガラを撒きなおしに来ていて、気温が上がって雪渓が緩んだからと新しいコースを作っている最中だった。

白馬岳 標高:2932m
杓子岳 標高:2812m
白馬鑓ヶ岳標高:2903m

山行日 1999/07/24-29
場所 北アルプス北部
交通 JR白馬駅下車
タクシーにて栂池高原へ
温泉ページへ 白馬鑓温泉
白馬八方温泉
温泉ページへ

 
杓子沢の雪渓
杓子沢の雪渓
 キヌガサソウとサンカヨウの群落地で休憩してから杓子沢の雪渓を渡り、小さい沢筋を横切りひたすら歩く。相変わらず足場が悪い道だ。雷岩を過ぎてからようやく樹林帯の普通の登山道になってきた。湿地帯になりオバケのように育ったミズバショウが現れて、「小日向のコル」の道標を認めたときは本当にホッとした。どんなに遅くなってもお昼過ぎには猿倉に着けると考えていたため、昼食は用意していなかった。持ち合わせの菓子などでエネルギー補給。湿地のそばだったためブヨに刺されてしまった。



あ〜終わった
「終わった〜」ホッ!
 普通の登山道を安心して下りる。ニッコウキスゲの群落、足元のウツボグサ、シモツケソウのピンクの花の色を楽しみ、降ってきた雨すら楽しんだ。だんだん遊歩道のようにゆるやかな尾根道になり楽だったのは幸いだった。

 眼下に林道が見えたときは思わず二人で歓声をあげ、林道に下り立ったときには無事を喜んだ。休んでいると中学生か高校生の数人のグループと引率の先生が下山してきた。そして生徒の一人が言った「ヤッター!生還したぁ!」。…同感。


※鑓沢辺りまで本来の「夏道」ではない「仮道」だったため苦労しましたが、それでも健脚か普通の方は4時間程度で下山できるのだろうと思います。




白馬八方温泉

 白馬八方温泉は比較的新しい温泉地で、日帰り温泉施設も充実している。地元の旅館経営者のみなさんが、大規模開発を入れるのをとどめて頑張っているので(タクシーの運転手さんの話)団体客が入る大きなホテル・旅館はなく、静かな環境であった。


 5日目 7月29日 曇り 帰京

 最終日はゴンドラ・リフトを利用して八方池近くまで行き登ってきた白馬三山を眺める計画だったが、天候が優れないので中止して帰京。