塩原自然研究路(新湯富士山)
--- 植生豊かな自然林を歩く ---
余計な前書き 今年のGWの山行は天気の良さそうな日に日帰りで…のつもりだったが、夫の希望もありGWに入ってから急遽宿泊できる宿を探した。「楽天トラベル」だとか「じゃらん」だとかの“今からでも間に合うGWの宿特集”を見ても登山とセットできる宿が見つからない。で、思い出したのが10年前のGW中に現地の宿泊紹介所に飛び込んで紹介してもらい、泊まることができた塩原温泉である。塩原温泉郷は渓谷沿いの街道に分散して幾つかの温泉地がある。そのため旅館の軒数も多いことから、探せば空室がある旅館が見つかる可能性が高い。そのときに歩いた「塩原自然研究路」の印象も良かった。そこで塩原温泉郷のサイトで各旅館のサイトの空室情報をしらみつぶしにチェックすることに。が、しらみつぶしをせずとも、下山した場所に一番近い塩釜温泉で「空室あり(残り僅か)」の宿が見つかった。ラッキー!。もちろんインターネットで予約した。インターネットユーザーにとって、宿泊施設のウェブサイトの空室情報は本当に便利。また塩原温泉郷のように温泉地が集合している、つまり「○○温泉郷」という温泉地にはたいがい独自のウェブサイトがあり、温泉地の宿泊施設のリストやリンク集がある。そこが狙い目。諦めずにチェックすればたとえ連休直前でも、また宿泊予約サイトでは見つからなくても、宿泊予約が取れることもある。インターネットとは実にありがたいものである。
ちなみに塩原自然研究路は日本で初めて整備された自然研究路、つまり自然研究路第一号だそうである。 |
2007年5月4日
晴れ
標準コースタイム 約3時間50分
登山口(奥塩原温泉温泉神社)--1時間20分--新湯富士山--1時間--大沼--1時間30分(須巻富士山経由)--塩釜温泉
10年前にはあった奥塩原温泉へ行くバス路線は廃線になっていた。塩原温泉バスターミナルでタクシー(営業所が塩原温泉にあり)を呼んで、登山口である温泉神社までお願いした(約10分)。

温泉神社(登山口) |
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歩き始めの登山道 |
〔9:50〕
出発:奥塩原温泉温泉街の突き当たりの温泉神社で車を降りると、硫黄の臭いが鼻を突く。横手斜面は爆裂火口跡の上部になっていて、硫黄で黄色に染まり所々噴煙を上げている。

噴煙展望所から奥塩原温泉 |
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硫黄で黄色い爆裂火口跡 |
歩き始めてすぐに爆裂火口跡を見下ろす噴煙展望所に出る。風向きによっては硫化水素ガスがきつくて息苦しくなるほどだ。
樹木や野鳥についての解説を読んだり、樹木に付けられた名札を見ながら登るのが楽しい。ナツツバキ、ミズナラ、ヤマモミジ、イタヤメイゲツ、ブナ etc...樹木は多種に渡っている。歩く人も少なくて、シジュウカラなどのカラ類の鳥やウグイスのさえずりが耳に心地よい。
| 10年前のメモと記憶から:春セミの鳴声が響き渡りあちらこちらにセミの抜け殻を見たのだが、今年はセミは鳴いていなかった。 |
やがて樹林はカラマツ林となってきて、木立の間から残雪が残る山々が見える。ひときわ高いのは日留賀岳だろうか?葉が生い茂る季節になれば得られない展望である。
〔10:50〕鞍部:テーブルとベンチがある小広い鞍部に出た。新湯富士山へと登る急坂が始まる斜面にはアズマイチゲの群生があり、ちょうど花盛りだった。アズマイチゲに気を取られていたが、この斜面にはオシダも群生している。下草が青々してくる季節になれば見事だろう。
| 10年前のメモと記憶から:鞍部の日影にほんのひと塊の残雪があり、傍にエンレイソウがたくさん咲いていた。 |
鞍部から新湯富士山へは急登になるが、それも僅かの間である。登山口からミズナラやカエデ、ツツジ類などの明るい広葉樹林を歩き、そしてカラマツ林を抜け、鞍部からは苔むした岩やウラジロモミ、トチノキの巨木が鬱蒼とした雰囲気をかもす森になり、やがて見事なアスナロの原生林の中を歩くようになる。間もなく山頂に到着した。

鞍部から新湯富士山への登り |
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山頂手前の急登 |
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アスナロの原生林が山頂に続く |

新湯富士山山頂 大きな山名板 |
〔11:10〜11:50〕
山頂:山頂はあまり広くなく、目立つ大きな山名板がなければ通り過ぎてしまいそうである。10年ぶりであっても、この大きな山名板はしっかり記憶に刻まれていた。山名板の標高が1180mとあるのは、この山の1184mの三角点が少し離れた所にあるためである。
山頂部はアスナロ、クロベ、サワラなどの常緑針葉樹とブナ、ヤシオツツジなどの広葉樹が混生している自然林である。展望を得られないのが残念だが、展望のために木々を掃ったりしていないのは良いことだと思う。しかし実際には北側のまだ芽吹き始めたばかりの木立の間から、残雪の日留賀岳など(たぶん)の山塊が望めた。
岩場に腰掛けて山名板に向かい合ってお弁当を食べていると、次から次へとハイカーがやってくる(といっても3〜4組)。皆さん、当然ながら山名板を入れて記念撮影するので、臨時カメラマンを仰せつかることになるのである(笑)
| 10年前のメモと記憶から:山頂までのコース途中で出会ったハイカーは一人きり。山頂はふたり占めだった。 |