HOME > 山行一覧 > 大桁山・稲含山(2000年12月25日〜26日)


大桁山・稲含山

【余計な前書き】 晴天が予報されていたが、直前になってこの冬一番の寒波が到来するという天気予報に変わった。メインの稲含山には山頂直下にクサリ場もあるが、金網フェンスも設置され軽アイゼン着用で大丈夫と判断して出発した。大桁山は言わば足慣らしのため山行である。両山とも林道歩きが長く、稲含山の場合、登りはタクシー利用で登山口へ、下りは2時間の林道の下りを歩く計画とした。


 1日目 12月25日 晴れ後雪後晴れ 大桁山(おおけたやま)


コースタイム 標準タイム 5時間15分
千平駅8:15出発〜鍬柄岳登山口9:20〜(休憩)〜川後石峠10:40〜11:35大桁山山頂(昼食)12:30〜川後石峠13:10〜(休憩)〜鍬柄岳登山口14:00〜千平駅14:30到着
〔自己タイム 約3時間45分〕


 快晴の朝。往きの新幹線からは大宮あたりまで富士山が、そして高崎に近づくと谷川連峰の白く輝く峰々が良く見えた。上信電鉄の終点下仁田駅のひとつ手前の無人駅、千平駅で下車して歩き始める。

鍬柄岳の岩峰
鍬柄岳の岩峰
 青空の下、静かな里の中を歩いて25分で鍬柄岳登山口。石尊山の名も持つ鍬柄岳(くわがらだけ 598m)は標高が低いが切り立った岩峰である。登山口から1時間で往復できるが、山頂直下は鎖がかかる岸壁があるということなので、岩場コワイ症候群の私達はパスした。10時頃からせっかくの晴天もだんだん曇りに変わってきてしまった。途中でキャンプ場の「大桁やすらぎの森」のトイレに立ち寄って、なおも車道を登り川後石峠に着いた。



階段状の登山道
階段状の登山道
 ここから支線林道へ入ったが、道はまだまだ簡易舗装路だった。暫くしてやっと登山道になるのだが、これが殆ど丸太を組んだ階段に整備されている。歩幅が合わないと歩きにくい上、身体を持ち上げなければならない分階段の登りはキツイのである。稜線に出ると傾斜もきつくなり4,5段登っては息をつく。最後の急階段と思って頑張ったら、もっとすさまじい急登の階段が待っていたのでガックリ。胸突き八丁の階段をクリアして山頂に立った。

 二等三角点がある山頂にはベンチとテーブルがあり、木が払われた方面からは、妙義山、榛名山が見えた。反対側からの木々の間には特徴ある山容の荒船山が見え、今年9月に登った思い出も新しい。昼食後の12時過ぎ、天気予報どおりに雪が舞いだした。下りは往路を戻る。急な登りの階段も下りの時はありがたい。

雪が降りしきる
雪が降りしきる
 下山につれやむものと思っていた雪は、思いがけずどんどん降りしきりあっという間にうっすらと雪景色になった。全山がスギの植林の山なので、つまらない景色が美しい水墨画の景色へと変わった。雪を乗せたスギの木がクリスマスツリーのようでもある。静かなホワイトクリスマスの山歩きになった。里に戻る頃雪はやみ、再び青空が戻ってきた。駅を出発してから里に戻るまで誰にも会わずに、まさしく大桁山ふたり占めのハイキングであった。 標準コースタイムより大幅に早く歩いたために、上州の空っ風が吹きすさぶ千平駅で電車を待つこと40分という事態になってしまった。

山頂をふたりじめを見る

大桁山 標高:836m
稲含山 標高:1370m

山行日 2000/12/25-26
場所 群馬県
交通 大桁山:高崎から上信電鉄千平駅下車
稲含山:高崎から上信電鉄下仁田駅下車
温泉ページへ 下仁田温泉
""温泉ページへ


下仁田温泉 清流荘

 昔の駅の雰囲気を残す下仁田駅を下車。下仁田温泉清流荘へは徒歩で行くつもりだったが、すっかり身体が冷え切ってしまったので一刻も早く温泉に入りたい思いが先立ちタクシーで向かった。

 清流荘は広い庭園に数棟の離れが点在する閑静な宿である。離れから内風呂へは外廊下を行く。その度に上州の底冷えを痛感してしまった。また自然な食材にこだわったお料理が美味しかった。

下仁田温泉清流荘
参考→山のいで湯ページ「下仁田温泉清流荘」  



 2日目 12月26日 晴れ後曇後晴れ 稲含山(いなふくみやま)


(予定)コースタイム 標準タイム 4時間40分

下仁田温泉…タクシー…茂垣(林道終点)〜鳥居峠〜稲含山〜一の鳥居〜鳥居峠〜茂垣〜下仁田駅



 前夜は雨が降ったりやんだりで心配した天気だが、朝になると快晴だった。旅館の朝食時間が遅いため、出発は9時になった。徒歩で登れば2時間の林道終点までタクシーを使う。路肩に雪が現れ、高倉の集落のあたりでは畑も真っ白、すっかり雪景色である。標高が上がるにつれ林道の勾配も上がり、薄っすらと積雪した道を車はノロノロ走行。工事現場に差し掛かる地点でタクシーの運転手さんから「ここから歩いても茂垣はすぐだから」と言われて降ろされてしまった。確かにこの状況では車はUターンもできない。料金は2260円也。

茂垣からの展望
茂垣からの展望
 林道沿い最後の農家があるという茂垣までは20分程かかった。牛舎の上の高台からは北東の展望が開け、素晴らしい眺めだった。幾重にも連なる西上州の山並み、近くに妙義山をはじめとする岩峰の山々。そして右手に山頂部が冠雪し白く輝く山。「浅間山」?いや方向が違う。昨日大桁山頂から見えたときは白くはなかった榛名山であろう。山頂からの八ヶ岳や浅間山の眺望はすごいぞと期待で胸ふくらむ。

 ガイドブックには二分した林道を沢沿いにまっすぐ進むと登山道がある林道起点の広場に出るとあるが、何故か指道標は左を指している。とにかく広場に行ってみると登山道入り口に通行止めの柵が置かれ、「鳥居峠までの登山路は閉鎖中につき新道を行く事」との看板があった。分岐まで戻り指導標に従って歩き出したのは10時だった。

 新道というのは四輪駆動車なら可能な林道で、積雪3cm位、車はもちろん誰の足跡もない。ただウサギ?キツネ?の小動物の可愛い足跡がたくさんあって楽しい。ところがこの新道が曲者だった。行けども行けども肝心の稲含山から遠ざかるばかり、隣の山へと迂回していくのである。1時間半登ったところでやっと稲含山の麓に戻ってきた。どうやらこの先鳥居峠まで1時間余りを要しそうである。

稲含山
稲含山
 正規の登山道では林道終点から40分で鳥居峠、30分で山頂のはずである。下山までの時間を考えると撤退もやむなしかと思い始めた。折から空には雪雲が広がりだし、冷たい風が強くなってきた。ザックに付けた小さな寒暖計では気温0度。山頂直下には鎖、金網フェンスが設置されているとはいえ、急な崖の上を歩く箇所がある。時間と天候悪化を考慮した上で撤退を決めた。真横から眺める稲含山は堂々としていて、何とも悔しい思いだった。

 撤退と決まれば後はノンビリ戻るだけである。滑る不安もないなだらかな道を、キシキシと雪を鳴らしながら歩くのを楽しむ事にした。下りるにしたがい空は元の青空になり、風を避けた温かい陽だまりで簡単な昼食とした。早めに下仁田駅に下りて名物のこんにゃく料理でも食べて帰ろうと相談がまとまったので、茂垣から携帯電話でタクシーの迎えを頼んだ。タクシーの運転手さんの話では昨年の大雨で鳥居峠への登山道が崩壊、いまだ未修理だとのことであった。年末で多忙のため役場に登山道の状況を確認しなかった事が災いしたのだった。