HOME > 山行一覧 > 九鬼山(2002年12月15日)


九鬼山

--- 富士展望の山を“駅前ハイキング” ---

余計な前書き 九鬼山は山梨県大月市が選定した秀麗富嶽十二景(参照→秀麗富嶽十二景デジタルミュージアム:おおつきの観光)の十番山頂である。十一番山頂の高川山と同様に駅からすぐに登山口があり、駅から駅へのハイキングが出来てマイカーがない我が家には便利である。高川山は山頂からの360度の展望が素晴らしく、ガイドブックに紹介されることが多いからか人気があり、休日にはハイカーが非常に多い。しかし線路を隔てた反対側(東)に位置する九鬼山はハイカーが少ないらしいので、以前から登りたかった。5週ぶりに晴天に恵まれた日曜日、富士山展望とスノーハイキングを目当てに出かけた。
※秀麗富嶽十二景のうち既に登った山(2002年12月現在)
一番山頂;雁ガ腹摺山,六番山頂;扇山,七番山頂;百蔵山,十一番山頂;高川山

天気 晴れ晴れ、風もなくポカポカ


コースタイム 標準タイム 3時間50分
禾生駅9:15出発〜杉山新道登山口9:30〜(休憩)〜11:20富士見平(昼食)12:20〜12:25九鬼山12:45〜13:25紺場休場13:35〜札金峠手前の分岐13:55〜登山口(林道出合)14:10〜田野倉駅14:45到着 <自己タイム 5時間25分>

 高尾駅始発の富士急行線乗り入れ直通電車に乗って禾生駅に到着。車窓の富士山が青空にくっきりと見事だった。駅のホームからも河口湖方面に意外に大きい富士山の真っ白な頭が覗いている。小さなトイレに行列ができて最後に並ぶ羽目になったので、皆が去った後に出発となった。大方のハイカーは高川山方面に向かったようだ。

九鬼山
九鬼山
 右手に九鬼山を見ながら国道139号線を登山口に向かう。登山口までがわかりにくくて迷いやすいという情報もあったのだが、手持ちのガイドブック=目的別AGビッグフット『駅前登山55コース東京周辺』(山と渓谷社1996年発行)・『2時間登頂の山』(同じく1994年発行)=の記述通りに歩けば迷わなかった。新しいものも含めて道標も要所にある。

ちょっとレトロな用水路
用水路
 国道139号線の落合橋を渡ると、九鬼神社からの急登コースと杉山新道コースのY字路で、杉山新道コースはその右手の道の東電用水路をくぐる。用水路はレンガ造りのちょっとレトロな雰囲気。

 愛宕神社脇でスパッツを着けて登り始めた。関東地方に降った6日前の大雪の残雪が残っているが大したことはなく、日なたではなかったりもする。ジグザクに登って高度を上げていくと残雪も多くなった。トレースもあるし溶けて滑りやすいということもなくて、ノーアイゼンでグングン登ることが出来た。

天狗岩からの眺望
天狗岩からサブウィンドウを開きます
 やがて尾根に上がり、木の間から見える富士山をお供になおも登る。突然右手の展望が開けて、素晴らしい富士山の眺望が現れた。「天狗岩」との道標がある展望場だった。5分ほど撮影タイム。

 その先は北斜面の急登になり、ジグザグを切ってつけられた階段もほぼ雪に埋まっていた。山頂から下りて来る何人かは皆アイゼンをつけずに上手に下りていくので感心してしまった。前を歩く夫が後ろ足をスリップし、なんとか踏み止まった。アイゼンをつけようかとも思ったがすぐに富士見平に着いた。

九鬼山(くきさん)
標高:970m

山行日 2002/12/15
場所 山梨県
交通 富士急行線禾生(かせい)駅
《画像について》
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おすすめの適期

季節 適期 備考
1-2月 展望
3-4月
5-6月 新緑
7-8月初旬 ×
8/中旬-9月
10-11月中旬 紅葉・展望
11/下旬-12月 展望


富士見平から
富士見平からサブウィンドウを開きます
 稜線の左手には九鬼山の頂が目前だが、展望は良くないということなので富士見平でランチタイムとする。その名の通り富士見の絶景ポイントだった。富士山を中心として右手にアンテナが建つ三ツ峠山、左手に鹿留山がくっきりと見える。正面に絶景を望む丸太の簡易ベンチには陽射しがふりそそぎ、私たちは贅沢で静かなランチタイムを満喫していた。

 ところがその静けさが破られてしまう。九鬼神社からの直登コースを20人ほど?の中高年女性グループが登って来たのだった。口々にあげる展望に対する感嘆の声が、その人数ゆえ少々迷惑。集団が山頂に向かって去ったしばらく後、山頂からご夫婦がやってきた。山頂手前の岩場で団体が怖がってモタモタ下りるのでかなり待たされ、マナー違反だと腹を立てていた。どうやらさっきの集団のようだ。

九鬼山山頂標識
九鬼山山頂
 昼食を済ませて山頂に登った。富士見平からほんの5分。


←積雪が1mぐらいあるように見えますが、標識自体が低いものなので本当の積雪は20センチくらい。

山頂から"
山頂の展望 大菩薩嶺サブウィンドウを開きます
 山頂の展望は富士山方面は木立で遮られているが、北面の大菩薩嶺方面が開けている。

 下りはアイゼンを使うことにした。急な箇所でモタモタして、前後の人にご迷惑をかけないようにとの配慮もある。急な雪道の下りが苦手なら、アイゼン装着で安心して下ったほうが良い。案の定、山頂直下は急な下りで始まった。

岩場の下りを前にして
岩場の下りを前にして
 次に現れたのがロープが付いた露岩の急な下りである。積雪さえなければ問題ないが、下の尾根もかなり狭いヤセ尾根なので緊張する。アイゼンの爪を岩に引っ掛けないように注意しながら慎重に下った。慎重すぎて後ろの人が追いつきそうになってしまい、先に下って待つ夫に注意されてしまった。こんな調子なので私たちは富士見平で腹を立てていたご夫婦と違い、「待つ」立場になっても寛容である。「どうぞゆっくり下りてください」と声をかけ、焦らずに待つことにしている。腹を立てればせっかくの楽しい山行に水を差すし、第一相手を焦らせて足を滑らされては一大事だ。もっとも団体の場合は、人数とその態度によりけり。

ヤセ尾根
ヤセ尾根
 岩場から下りたヤセ尾根は両脇に木立があるとはいえ文字通りヤセ尾根なので、凍ってツルツルの場合には危ない感じ。雪がまだアイスバーンになっていなかったので良かった。尾根を下りて山腹を巻く。北面なので雪がいっぱいだった。崖側がガレた細い道や一部崩壊箇所もあるということなので、アイゼンを外さずに行った。その崩壊箇所も難なく通過して、再び尾根道を進む。

←写真では傾斜がわかりませんが、かなり急です。



紺場休場
紺場休場
 ガイドブックに「西面が大きく開け、一休みしたくなる」とある紺場休場(こんややすみば)でもちろん一休み(^^)。ベンチ代わりの丸太に座ってみかんを食べたら、積もっていた雪を払わずにシートを敷いたのでお尻が冷たかった。アイゼンを外して広い尾根を下りていくと札金(さつかね)峠手前の分岐。ここにはベンチがあったが日も射さず寒い場所である。

 分岐から下りるとすぐに林道に出た。途中で札金温泉跡を通るが、現在は大月に移転しているらしい。田野倉の集落の向こうに高川山を見ながら駅へと歩く。ここから駅までの林道と車道歩きを考えると、禾生→田野倉コースを選択して間違いなかったと思えた。逆コースで登っていた方たちが「田野倉からのほうがラク」と言っていたけれど、やはり林道をダラダラ登るのは好きになれない。



同じコースを2003年1月12日に歩かれた、まえじまてつおさんのレポートもどうぞご覧ください。
子供づれの場合、岩場、ヤセ尾根も無積雪ならそれほど問題ないでしょう。
健脚向きには、JR中央線猿橋駅までのコース(多少ヤブ)もあります。
マイカー登山の場合は、田野倉駅登山口入口がある林道終点に駐車可能。(駐車場はなし)