HOME > 山行一覧 > 伊豆踊子歩道(2004年12月23日)その1〜中伊豆・踊子歩道と湯ガ野温泉/西伊豆・高通山と雲見温泉


伊豆 踊子歩道

--- 文学碑と滝巡り ---

【余計な前書き】 「踊子歩道」は天城湯ヶ島の浄連の滝から河津七滝(かわずななだる)までの16.2qのハイキングコースである。更に河津七滝から湯ヶ野までの里道を繋ぎ、「伊豆の踊子コース」と総称する。伊豆にゆかりの作家たちの文学碑も多く建つ。山歩きを始めたばかりの10年前、1994年4月に旧天城トンネルから湯ヶ野までを2日に分けて(湯ヶ島温泉・大滝七滝温泉泊)歩いた。そして1999年4月、天城山縦走を悪天候で中止した折、踊子歩道の一部である水生地から昭和の森会館までを歩いた。今回はコースの起点である浄連の滝から河津七滝までを通して歩くことにした。三島から修善寺への伊豆箱根鉄道に乗るときは、いつも最後尾の車両に乗る。車掌室からは大きな富士山が望めるからだ。ところが今回はあいにくの曇り空で、裾野さえも見えなかった。


 1日目 12月23日  曇り時々晴れ


コースタイム 標準タイム 約4時間55分(※湯ヶ野までは+50分)
浄連の滝--50分--昭和の森会館--1時間5分--水生地下--35分--旧天城トンネル--25分--寒天橋--1時間--宗太郎園地--1時間--河津七滝

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〔9:30〜9:50〕浄連の滝:バスを浄連の滝バス停で下車し浄連の滝へ。何度も来ているのだが、やはり滝を見なければ旅が始まらない。「天城越え」の横のプレートは譜面になっていて、その上に石川さゆりさんの写真を加工したプレート。これを見たためか、この日は歩いている間中頭の中で石川さゆりが歌い続けることになった。急な階段の上り下りはウォーミングアップのつもりで頑張る。

浄連の滝
浄連の滝
「天城越え」の記念プレート
「天城越え」の記念プレート

〔9:55〕スタート:国道を挟んで反対側にコースの入り口となる「起点」がある。舗装路だが全く車も通らない、これが旧下田街道である。通りすがりの土地の方が声を掛けてきて、この先でコースは一部崩壊しているので、いったん国道に出るようにと教えてくださった。旧街道をのんびり歩くのもいいもんだ…が、緩い登り坂であまり楽とも言えない(笑)。島崎藤村の歌碑を過ぎ再び国道へ出た。出口には「この先、遊歩道崩壊のため通行できません」の立て札があった。

踊子歩道起点
踊子歩道起点
旧下田街道
旧下田街道
通行止めの立て札
通行止めの立て札

 国道を歩きたくはないが仕方がない。通り過ぎていく車からは、こんな所を登山スタイルで道路の端をトボトボ歩くふたりは何だ、と思われているような気がする。遊歩道は国道に沿って杉林の中につけられているが、確かに荒れている。しばらく行くと小規模な土砂崩れによって寸断されていた。この夏の台風による大雨によるものらしい。急ぎ足になったためか標準タイムよりかなり早く、道の駅「天城越え」の先にある「昭和の森会館」に到着した。

〔10:35〜11:00〕昭和の森会館:中に入ってトイレを借りた。ロビーにいると案内係の女性たちの交わす話が耳に届いた。天気予報では午後から天城山に雪が舞うらしい。

伊豆踊子歩道

山行日 2004/12/23
場所 静岡県
交通 修善寺駅から
busstopバス約35分 浄連の滝
温泉ページへ 湯ヶ野温泉
温泉ページへ
MAP
(参考)
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(私たちが歩いた)伊豆半島ハイキングMAP
参考 伊豆天城観光情報



昭和の森会館からのコース入り口
昭和の森会館からのコース入り口
紅葉が残る渓谷沿いの道
紅葉が残る渓谷沿いの道屋
 昭和の森会館の脇からコースに入る。ここからのコースは私たちにとって二度目となる。園地の中の遊歩道を抜けると山道になり、右手に渓谷を見て歩く。年末だというのに浄連の滝付近でもまだ残る紅葉が目に付いたが、この辺りでもモミジの赤さはまだきれいで観賞に耐えうる。今年は秋も初冬も暖かく、紅葉が大幅に遅くずれ込んだ。滑沢渓谷を過ぎて大川端キャンプ場に到着。

〔11:45〜12:25〕大川端キャンプ場:シーズンオフの誰もいないキャンプ場のテーブルで昼食。曇り空で日差しはなく、寒かった。

〔12:55〕水生地下:沢沿いにわさび田が広がるようになり、天城大橋の下の階段を上り国道を横断すると水生地下である。ここから旧天城トンネルまでの旧街道を歩くのは10年ぶりである。思い出話に夢中になり、川端康成のレリーフと『伊豆の踊子』の書き出しが刻まれた「踊子文学碑」をうっかり通過してしまった。「天城路」の碑がある水生地で八丁池へと続く「下り行幸歩道」と別れる。10年前に八丁池から下山してきた時を思い出し懐かしい。街道といえどもブナやヒメヒャラも目立つ昔道を行けば、昔の旅人になった気分もいよいよ高まり、頭の中では石川さゆりが「天城越え」を絶唱する(笑)。やがて旧天城トンネルが見えてきた。

わさび田
わさび田
「天城路」の碑
「天城路」の碑
旧天城トンネルへ
旧天城トンネルへ


旧天城トンネル
旧天城トンネル
〔13:35〜13:40〕旧天城トンネル(天城隧道):ここは東に伸びる天城縦走路ハイキングコース(上り行幸歩道)で八丁池へ行ったり、伊豆山稜線歩道のスタート地点として西へと向かったりした馴染みの場所になっている(トンネルの真上にコースの分岐がある)。

 私が「天城越え」で思い起こすのは、本当は歌謡曲ではなく松本清張の短編小説である。テレビドラマ(1978年・NHK)や映画(1983年・松竹)が原作のイメージを更に膨らませ、この天城隧道の景色と重なってしまう。トンネルの前に立つと、前を行く大谷直子か田中裕子の"ハナ"が振り返るような気がする。


 天城峠バス停へと下る道標がある場所で、ジュース売りのライトバンが駐車していた。寒いし誰も来ないようだし商売になるのだろうか。どこから歩いてきたのと尋ねられ、今年の冬は暖かいなどとしばらく立ち話。東屋とトイレが新しくなっていた。夏でも涼しいトンネルの中は冷気が充ち、上から滴り落ちた水が作った水溜りは凍っていた。