HOME > 山行一覧 > 箱根外輪山縦走その1 丸岳


丸岳(乙女峠→丸岳→湖尻峠)

【余計な前書き】 箱根山地はカルデラ湖である芦ノ湖と中央火口丘である駒ガ岳、神山を取り巻くようにして外輪山の山々が連なっている。主なピークは西から、三国山、丸岳、金時山、明神ガ岳・明星ガ岳、塔ノ峰である。外輪山の稜線はハイキングコースが整備されていて、ぐるっと繋げて歩くのも、日程に合わせて各コースを組み合わせたりも自由自在である。過去に日帰り、温泉泊まりなどで箱根山地を歩いてきた私たちだが、この外輪山にはまだ未踏のコースがあった。そこで久しぶりに登る明神ガ岳・明星ガ岳を併せて3泊4日で歩くことにした。厳密に言えば「縦走」ではないが、既に歩いたコースとあわせれば箱根外輪山制覇ということになる。



箱根外輪山ハイキングコース地図をクリックすると拡大しますサブウィンドウを開きます
過去に歩いたコースには山行記録があります。
  • 過去に歩いたコース 明神ガ岳・明星ガ岳1994年5月
     山行記録→三国山コース1998年1月金時山コース2001年12月山行
  • 今回歩いたコース 丸岳コース(1月4日)
  • 今回歩いたコース 明神ガ岳コース(1月5日)
  • 今回歩いたコース 明星ガ岳・塔ノ峰(1月6日)

 1日目 1月4日 晴れ 快晴だが強風が吹き荒れる



標準コースタイム 約4時間10分+20分
乙女峠登山口9:45出発〜10:30乙女峠11:30〜11:55丸岳12:00〜12:35長尾峠13:30《〜12:50見晴茶屋(昼食)13:20〜》〜富士見ヶ丘公園14:20〜芦ノ湖展望公園14:50〜15:35湖尻峠15:40〜深良水門16:00〜湖尻水門〜桃源台16:40到着
<自己タイム5時間20分+25分>


 電車が御殿場駅に到着した時間に合わせたバスがないので、登山口までタクシーを利用した。乙女トンネル手前の乙女登山口から登る。登山口の駐車場には既に数台の駐車があり、金時山の人気をうかがい知る。スパッツの装着などの支度中、冷たい風が寒かった。

乙女峠登山口入り口
乙女峠登山口入り口
説明看板
説明看板サブウィンドウを開きます(クリック拡大で読めます)

 登山道には積雪があるが、始めのうちはさほどの急登ではないので歩きやすい。しかし上部の岩が多い急登になると、前夜に降った雨の影響もあって、つるつるに凍結した箇所が多くなってきた。それでも軽アイゼンをつけずに乙女峠まで登りきった。

乙女峠からの富士山
乙女峠からの富士山サブウィンドウを開きます
 乙女峠三度目の正直、雲ひとつない快晴の空に富士山が文句なく雄大だった。携帯電話で掲示板へ書き込み送信を行っていると、夫は峠上のベンチまで移動してしまっていた。

 高台にベンチとテーブルが置かれているこの場所は、陽射しがふりそそぐものの風の通り道。おまけにぬかるみなので、寒さと泥汚れでアイゼン装着がはかどらない。そこへ金時山から下山してきたグループがやって来た。


 初めての体験…ネットの山仲間との遭遇

 彼らのうちの一人が富士山をバックに写真を撮ってもらっている。「ハイ、ポーズ」「コシヒカリ!」そして「命!」。えっ!もしやネット仲間のROCKYさん?でもトレードマークのカーボーイハットがないし…。ベンチに置かれているザックに「にこにこ山仲間」の目印とペコちゃんがつけられているのを確認し、ROCKYさん(HP:青空の下で遊ぼう!)と確信する。目を合わせながら彼がベンチに戻るのを待つと、ROCKYさんが「なんだかコッチを意識してるぞ」と思っているのが表情から見て取れる(笑)
ここは声を掛けなくちゃ。案の定ROCKYさん&奥さんのMISAさんとそのご一行様だったので、初対面なのに初対面ともいえないヘンな挨拶と会話を交わすことになった。初めての山でのネット仲間との遭遇にちょっと興奮。

丸岳 標高:1156m

山行日 2003/01/04
場所 神奈川県箱根
交通 JR御殿場線御殿場駅
busstopバス15分乙女峠登山口(タクシー¥2780)
温泉ページへ 箱根仙石原温泉
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MAP コースマップ サブウィンドウを開きます
《画像について》
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丸岳へ
丸岳へ
ブナやヒメシャラの樹林
ブナやヒメシャラの樹林
 乙女峠から丸岳へのコースは金時山と比べ登る人も少ないので、雪の上の踏み跡もあまりなくなった。前夜の大雨の跡がポツポツついていたりする。なだらかな登りなので試しにアイゼンを外してみたらツルツル滑る。次第にブナやヒメシャラの樹林と笹の中の急登になり、尾根上に上がると展望が開けた。山頂直下の無線中継所辺りからの富士山が素晴らしい。富士山後方に南アルプス、そして丹沢の山並み。



丸岳山頂 説明看板
丸岳山頂 説明看板サブウィンドウを開きます
 山頂からは翌日登る明神・明星ガ岳の稜線と眼下に芦ノ湖と仙石原、駒ケ岳・神山…と箱根が一望できる。しかしこの頃から風の強さは勢いを増し、立っているのもやっとという状態になった。山頂にはベンチが設置され、風さえなければ展望を楽しみながらのランチとなるはずだったが、写真撮影だけでそそくさと下山にかかる。風が轟々と恐ろしいまでのうなりをあげている。登山道両脇のハコネダケが波を打つ。



丸岳山頂 後ろは明神・明星ガ岳
丸岳山頂 後ろは明神・明星ガ岳サブウィンドウを開きます
南アルプスの展望
南アルプスの展望サブウィンドウを開きます
神山と芦ノ湖
神山と芦ノ湖


長尾峠
長尾峠
見晴亭
見晴亭
 山頂からの急な階段には鎖もついていて、積雪も消えたのでアイゼンを外して下りた。長尾峠まで下りても強風は相変わらずで、座って昼食のラーメンを作るどころではない。長尾峠から10分ほど仙石原方面に下りると、見晴亭という茶店があるので行ってみることにした。急な坂をずいぶん下りたように感じて後悔してきた頃、下に車道と茶店が見えた。芦ノ湖を眼下にした展望抜群の茶店で食事した後、心地よい暖かいストーブに後ろ髪引かれつつ、再び稜線に登り返した。

 長尾峠からの登山道は箱根スカイラインに沿ってつけられているが、車の走行音がうるさいということもなかった。いったん箱根スカイラインに下りて、料金所付近からの富士山の眺めを堪能してから湖尻峠へと向かった。振り返ると登ってきた丸岳が望める。アンテナが立っているため、何処からでもそれとわかる。

ハコネダケが茂る道
ハコネダケが茂る道
箱根スカイラインから
箱根スカイラインから

丸岳を振り返る

 富士見ヶ丘公園に差し掛かる手前で強い風にあおられた。泥汚れ防止のためにつけていたザックカバーが外れ、風に乗って空高く舞い上がりハコネダケを越えて飛んでいった。クリップでザックに留めておくのをうっかり忘れていたためだった。呆然として見送るより他はなかった。

富士見ヶ丘公園
富士見ヶ丘公園サブウィンドウを開きます
富士見ヶ丘公園付近
富士見ヶ丘公園付近サブウィンドウを開きます
 思ったよりアップダウンがあり、強風にさらされての疲労もあるためペースが上がらない。予定より1時間も遅れていた。富士見ヶ丘公園は開けた場所で(公園といっても別に「公園」ではない)絶好の休憩場所だが、強風のため座っての休憩もままならず通過。しかし丸岳の山頂からここまで歩いてきた稜線が一望できるのが良い。



丘陵帯のアップダウン
丘陵帯のアップダウンサブウィンドウを開きます
湖尻峠手前から芦ノ湖と神山
湖尻峠手前で見える芦ノ湖と神山サブウィンドウを開きます
最後はこんな所に下りてくる
湖尻峠:最後はこんな所に下りてくるサブウィンドウを開きます


湖尻峠
湖尻峠
 箱根スカイラインの駐車場がある芦ノ湖展望公園で再びスカイラインと出合い、ドライブ客もまばらな展望公園を通過する。草原状の丘陵の最後のアップダウンをこなすと湖尻峠に下りた。これで5年前に歩いた三国山コース(箱根外輪山周回歩道)とつながったわけである。湖尻峠で防火帯として伐られた登山道がはるかに延びている様を見ると達成感が湧いた。案内板には『湖尻(こじり)峠はうみじり峠と呼ぶのが正しく、昔は駿河への峠道で駿河津(するがづ)峠と呼ばれていました。江戸時代には箱根の関所を守るため、旅人の通行は禁止されていました。この峠の下を箱根用水が通っています。』とある。

 湖尻峠から芦ノ湖へと下りる道は、鬱蒼とした杉木立の中の石畳である。雪はなかったが苔むしていて滑りやすく気を使う。やがて懐かしい芦ノ湖の西岸歩道に下り立った。ここは登山靴を買ってハイキングした最初のコースであり、私たちの山歩きの文字通り出発点なのだった。

夕日に照らされた神山
夕日に照らされた神山
 日が落ち始めて寒さがつのるようになってきた。夕日に照らされた神山と駒ケ岳が赤く燃えている。林道なので早足に歩くが、桃源台まで遠く感じる。ログハウス風のケビンが立ち並ぶ芦ノ湖キャンプ場に入る。冬にもかかわらず宿泊客がいるようだ。キャンプ場のトイレを拝借。水洗で清潔なうえ、手洗いの水も出る。ようやく桃源台ロープウェイ駅に到着。発車寸前のバスに乗り込みやっと一息つくことができたのだった。


箱根仙石原温泉 萬岳楼


 旅館までが遠かった…顛末記

 仙石原でバスを降りて予約した宿へと急いだ。ところが旅館の場所をあらかじめ電話で確認するのを怠り、インターネットで予約したものだから旅館のHPの「場所」のページを印刷してきただけである。それを取り出して地図の通りに歩き出したが、15分と書いてあるのにそれらしき建物が現れない。そこで携帯電話を入れた。「今何処ですか?」と問われて現在地を伝え「そちらに向かって歩いています」というと、「お待ちしています」との返事。これでまったく疑わずに歩き続けてしまう羽目になった。

 だんだん日が暮れて暗くなってくる。道は登り坂、お腹はすくし足は疲れ、それでも宿に着かない。不審に思いプリントを見直すと「15分」とあるのは「お車の場合」となっていた!暗くて見難いうえにHPのフォントそのものが小さくて見落としてしまい、歩ける距離だと思い込んでいた。もう駄目、再度電話をする。すると箱根小湧園行きのバスに乗るようにとのこと。バスに乗れと言われてもバス停は何処?…と思ったそのときそのバスがやってきた。手を挙げてみたものの、フリー乗車区間ではないので停まってくれるはずもなかった。もう一度宿に電話をし、泣き言を並べ立ててやっと迎えに来てもらうことになった。迎えに来てくれた宿の人、後部座席で顛末を話す私たちに「たいへんでしたね」の一言もない。確かにきちんと下調べをしなかった私たちが悪いのだが、暗くなった寂しい車道をトボトボと歩いていた私たちの身にもなって欲しかった。第一HPの肝心な情報があのような見難い表示ではいけない。

 仙石原温泉といっても強羅に近い山の中に立地していて、静かな環境は好ましい。新館の各部屋は温泉つきの部屋になっているのだが、あいにく満室だっだので風呂なしの旧館の部屋で了承して予約できたのだった。旧館は普請など手入れされず、お料理も平凡で残念。しかし白濁した酸化硫黄泉が掛け流し(循環なし)の温泉だけは満足できた。

注:2007年7月にリニューアルをして、自然の中の静かな環境と各部屋温泉つきでたった6室だけのこじんまりした宿ということを全面にアピールした旅館になったようです。源泉の質の高さと環境から、箱根で静かに泊まりたい人にはお薦めの宿です。

萬岳楼