2004年5月2日〜5日 雲母峰と御在所岳
御在所岳
2004年5月3日 天候
小雨
標準コースタイム 登り約3時間10分
湯の山温泉街--20分--蒼滝不動--50分--藤内小屋--1時間10分--国見峠--30分--山上公園--20分--山頂
〔8:30〕出発: 朝、小雨が降っていた。天気予報では午後になると更に崩れるとのことである。苦手な岩場、嫌いな鎖場があろうとも、登りは中道コース、下りは裏道コースでと決めていた。天候を配慮して裏道コースで登ることにした。旅館のフロントで登山口の場所を聞いて出発。説明の通り温泉街の坂道を大石公園に向かって登り、朱塗りの大石橋を渡った場所に登山口があった。(下山後に蒼滝にダイレクトに登る登山口を発見。こちらが正式ルート)
 裏道登山道入口 |
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新緑が眩しい湯の山温泉大石橋 |
〔8:40〕 出発時には止んでいた雨が再び降り出したので、登りだす前にレインウェアを着ていたところに10人くらいのグループがやってきた。一緒になって歩き出すと、「地元の方ですか」と尋ねられた。「東京から泊りがけです」と答えると、グループも東京からとのこと。前日に藤原岳に登り、湯の山温泉に泊まられたそうだ。蒼滝への指導標に導かれ山腹を巻いていく。目が覚めるような広葉樹の新緑が雨に濡れて美しく、前日のスギ植林の伐採地の荒れていた登山道とは雲泥の差の快適さだった。ほぼ平坦な巻き道で時折小橋を渡る。グループの一人が「高尾山(注:東京都内の標高600mの山)の三号路みたいだね」と言うのに深く頷くのもなんだか楽しい。小雨程度で木立の中を歩く限り濡れないので、雨具の上着はすぐに脱いでしまった。気持ちの良い巻き道が終わると岩場の急登で、登りきったと思ったら岩につかまっての急降下。下りたところは車道でなんだか拍子抜け。
〔9:40〕日向小屋まで: 再び登山道に入る。良く整備され歩きやすい道で、鉄の橋で渓流を2、3回渡るのが変化があって楽しい。渓流の水は澄んで美しい色をしているが、山上公園の設備などの影響で御在所岳の水は飲めないらしい。グループの方たちと一緒になって歩いてきたが、私たちは登山道のなんでもない場所での写真撮影で立ち止まることが多いので、先に行っていただくようにお願いした。日向小屋に到着し、ひと足先に着いていたグループと一緒に初めての休憩をとる。
 藤内小屋 |
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藤内小屋からの登山道 |
〔10:10〕
藤内小屋: 藤内小屋まで行く間にグループとは大きな開きができてしまったようで、小屋の前庭には誰も居なかった。かわりに小屋の飼い犬が出迎えてくれた。軒下に小さな鯉のぼりと「標高665m」の看板。まだ先は長い。小屋の右手裏からの登山道は、だんだん大きな岩がゴロゴロしてきて歩きにくくなる。「天狗の庭」とある箇所を通過するが、ガスっていて景色は見えなかった。
〔〜12:30〕7合目まで: 右手の崖上に巨岩がそそり立っている。ガスで全体像も定かではないが、これが「兎の耳」なのだろう。水場があり左手に藤内壁への道を分ける。日本三大壁はガスに隠れて全く見えなかったが、白いモヤの向こうから声が聞こえてくる。「おーい」「登るよー」。こんな天候でもクライミングをしているらしかった。「5合目」の標識が現れた。ここまでこの「○合目」の標識には気がつかずに登ってきたので、思わず「え、まだ5合目…」とガックリ。雨は降っているかいないかわからない程度の霧雨なのに、なぜか歩くスピードが上がらずいつまでたっても国見峠に着かない。11時10分、大きな岩がゴロゴロとしたガレ場の急登の途中で軽食休憩。
 奇岩 兎の耳 |
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 5合目 |
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 ガレ場をトラバース(7合目付近) |
 国見峠 |
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 8合目 御在所岳へ |
〔12:55〕
国見峠: ようやく国見峠に飛び出た。藤内小屋から苦手な岩ゴロだったとはいえ、コースタイムが標準の2倍かかってしまったのは予想外。シロヤシオが多いという国見岳に登るのを止め、御在所岳へ向かうことにした。えぐれた登山道が初めのうちは濡れていたのに、すぐにまったく乾いた道になった。i-modeの山岳天気予報では、御在所岳山頂の昨夜から今日にかけての予報は雨ではなく曇りだった。おそらく山頂部分は雨雲の上なのだろう。
〔13:20〕山上公園: ひょっこり飛び出してみれば観光客がそぞろ歩く車道だった。ストックを畳んでいたら道を尋ねられたが、判るわけがない。突然道路わきから飛び出してきた登山の格好の二人に施設の場所を尋ねてもねぇ(^^;
山上公園内のレストランを当てにして、東京から用意してきた昼食用食料は旅館に置いてきた。山頂は後回しにしてとにかくレストランへ直行。レストラン前の広場のベンチでスパッツを外し雨具を脱ぐと、格好も気持ちもすっかり観光客に変身した。それにしても冷たい風が強く寒い。熱いお蕎麦を食べよう!
 山草園のミズバショウ |
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 観光リフトで山頂へ |
熱々のお蕎麦を食べて人心地ついたら、ますます観光客気分に浸されてしまった。観光客だから山頂まで観光リフトを利用することにした。リフト乗り場のカモシカ駅へ向かう途中、山草園の脇を通るとミズバショウが満開。山上の湿原で見るより株や花が大きめ(写真は望遠で撮影)。リフト乗り場の辺りの芝には「タテヤマリンドウ」(実はハルリンドウだとの噂も…)の立て札があるが花はまだ咲いていなかった。霧の中を進むリフトの左右にはアカヤシオ。
観光客と登山者が混じってウロウロする山頂部はホワイトアウト状態。立派な一等三角点の前は、家族連れの観光客が入れ替わり立ち替わりで記念撮影していた。裏に回って驚いた。ブランコや小さなジャングルジムがあったのだ。仮に山上公園で休まずに必死で登ってきたのなら、もっと落胆していたことだろう。ともあれ山頂部の五分咲き程度のアカヤシオを堪能。花を間近に見ると茶色に傷んでいた。実は28日山頂に降雪が見られたとのこと。鈴鹿の山並みと琵琶湖などの展望台「望湖台」は当然ながらパス。
| 御在所岳頂上 |
 滋賀県と三重県の県境なのだ |
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 立派過ぎる一等三角点標識 |
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山頂にブランコ(笑) |
 アカヤシオ |
ロープウェイで下山: 山上公園に戻る遊歩道の両脇にはアカヤシオが多い。裸木にピンクの蝶がひらひらまといついているかのような花を愛でながらのんびりと下った。観光客たちはこの花に関心が薄いらしい。普通は岩場の山に多いアカヤシオを、こんな楽チン遊歩道を歩きながら見てしまって、私は少し気が引けていた。
観光客だからロープウェイ駅への登りがキツイ(笑) 待ち合わせ時間で喫茶コーナーでコーヒータイム。東京から担いできたラーメンもコーヒーもそのまま持って帰る事となった。ロープウェイ乗車中は窓の外はホワイトアウトだった。アカヤシオでピンクに染まった山肌、満開のシロヤシオと屏風岩の取り合わせ、随所に見られる巨岩・奇岩…ポスターやパンフレットで紹介されているもの全てをガスが覆い尽くしていた。まるでミルクの中を進んでいるような状態の時もあった。是非見たかった巨岩「負い石(おばれいし)」も影形なしだった。ただし高さ61mの最高支柱(東洋一)で直下150mの本谷通過の時は、なかなかのスリルを味わえたのがせめてもの慰めだった。