浅間隠山
360度の展望と浅間隠温泉への静かな山道を楽しむ
おすすめの適期
| 季節 |
1月-2月 |
3月-4月 |
5月-6月 |
7月-8月初旬 |
8月中旬-9月 |
10月-11月
中旬 |
11月下旬
-12月 |
| 適期 |
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◎ |
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○ |
◎ |
○ |
| 備考 |
展望 |
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シャクナゲ・ツツジ
レンゲツツジ |
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紅葉・展望 |
展望 |
標準コースタイム 約4時間30分
二度上峠登山口9:55出発〜稜線上10:15〜(休憩)〜11:45浅間隠山(昼食)12:50〜鞍部(シャクナゲ尾根入口)13:20〜(休憩)〜林道出合15:00〜浅間隠温泉登山口15:15〜大平(営林署小屋跡)15:35〜清水バス停16:40〜鳩の湯温泉16:50到着
| 【余計な前書き】 上州側からの浅間山の展望を隠してしまうことから「浅間隠し山」と呼ばれ、地元では矢筈山とも呼ばれているそうだ。舗装路が登山口まで延びていて山頂まで90分と手軽なため、マイカー利用で二度上峠登山口からのピストン(往復)で登るのが一般的である。私たちの場合タクシーを使ってのピストン日帰りではもったいないし、山頂から浅間隠温泉へのコースは99年度版のエアリアマップでは破線になっていて(最新版は未確認)、おまけに最後に長い林道歩きも強いられるので躊躇していた山だった。山行計画がなかなか決まらずに上州、西上州の山を念頭において宿泊の予約の電話を入れたのだが、連休のため満室と断られてばかり。4件目の電話で予約が取れたのが浅間隠温泉郷のひとつ、鳩ノ湯の三鳩楼だった。 |
軽井沢駅発の北軽井沢行き始発バスが8時40分なので、登山口にそれほど早い時間には着くことができない。しかし軽井沢からタクシーを使えば運賃は1万円を超えそうなので、バスを利用することにした。前日タクシー会社に予約を入れようと電話したら、バス終点北軽井沢の停留所前に営業所があるので予約は必要ないだろうとのことだった。バスの車窓からの軽井沢はすでに初冬の雰囲気だったが、鼻曲山付近のカラマツは十分見応えのある黄金色だった。軽井沢には前日に雪が降ったもようで路肩に少し残っていた。バスの乗客は皆「白糸の滝」で降りてしまい、貸切状態のバスで北軽井沢に到着した。タクシーが2台待機していた。車が二度上峠へと標高を稼いでいくと、白くなり始めた浅間山が雄大な裾野を広げ雲ひとつない青空に映えていた。「今日は素晴らしい天気で良かったですね。楽しんでください」とタクシーの運転手さんに見送られ、私たちは登山口に向かった。
 稜線 |
 笹の中でも明瞭な登山道 |
下の駐車場も、登山口付近もマイカーがいっぱいで、人気のほどをうかがわせる。それでも遅めの時間のためか登山道が渋滞するほどでもない。程よい傾斜の歩きやすい道を登って稜線に出てから緩やかなな稜線を行くと浅間隠山が姿を見せた。殆どの木々は葉を落とし、落ち葉の積もる道は足に優しい。そのうえ地元の登山会によって運動靴でも登れるほどに整備されている。下からの分岐が合わさった上部で一休みした。
 浅間隠山 |
ここから急登になり、久しぶりの登山で息が上がってきた。つづれ折あり草付の道がえぐれた箇所ありで、それまで緩やかな登りだったのを取り返すように登っていく。マイカー利用のハイカーたちは皆、ザックが一様に軽そうで(空身の人も!)うらやましくなってくる。背丈ほどの笹が生い茂る登りを抜けると山頂が見えてきた。右手に開けた展望のかなたに雪化粧の上越の山々が連なって見えた。この南峰のピークから鞍部に下って登り返すが、山頂はもう目の前だ。
| 両面山頂標識 |
 浅間山側 |
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 上信越側 |
予期していた通り快晴だった空には雲が湧き、浅間山の上部を覆い隠してしまっていた。二度上峠でタクシーを停めて写真を撮らなかったことが悔やまれた。しかしまさしく360度の展望!ひときわ目立つ妙義山のギザギザや鼻曲山、眼下の角落山、榛名山の向こうに赤城山・・・そして草津、白砂山、谷川連峰が白く輝いていた。
山頂の賑わいは途切れず、人が入らない写真を撮るのを諦めて、冷たい風がよけられる場所を探して昼食にした。浅間隠温泉への下山路の脇で昼食をしている間、この道を下っていったのはご夫婦が1組と一人の男性だけだった。
山頂からの展望

東 浅間山 |
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南 妙義山方面 |
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北 上越方面 |
山頂の大きな標識【←二度上峠・浅間隠温泉→】は実際の登山道の方角を指していないため実に紛らわしい。実際は山頂部の北端に設置されている【須賀尾林道→】の標識に従って林の中の登山道を下りる。どんどん急になってくるのでブレーキを利かせながら下りることになる。途中で登ってくる若者一人に出会った。しばらくすると平坦になって、目の前にピーク(笠岩)が現れる鞍部に着いた。道は山腹を回りこんでなおも下って行った。
標高が下がって名残の紅葉が目を楽しませてくれる。時折左手の東側の展望も開ける。ヤセ尾根とはいうものの、岩混じりで緊張する箇所は1箇所だけ(積雪や凍結の場合には危険)で、おおむね歩きやすい尾根道である。しかしやはり急登である。「登りでは使いたくないなぁ」と言っていると今度は家族連れ?のグループが登って来た。年配の男性が眠ってしまった幼児を負ぶっているし、少し遅れて付いていく女性二人も軽装軽装備で驚いてしまった。
 稜線 |
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沢に下りる |
「シャクナゲ尾根」の標識がある場所で一休み。シャクナゲの季節の美しさを思い浮かべながら食べたみかんが美味しい。山頂の賑やかさと比べると同じ山にいるとは思えない静けさだ。この後登山道は尾根を下りる形になって、やはり急な登山道を10分ほど下ると沢に下り立った。沢を飛び石や丸木橋で何度か渡るが、ガスだったり暗くなるとわかりにくくなるだろう。

簡易舗装路
ここから浅間隠温泉が遠い |
やがて舗装されていない「林道」に上がり15分で浅間隠温泉側の登山口に到着した。2〜3台分の駐車スペースに1台のワゴン車が駐車中。若者の車か家族連れの車か。ここからはコンクリートの簡易舗装路(写真)だが、紅葉した雑木林のなかの静かな林道をのんびり歩くのも悪くはなかった。が、それも限度があるというもの。崩壊しかかった営林署小屋を過ぎてからアスファルトの車道をトコトコ下るようになると、足も痛みさすがに飽きてきた。集落の最初に現れた建物が浅間隠温泉郷のひとつ薬師温泉の従業員寮だった。対岸に茅葺屋根の大きな旅館があるのが薬師温泉の宿「旅籠」なのだろうか?実は満室で予約できなかった宿だった。次の温川温泉も通り過ぎ、日暮れて冷え込んできたころようやく国道に突き当たり清水バス停に到着。宿はここから5分の距離だった。

浅間隠温泉郷鳩ノ湯温泉 三鳩楼
三鳩楼は江戸時代からの歴史がある、帳場に旅籠の雰囲気を残したこじんまりした宿である。小学校5年生くらいの男の子も含めた三世代家族が、変わりばんこで帳場の番をしているのも何か好ましい。トイレ・洗面所は共同だが部屋は改装されて木の香も新しかった。
 檜の素朴なお風呂 |
浴室はヒノキ作りでやわらかな炭酸含有塩類泉が掛け流し(循環なし)。少しぬるめなので長く浸かっていると出た後いつまでも暖かかった。壁を隔てた男女浴室で一斉に洗い場のカランを使用すると、お湯の出が止まってしまうのだが、それも些細に思ってしまうほど温泉そのものに満足した。掲げられた温泉成分表には「湧出量1分間に"十石(じゅっこく)"」とあるのが面白かった。(階上のバルコニー?に新しく作られた露天風呂もある)
→三鳩楼
寝る前のお風呂は偶然宿のおばさんと二人になった。温泉は自然湧出(掘っていない=自噴)だということ、有機物が豊富なのでヌルヌルの苔がついてしまうことなどを問わず語りに聞く。以前は別の場所にあったが「保健所がうるさくて…」。私「はぁ?」。おばさん「前は脱衣所は男女別でも中は一緒でね」。それを保健所がやかましいので移したのだとか。最近山歩きを楽しむ泊り客が増えたとか、シャクナゲの頃にはハイカーが列を成して登る日もあるとか…。温泉で温まりながらの、なんとなく安らぐ会話に心も温まってお湯を出たのだった。
 鳩ノ湯三鳩楼正面玄関 |
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 旅籠時代の名残を留める帳場 |
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 見事に燃えるモミジ |
翌朝は清水バス停9時30分発のバスに乗車して、権田車庫乗り換えで高崎まで出る。権田車庫までの途中バス停で吾妻線中之条駅行きのバスに乗り換えることもできる。吾妻渓谷に寄り道するのも良いかもしれない。権田車庫から接続された(待ち合わせ20分)バスは高崎まで1時間くらいとのことなのだが、ぐっすり眠っている間に渋滞でもしていたのか、高崎駅に到着したのは12時に近かった。