双橋溝ハイキング (1)

 四姑娘山一帯は「四姑娘山自然保護区」「四姑娘山風景名勝区」となっていて、世界自然遺産「四川ジャイアントパンダ保護区」に含まれている。そのうちの双橋溝(シャンチャオゴウ=Shuangqiaogou)は、四姑娘山のいちばん西側にある谷である。全長35km近くあるが、最深部のスポットまで専用シャトルバスで行くことができる。見所のスポットとスポットの間には整備されたハイキングトレイルがあり、シャトルバスを乗り降りしながらハイキングするのが双橋溝の歩き方である。

 スマートフォンのGPSログ記録アプリを途中でうっかり切ってしまったので、行程後半の位置情報はグーグルマップでの航空写真とグーグルアースに表示されるweb上の写真を参考にして位置を決めています。そのため少々アバウトです。

 地図上の緑色マーカーをクリックするとその場所の写真を表示します。右端の拡大アイコンをクリックすると、別画面で大きな地図が開きます。

写真のキャプションにアイコン がある場合は、画像をクリックすると拡大表示します。拡大画像の画面は、パソコンの場合は画像下のバーの < > で、モバイル端末ではスワイプで画像を順番に見ることができます。

 12時45分に双橋溝(シャンチャオゴウ)の入場ゲートに到着。現地ガイドさんが一括して入園料を支払い入場手続きを行うのだが、その際にパスポート提示が必要になる。ヨーロッパやカナダではそういう経験をしてこなかった。お国事情の違いである。

双橋溝(シャンチャオゴウ)入場ゲート
双橋溝入場ゲート
双橋溝(シャンチャオゴウ)入場ゲート
双橋溝入場ゲート

 ゲート前広場には露天商が出ていて、乾燥キノコや漢方薬の冬虫夏草などを商っている。ゲート前の厚いガラス張りの上に立ってみると、下に川が流れていた。シャトルバスは巡回しているのでしばらく戻ってくるバスを待ち、13時25分に発車。

 シャトルバスはマイクロバスで、女性ガイドさんはチベットの民族衣装を着ている。バスは両側に切り立った岩壁の間を抜けたりしながら谷を北上する。始めのうちは集落も見かける。シャトルバスの終点、谷のいちばん奥のスポット「紅杉林(ホンシャンリン)」まで45分ほどかかった。

紅杉林(ホンシャンリン) / 標高3800m

シャトルバスの終点「紅杉林」
シャトルバスの終点「紅杉林」
紅杉林(ホンシャンリン)を歩く
紅杉林を歩く

〔14:10〕最深部の「紅杉林(ホンシャンリン)」の標高は約3800mである(GPSログの高度では3864m)。マツのように幹の樹肌が赤いスギの大木が、林を形作っている。

中国語の「紅杉」は「セコイア」を意味するが、セコイアはアメリカ西海岸の海岸山脈に自生するのみなので、ここの「紅杉」は「メタセコイア」なのかも知れない。

(メタセコイアは)当初、「化石」として発見されたために絶滅した種とされていたが、1945年に中国四川省磨刀渓村(現在は湖北省利川市)の「水杉(スイサ)」が同種とされ、現存することが確認されたことから「生きている化石」と呼ばれることも多い。

--- Wikipedia メタセコイア より引用

 双橋溝の最深部「紅杉林」は周囲を囲む氷河を抱く高い岩峰群を間近に見られるスポットなのだが、あいにく到着した頃に曇り空になってしまい時折小雨もぱらつく天気。残念ながら絶景は見逃した。…加えてこのツアーは現地ガイド氏の先導ペースが速くて、写真撮影の余裕がなく撮り逃した場合が度々あり(^^;

紅杉林を歩く
紅杉林を歩く
紅杉林を歩く
紅杉林を歩く

 一帯には広い木道が設置されていて、周回コースになっている。シャトルバスを降りて少し奥へと木道の階段で上がるが、標高3800mなので苦しい思いをする。しかしあとは緩い下りである。

 下ると正面になる南側は晴れているが、見えている山々の名前がわからない。この付近の山々は無名峰もたくさんあるとのことである。写真での方角から推測すると下りでは谷の左側が東なので、四姑娘山の北西部も見えているはず…。行く手中央遠くに見える双耳峰の山は、帰国後にインターネットで調べると、尖子山(標高5472m)だそうである。

 周回コースを歩いてシャトルバス乗り場に戻り、次のスポットまでシャトルバスで下った。

大草坪 / 標高3680m

双橋溝・大草坪の仏塔(チョルテン)
大草坪の仏塔

〔14:45〕バスを降りたのは草原に仏塔(チョルテン)が建っている場所である。道路脇の屋台で肉の串焼きを焼いていたりする。

 双橋溝の案内パンフレットのようなものを手に入れられず、スポットの場所名すらわからず歩いていた場合が多かった。主要スポットには場所名の石碑か案内板があったりしたが、今回のツアーは少々時間の余裕がないので近くになければ知ることができずじまい。そこで帰国後の調べ物が大仕事(笑)

 この場所の名前もインターネットで調べ「大草坪」だと判明。GPSログの高度では標高3680m前後である。

 大草坪に着いたときは小雨が降っていたが、徐々に青空に変わってきた。

ポタラ峰(布达拉峰)

ポタラ峰 / 双橋溝・大草坪
ポタラ峰 / 大草坪
ポタラ峰の大岩壁 / 双橋溝・大草坪
ポタラ峰の大岩壁 / 大草坪

 見上げると大岩壁の岩山がそびえている。山容がチベットのラサに建つ「ポタラ宮殿」に似ていることから、「ポタラ峰」と呼ばれる。正式名は「布达拉峰」である。山野井泰史さんが2005年に単独初登攀を成し遂げた「ポタラ峰北壁」がこの山だそうだ。

四姑娘山山群と牛心山 / 双橋溝・大草坪
大草坪から四姑娘山山群と牛心山
尖子山と狩人峰 / 双橋溝・大草坪
大草坪から見る尖子山と狩人峰

 双橋溝の奥、北の方角には「紅杉林」では雲に隠れていた四姑娘山山群が屏風のように見える。「阿妣山(標高5033m)」や「玉兎峰」など氷河を抱く山だ。そして右手前ににょっきりとそびえるのは「牛心山」。目を転じて双橋溝の入口側つまり南には「紅杉林」で頭を覗かせていた双耳峰「尖子山」が、標高5472mの全容を見せていた。尖子山の右手前の山は「狩人峰(5362m)」らしい。5000m級の岩峰が圧巻の絶景スポットだった。

※ 現地では山座同定ができなかったので、このページの山名は帰国後にインターネット検索で調べて判断したものです。

フウロソウ / 双橋溝・大草坪
フウロソウ / 双橋溝 大草坪
リンドウ / 双橋溝大草坪
リンドウ / 双橋溝 大草坪

 足元の草原はお花畑だった。ヨーロッパアルプスでよく見る小さなリンドウで「エンツィアン」または「ゲンチアン」と呼ばれているゲンチアナ・ヴェルナが、草の緑に青い星を散りばめていた。日本のハクサンフウロと変わらないフウロソウもたくさん咲いている。

 そしてまたシャトルバスに乗車し次のスポットへ。


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